MSC/Nastran用データ変換ユーティリティnastools



nastoolは有限要素法構造解析プログラムMSC/Nastran〜PostPlot3D向けデータ変換ユーティリティです。

このプログラムはNastranのかなり基本的なカードにしか対応していないので実用性は乏しいかもしれませんが、雛形としては使えるかもしれないと考えて公開することにしました。
ソースコードは自由に拡張して利用して下さい。

ファイルはここからダウンロードできます。

ファイルにはMacOS XのBSD環境で動作するバイナリとC言語のソースコードが含まれます。
ダウンロード後、以下のコマンドで解凍し、実行プログラムをパスの通ったディレクトリにコピーして下さい。

% tar zxvf nastools-20010228.tar.gz

実行バイナリは日本語メッセージを表示しますが、文字コードはEUCになっています。
SJISで使用したい方はテキストをSJISに変換して再コンパイルして下さい。
また、MacOS X PublicBeta付属のTerminalは日本語を表示できませんので、Classic環境でNCSA Telnet-JやBetter Telnetを使用してBSD環境へloginして使用して下さい。
これらのプログラムは基礎的なC関数のみで作られているため、MacOS X以外でもLinuxなどのunix系OSやMS-DOS等で使用できると思います。




2m, 2u

2m及び2uはMacintosh/Unix/DOS改行のテキストファイルをMacintosh及びUnixの改行コードに変換するユーティリティです。使用法は

% 2m file1.txt [file2.txt, file3.txt ...]

と、2mコマンドに続けてファイル名を指定するだけです。
ファイル名は一度にいくつ指定してもかまいません。また、ワイルドカードも使用できます。
変換時に元ファイルをfilename.txt.bak001等のファイル名に変換して保存します。



nas2unv

Usage: nas2unv nasfile
nas2unv -b nasfile

nas2unvはnastranのバルクデータファイルをPostPlot3Dで読み込めるユニバーサルファイル形式に変換するプログラムです。
現在のバージョンでは以下のカードに対応しています。

・節点及び局所座標系
 GRID, CORD2R, CORD2C
・要素
 CQUAD4, CSHEAR, CTRIA3, CHEXA
 (-bオプションを指定すると、CROD, CBAR, CBEAMをつぶれた三角形要素として出力します。PostPlot3Dでは線のように見えます。)
・材料
 MAT1
・要素特性
 PSHELL,PSHEAR,PROD,PBAR,PBEAM,PSOLID

接点の局所座標系は全て全体座標系に変換して出力されます。
材料及び要素特性に関しては、infile.nasに対してinfile_prop.resというリザルトファイルを作成し、ここにプロパティID、材料ID、板厚及びヤング率を書き出します。
これらのプロパティはPostPlot3Dでリザルトファイルとして読込むことができます。

nas2unvで読み込めるNastranのバルクデータフォーマットには以下の制限があります。
・単精度(8カラム)固定フィールドフォーマット
・継続行は+継続のみ



subdivide

Usage: subdivide f06file
subdivide -P f06file
subdivide -n sid1 [sid2 sid3...] f06file

subdivideは複数のサブケースを含むf06ファイルをサブケース毎に分割します。
出力ファイル名にサブケースIDが付加されますが、この数値は最大4桁です。
標準ではサブケースの数だけファイルが作成されますが、-nオプションを指定すると欲しいサブケースIDのみの出力が得られます。
また、-Pオプションを指定すると、f06ファイルに含まれるサブケース数及びサブケースIDを調べて表示し、ファイル分割を行いません。



nas2res

Usage: nas2res imax f06file

nas2resはNastranから出力されたf06ファイルをPostPlot3Dで認識できるリザルトファイルに変換します。出力ファイル名はf06ファイルの拡張子を.resに変えたものになります。
このプログラムはサブケースを認識しませんので、複数のサブケースを含むf06ファイルはあらかじめsubdivideで分割しておく必要があります。
また、実行時にimaxとして要素数か節点数の多い方(よりも大きい値)を指定する必要があります。この数値はメモリ確保のために使用されます。


現在のバーションでは以下のフィールドに対応しています。
DISPLACEMENT VECTOR
EIGENVALUE ANALYSIS SUMMARY
REAL EIGENVALUES
REAL EIGENVECTOR NO.
STRESSES IN GENERAL QUADRILATERAL ELEMENTS (QUAD4)
STRESSES IN TRIANGULAR ELEMENTS (TRIA3)
FORCES OF SINGLE-POINT CONSTRAINT


固有モードはそれぞれ別ファイルに出力されますが、出力ファイルの最大値は20個に設定してあります。
これより多くのモードを出力したい場合はソースを改良して下さい。

nas2resは局所座標系(出力座標系)を認識しません!!
全部グローバル座標系で出力しましょう(^^;;





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