ニ−ト彗星 C/2001Q4

  2001年に発見されたこの彗星は、2004年初夏に0等級まで明るくなると予想されました。しかし、2004年5月に見えてきた姿はそれほど明るくはなりませんでした。といっても、肉眼でも見えるほど明るくなりました。この姿を紹介していきます。詳しい位置や明るさは、アストロア−ツをご覧ください。
 

2004年6月13日 21時09分〜21時27分までの間に2分露出を4枚合成
 PENTAX*istD+FA135mmF2.8→F3.2 RAW形式 ISO400
2x2ビニング(1/2にサイズダウン)後、レベル調整、コントラスト調整、色調調整、一部トリミング
 愛媛県伊予市森海岸にて撮影
  5日と比べあまり大きな変化はありませんが、少し小さくなったようです。Vの字に見える短い尾が見えています。明るさは6等くらいで、7x42の双眼鏡でもきれいに尾が見えました。ただ、透明度が良かったわりには、尾の長さがあまりありません。

2004年6月5日 21時04分〜21時22分までの間に2分露出を4枚合成
 PENTAX*istD+FA135mmF2.8→F3.2 RAW形式 ISO400
2x2ビニング(1/2にサイズダウン)後、レベル調整、コントラスト調整、色調調整、一部トリミング
 愛媛県中山町松森城森林公園にて撮影
  月明かりがなくなり、7x42の双眼鏡できれいに尾が見えました。明るさは5〜6等くらいでしょうか?画像を見ると、左へと伸びる淡いイオンの尾と、左下に伸びる淡ダストの尾が分かります。温度が少し高くバックがかなりざらついていますが、淡いイオンの尾はまだ数度は伸びているようです。なお、肉眼では見えませんでした。

2004年6月4日 20時48分〜21時00分までの間に1.5分露出を4枚合成
 PENTAX*istD+FA135mmF2.8→F3.2 RAW形式 ISO400
2x2ビニング(1/2にサイズダウン)後、レベル調整、コントラスト調整、色調調整、一部トリミング
 愛媛県伊予市森海岸にて撮影
  左に伸びる淡い尾はイオンの尾のようです。また左下に向かう短い尾がチリの尾でしょう。月明かりがなくなり露出時間を延ばせるようになりました。しかし、温度が高いのでバックのむらが気になります。見かけの大きさが小さくなったので、そろそろ、望遠レンズから望遠鏡に、変えたほうがよさそうです。

2004年6月3日 20時48分〜20時58分までの間に1分露出を4枚合成
 PENTAX*istD+FA135mmF2.8→F3.2 RAW形式 ISO400
2x2ビニング(1/2にサイズダウン)後、レベル調整、コントラスト調整、色調調整、一部トリミング
 愛媛県伊予市森海岸にて撮影
  左に伸びる淡い尾と下向きに伸びる短い尾がなんとな分かります。見かけの大きさは小さくなりましたが、尾は健在です。東の空の満月の中ですので、十分の写りでしょう。

2004年6月1日 20時51分〜21時01分までの間に1分露出を4枚合成
 PENTAX*istD+FA135mmF2.8→F3.2 RAW形式 ISO400
2x2ビニング(1/2にサイズダウン)後、レベル調整、コントラスト調整、色調調整、一部トリミング
 愛媛県伊予市森海岸にて撮影
  双眼鏡でもはっきり分かりましたが、尾は月明かりに埋もれて、見えません。しかし、画像におさめると、左に向かって伸びる淡い尾が分かります。移動速度も遅くなり、星もほぼ点状になりました。後しばらくすると月明かりがなくなりもう少し尾も見やすくなるでしょう。

2004年5月27日 20時43分〜20時52分までの間に1分露出を4枚合成
 PENTAX*istD+FA135mmF2.8→F3.2 RAW形式 ISO400
2x2ビニング(1/2にサイズダウン)後、レベル調整、コントラスト調整、色調調整、一部トリミング
 愛媛県伊予市森海岸にて撮影
  上弦の月が夜空を明るく照らしているので、バックが明るくなっています。にもかかわらずよく見ると尾が左へ淡く伸び、下少し左へ向かう尾もまだ見えています。月明かりで1週間ほど見にくいのですが、月明かりがなくなればまだまだ楽しめそうです。ただ明るさは5等〜6等へと暗くなっていくでしょう。
 この日は、もうひとつのリニア彗星も見えました。その様子は、こちらをご覧ください。同じスケ−ルでそろえています。

2004年5月24日 20時25分〜20時35分までの間に3分露出を2枚合成
 PENTAX*istD+PENTAX75SDHF+レデュサ− 360mmF4.8 RAW形式 ISO400
2x2ビニング(1/2にサイズダウン)後、レベル調整、コントラスト調整、色調調整、一部トリミング
 愛媛県伊予市森海岸にて撮影
  月がいちだんと近くなり、肉眼で存在がほとんど分からなくなりました。条件が悪くなったので、この画像は望遠鏡を使っています。レンズふうにいくと、360mmF4.8となります。いつもよりおおよそ3倍ほど拡大しているので、もっと彗星が大きく写ってもよさそうなのですが、月の影響で淡い部分が分かりません。よく見ると、尾が左下へ曲がりながら伸びているのが何とか分かります。

2004年5月23日 20時25分〜20時41分までの間に3分露出を3枚合成
 PENTAX*istD+FA135mmF2.8→F3.2 RAW形式 ISO400
2x2ビニング(1/2にサイズダウン)後、レベル調整、コントラスト調整、色調調整、一部トリミング
 愛媛県伊予市森海岸にて撮影
  やっと快晴になりました。ただ、明るさは4等の後半くらいで、肉眼でなんとか存在が分かる程度です。また、三日月が近くにあり、条件が少し悪くなりはじめました。彗星を詳しく見ると、左に尾が伸びていますが、少し短くなりました。また、イオンの尾とチリの尾が重なり、イオンの複雑な形が分かりにくくなっています。右下の赤い部分は、温度が高くなったので、CCDのノイズが目立つようになったためです。これからは、月の明かりが大きくなり、見にくくなるでしょう。


2004年5月18日 20時27分〜20時42分までの間に2分露出を4枚合成
 PENTAX*istD+FA135mmF2.8→F3.2 RAW形式 ISO400
2x2ビニング(1/2にサイズダウン)後、レベル調整、コントラスト調整、色調調整、一部トリミング
 愛媛県伊予市森海岸にて撮影
  5/14に比べ、少し暗く感じました。明るさは4等くらいでしょうか・・・M44(プレセペ)と同じくらいの明るさです。ただ、相変わらず薄雲に悩まされ、快晴の状態ではありません。奇跡的に1時間ほど晴れたのでやっと撮影できたものです。淡いイオンの尾は健在ですが、なにしろ淡く、標高が0メ−トルの海岸での撮影で、どこまで伸びているのかはっきりしません。
 今回は尾を強調するため、コマの部分の階調が飛んでしまいました。ただ尾は分かりやすくなったはずです。

2004年5月14日 20時27分〜20時42分までの間に3分露出2枚、2分を1枚合計3合成
 PENTAX*istD+FA135mmF2.8→F3.2 RAW形式 ISO400
2x2ビニング(1/2にサイズダウン)後、デジタル現像、レベル調整、コントラスト調整、色調調整、一部トリミング
 愛媛県伊予郡中山町松森城森林公園にて撮影
  長い淡い尾が左へ向かって伸びています。この尾はイオンの尾で、太陽風に流され、絶えず変化していきます。淡い尾を注意深く見ると、視野の外まで伸びています。10度近くあるようです。また彗星近くの淡い幅広いダストの尾も分かります。彗星の下に向かって、緑色に少し明るい部分が見えます。これは、何の尾でしょうか?
 透明度もほどほどで、やっと快晴になりました。肉眼でもはっきり分かり、7x42の双眼鏡で見ると、尾がきれいに見えました。問題は、飛行機です!!!この時間は絶えず西から東へ飛び、画像の右下にも写ってしまいました。また、画像の下の部分が少し赤いのは、連続撮影によるCCDの温度上昇のためのようです。

2004年5月14日 21時01分〜21時10分までの間に3分露出1枚、2分を1枚 合計2コマ合成
 PENTAX*istD+FA43mmF1.9→F2.8 RAW形式 ISO400 マルミDiffUフィルター使用
2x2ビニング(1/2にサイズダウン)後、サイズ縮小、レベル調整、コントラスト調整、色調調整、一部トリミング
 愛媛県伊予郡中山町松森城森林公園にて撮影
  標準レンズでプレセペ星団(中央の星の集まり)とともに捕らえました。彗星の尾は、淡い部分を左に伸ばすと、左端まで伸びています。この尾を横切る光跡は、人工衛星のようです。画像下の方は、低空のため少し黄色になっています。(~_~) 

2004年5月11日 20時13分〜20時18分までの間に2分露出1枚、1分45秒を1枚合計2合成
 PENTAX*istD+FA135mmF2.8→F3.2 RAW形式 ISO400
2x2ビニング(1/2にサイズダウン)後、レベル調整、コントラスト調整、色調調整、一部トリミング
 愛媛県伊予郡中山町松森城森林公園にて撮影
  薄雲ともやが広がるなか、何とか撮ることができました。この日は、肉眼でもはっきり分かり、尾の伸びている方向も、なんとか分かりました。ただ、薄雲がたえず広がり、コマ数もかせげません。また、飛行機がたえず通り、バックがかなりざらついています。温度の高さも原因でしょう。
 さて彗星の様子は、明るいコマから左下の向かって、尾が伸びています。イオンの尾が複雑に曲がり、淡い幅広いダストの尾も分かります。尾の長さは5度くらいはあるような気がします。もっといい天気なら、長い尾がはっきりしたでしょう。

2004年5月6日 20時15分〜20秒露出
 PENTAX*istD+FA43mmF1.9→F2.2 RAW形式 ISO800
3x3ビニング(1/3にサイズダウン)後、レベル調整、コントラスト調整、色調調整、一部トリミング
 愛媛県伊予市森海岸にて撮影 矢印の先がニート彗星です。固定撮影ですが、緑色の姿が分かります。
2004年5月6日 19時54分〜20時06分までの間に2分露出を3枚合成
 PENTAX*istD+FA135mmF2.8→F3.2 RAW形式 ISO400
2x2ビニング(1/2にサイズダウン)後、レベル調整、コントラスト調整、色調調整、一部トリミング
 愛媛県伊予市森海岸にて撮影
  前日より高度が5度ほど高くなりました。しかし、低空のもやがこくなり、まだ肉眼では分かりません。15x60の双眼鏡で見ると、中心部が明るく、かすかに尾が伸びているのが分かりました。尾の見え方は太く短く、まるでくらげのように扇形に広がって見えました。画像でも、左下に向け尾が淡く見えます。また彗星の緑色のコマの部分が、扇形に広がっているのが分かります。この日から、画像の上が北になります。

2004年5月5日 19時55分〜20時06分までの間にF2.8で60秒2枚とF3.2で2分露出を1枚合成
 PENTAX*istD+FA135mmF2.8→開放F2.8とF3.2 RAW形式 ISO400
2x2ビニング(1/2にサイズダウン)後、レベル調整、コントラスト調整、色調調整、一部トリミング
 愛媛県伊予市森海岸にて撮影
  いよいよニート彗星が、見えるようになりました。ただ、高度が低く、またもやがかかっているので、あまりはっきりしません。7x42の双眼鏡で見た感じでは、3等台の明るさがあるようです。
 画像は、まだ夕焼けが残っているのでバックが青く、また低空のため緑かぶりもあります。よく見てみると、左に向かって淡い尾が見られるようです。高度が高くなれば、もっと見えるようになるでしょう。なおバックの星が縦に伸びているのは、11分間の間に撮影した画像を、彗星を基準に合成したためです。地球に近いため、かなり移動速度があります。なお画像の下が地平線方向になります。

戻る HOME