1999年のしし座流星群

  1998年話題になったしし座流星群が、再びやってきました。しし座流星群は、テンペル・タットル彗星がまき散らした小さなチリが中に飛び込んでくるときに、光って見えるものです。テンペル・タットル彗星は、約33年で太陽の周りをまわり地球にも33年に1回接近します。この彗星が接近する33年を周期として、しし座流星群の流星が急に多くなるのです。過去の記録によると1833年には、たくさんの流星のため夜空が明るくなり寝てる人が起きてしまったこともありました。また、前回の1966年にはアメリカで1分間に2500個の流星が見られ、夜空に吸い込まれそうになったと言う人もいたそうです。

  1999年のしし座流星群は、
ヨ-ロッパで大出現があった模様です。日本時間で、18日の昼ころのことです。最大の時には、地上から1時間に数千個ぐらい。 また、NASAの航空機からハイビジョンカメラで捕らえた数は、1分に100個。まさに流星が、雨のように降る現象が見られました。 しかし、極大の時間はそう長くは続かなかったようです。
 日本では、19日の明け方にかなりの出現がありました。その数は、1時間あたり100個以上、 最良の条件下、1時間あたり300個ほどの流星が見られています。
 昨年に比べ、極大後のしし群がとても多いようです。日本で見られたピ−クは、 極大後の新しいピ-クのようです。この極大は、ハワイから日本、中国で見られました。


  1999年11月19日  1時31分〜5分露出
この流星は画面の左下に見えています。右から左へ向かって流星は流れ、最後は爆発するように明るくなりました。
 低空のため赤く見えていますが、もう少し高度が高いと、赤さが少なくなるでしょう。 
 周りの星のうち下の明るい星がしし座のレグルス。右端の明るい星がこいぬ座のプロキオン。上の二つの明るい星がふたご座のカストルとポルックスです。
1999年11月19日2時32分〜8分露出
   この写真中には、3つの流星があります。しし座流星群はしし座の中の放射点から全天に流れていきます。写真のほぼ中心に放射点がありますので、周辺に向かって流星が流れていきました。
  周りは星のうち画面下の明るい星がレグルスで、レグルスから左上に並ぶはてなを裏返した形に並ぶのがししの大がまです。放射点は、ししの大がまの中にあります。



   2つの写真は19日の朝に撮影したしし座流星群です
  
左側の流星は、比較的明るく撮影できました。流れた方向は画面の下から上です。流れ始めた時の流星の緑色ですが、だんだん色が変化し、黄色そして赤へと輝いています。一瞬の出来事なので、肉眼ではわかりませんが、写真ではよく分かります。
 右側の流星はしし座の放射点近くに見え、経路がとても短くなっています。画面の右下の明るい星がレグルス、中央付近に放射点があり、左上方向に流れています。この流星も色の変化が分かりますが、面白いことに少し曲がった経路を描いています。
  なお、2つの写真はすべてトリミングし部分拡大しています。
  


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