円城 塔
(えんじょうとう)作品のページ


1972年北海道札幌市生、東北大学理学部物理学科卒、東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。2007年「オフ・ザ・ベースボール」にて 第104回文学界新人賞を受賞。同作は 第137回芥川賞候補作となる。2010年「鳥有比譚」にて第32回野間文芸新人賞を受賞。

  


   

●「オブ・ザ・ベースボール」●        文学界新人賞


オブ・ザ・ベースボール画像

2008年02月
文芸春秋刊

(1143円+税)

 
2008/02/27

 
amazon.co.jp

表題作「オブ・ザ・ベースボール」の舞台は、年に1度、空から人が降り続けているという町。
その町には“レスキュー・チーム”が組織されていて、メンバーは9人。各々にはユニフォームとバットが支給されている。

空から人が降り続ける町、という着想自体、真に奇想天外。
でも、それ以上に、年にたった1度、場所がどこか特定できないまま見回りを続けるレスキュー・チーム、さらに降ってくる人をバットで打ち返そうという発想に絶句してしまいます。
絶句、というに尽き、それ以上何も言いようがない、のひと言です。
出版社の紹介文によると「奇想天外が設定と自由奔放な想像力」「それを支える力強い文章力」と賞賛されており、確かにその通りなのでしょうけど、読んで面白いと思うかどうかは別。
ともかくは、小説というのはどんな空前絶後のストーリィもリアルに作り上げることができるのだと、改めて実感。

「つぎの著者につづく」は、正直なところ、お手上げでした。

オブ・ザ・ベースボール/つぎの著者につづく

 


  

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