2002年9月15日 いて座σ星食

 月は最も近い天体で、地球の周りを約1ヶ月で回っています。この時に、夜空の星の前を横切ることがあります。当然星のほうが遠いので、星が見えなくなります。この現象を星食(せいしょく)と言います。今回は、いて座にあるσ(シグマ)星が隠されたので、いて座σ星食と呼びます。
 いて座のσ星は、2等星で、南斗六星の中で一番明るい星です。今回は、月に隠されるときは見えませんでした。しかし、月から出てくるときは、ほんの少しの晴れ間があり、なんとか見ることができました。
 

19時09分10秒 19時09分20秒

19時09分30秒 19時09分40秒

 今回は月の明るい部分からσ星がでてきました。上弦すぎの月で大変まぶしく、左上の画像では星が見えていません。その10秒後、わずかにわかるようなわからないような・・・。20秒後、月のふちにσ星が見えてきました。19時09分40秒の画像では、はっきりとσ星が分かります。実際のところ、星は一瞬で出てくるのですが、今回の画像からはよく分かりませんでした。
 この画像は、20cmシュミットカセグレン(C8)に、0.7倍のレデュサ−を取り付け、LV20mmで拡大したものを、デジタルビデオカメラで撮影しました。その動画から、切り出した静止画を4コマコンポジット合成しています。その後、画像の中央部をトリミングしました。もっと拡大したかったのですが、出現ギリギリまで雲があり、準備に2分ほどしか晴れ間がなかったためです。なお、この画像は倒立像です。実際は、月が右から左へと動いていきます。

 

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