16-5 zu不定詞の副詞的な使い方

zu不定詞(句)を副詞(動詞を修飾する)の代わりに使ってみましょう。

Ich lerne fleißig Deutsch. では副詞 fleißig「熱心に」は、動詞lernen「学ぶ」を修飾しています。この副詞の代わりにum in Deutschland zu studieren「ドイツの大学に通うために(→ドイツ語を学ぶ)」をつかうと、
Ich lerne Deutsch, um in Deutschland zu studieren. となります。

zu不定詞句の副詞的な使い方のときも、コンマは必ずつけてください。

副詞句として使うzu不定詞が、今までのzu不定詞句と違う点は、必ず熟語的表現になるということです。

「~するために」→
um..........zu~ (英語の in order+to不定詞)

「~することなしに」→
ohne..........zu~ (英語の without+動名詞)

「~する代わりに」 →
[an]statt..........zu~ (英語の instead+動名詞)

ここで気をつけなければいけないのは、英語の in order to はひとまとまりで出てきますが、ドイツ語では「um を句の先頭に、zu不定詞は句末に」と分かれて出てくることです。またドイツ語には動名詞はありません。


Ich gehe zur Erholung ans Meer.「私は静養のために海に行く」
gehen「行く」を修飾している副詞句 zur Erholung「静養のために」の代わりに、um sich von der Krankheit zu erholen「健康を回復するために」を使うと、
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Ohne sie kann er nicht mehr leben.「彼女なしでは彼はもはや生きていけない」
leben「生きる」を修飾している前置詞句ohne sie「彼女なし」の代わりに、ohne jeden Tag mit ihr zu sprechen「毎日彼女と話をすることなしに」を使うと(Ohneを先頭に。副詞句が前に来たときの主文の定動詞の位置に注意!)、
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Statt Englisch lernen wir zweimal pro Woche Deutsch.「英語の代わりに私たちは週2回ドイツ語を学んでいる」
前置詞句statt Englisch「英語の代わりに」のところにstatt Englischklassen zu nehmen「英語の授業を受ける代わりに」をつかうと([an]stattを先頭に)、
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