違う子音が組み合わされて1つの子音のようになるものを
「複子音」と言います。それぞれの子音の音とは違った音になるので注意が必要です。
では複子音の中で一番厄介な ch を見ていきましょう。ch には、その前の文字がなにかにより、2つの音があます。
1つめの音:ch の前が
a, o, u, au(これらはウムラウトを付けることができる母音です)の4つの母音・複母音だと、ch は
喉の奥から勢いよく息を出すだけす。
a のあとだと「ア」の音に染まり喉の奥から勢いよく出た息は「ハ」のように聞こえます。実際に聞いてみましょう。
a
ch, a
cht, Na
cht, einfa
ch, da
chte, Spra
che, ma
chen, wa
chen
最後の3つは「ハ」ではなく「へ」のように聞こえました。それは ch の後ろの e の方に強く影響されて、喉の奥からの息に「へ」の色が付いたからです。
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o/au「アオ」 のあとだと「オ」の音に染まり喉の奥から勢いよく出た息は「ホ」のように聞こえます。
Ko
ch, do
ch, au
ch, To
chter, mo
chte, Wo
che, ko
chen, brau
chen
最後の3つは「ホ」ではなく「へ」のように聞こえました。それは ch の後ろの e の方に強く影響されて、喉の奥からの息に「へ」の色が付いたからです。
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u のあとだと「ウ」の音に染まり喉の奥から勢いよく出た息は「フ」のように聞こえます。実際に聞いてみましょう。
Bu
ch, Tu
ch, Bru
ch, Zu
cht, Fru
cht, Bu
che, Ku
chen, su
chen
最後の3つは「フ」ではなく「へ」のように聞こえました。それは ch の後ろの e の方に強く影響されて、喉の奥からの息に「へ」の色が付いたからです。
いま憶えた音は決して日本語のカナ「ハ・フ・ヘ・ホ」をそのまま読んだ音ではありません。
すべて同じ音です。
2つめの音:上の条件にあてはまらないすべての場合(i/e/ö/ä/ü/eu/äu や子音のあと。または音節末)では ch は
「ヒ」と発音されます。ただし日本語の「ヒ」よりも、勢いよくまた瞬間的に発音してください。
i
ch, eu
ch, liebli
ch, schle
cht, Fur
cht, Mär
chen, bre
chen, mö
chte
chの前の母音は原則として短くなりますが、前が u(ü も) のときにはその限りでなく、長母音になる場合も多いので個々の単語で意識して憶えてください。