スイスの26のカントーン(州)(26 Kantone in der Schweiz)


スイスは世界史的にも特異な国です。ヨーロッパの中心に位置するこの国は、地政学的な理由もあって、常に他国からの侵略を受けてきました。言語の多様性にそのことが見てとれます。

自分たちはスイス人としてのアイデンティティがあると幾つかの地域がまとまって宣言をしました(原初3州=ウーリ、シュヴィーツ、ウンタヴァルデン。ウンタヴァルデンは現在ニートヴァルデンとオプヴァルデンとに分かれています)。その熱い思いに周りの地域が賛同してスイスが国家として成立しました。

人類最初の世界大戦と言われる30年戦争の講和条約であるヴェストファーレン条約(1648年)で、スイスは正式に神聖ローマ帝国から離脱し、その後19世紀のヨーロッパの国際秩序を決めるウィーン会議で「永世中立国」として認められました。

直接民主制という言葉はしばしばスイスを例として語られます。国民の声を直に吸い上げるのが可能なのは、人口の少ない国がさらに各州(スイスの州はカントーンと呼ばれます)に別れ、その州には強大な自治が認められているからです。


  カントーン名のドイツ語(フランス語、イタリア語、レト・ロマンス語)の綴りです。