ガリレオ衛星相互食2003年2月25日

 ガリレオ衛星は、木星にある衛星です。この衛星は、ガリレオ・ガリレイが見つけたもので、4個あります。これらの衛星は5〜6等星と明るく、双眼鏡でも見ることができます。
  ガリレオ衛星は、木星の周りを回っているので、地球から見ると、木星の近くにいつも見えています。普通は、地球から見ると少し傾いて回っているのですが、6年に一度、ほぼ水平に、木星の周りを回るようになります。今年はこの年で、ガリレオ衛星が重なって見えたり、影に隠されたりする相互食が見えます。

 さて、その様子を撮影したものがしたの画像です。右側の明るい木星が大変目立ちます。その左に見えるのが、ガリレオ衛星です。木星に近いほうから、イオ、エウロパ、ガニメデと呼ばれます。4つ目のカリストは画像の外側で見えていません。
 
  今回は、エウロパの影に、ガニメデが入る現象です。一番右側のガニメデが少しづつ暗くなり、再び明るくなっていく様子が分かります。時間経過は、左上が19時21分、その下が23分と2分おきに撮影しています。つまり右上が、19時29分となります。
 特に、19時27分と29分ころを見ると、エウロパとガニメデの明るさがほぼ同じに見えます。通常は、左下や右上のように、ガニメデが明るく見えています。

左上から下へ、19時21分、23分、25分、27分
右上から下へ、29分、31分、33分、35分
20cmシュミカセC8+LV25mm パナソニック デジタルビデオカメラNV-DB1
撮影地自宅
 画像は静止画を4コマ取り出し合成し、トリミング、リサイズしています。


 今回はシンチレ−ションが不安定で、衛星の形がいびつに変化し、明るさのばらつきもあります。ただ、エウロパとガニメデの明るさの比較を見ると、ガニメデの明るさが変化しているのが分かりました。ビデオカメラのモニタ−でもよく分かり、わずか10分あまりの現象ですが、比較的楽しめました。ただ、、光量不足であまり拡大することができず迫力があまりありません。また、4コマぐらいでは、画像の不自然さが残っています。

 ところで、画像で見ると奥行きが表現できません。実際は、エウロパがガニメデの手前にあります。太陽はこの時、まっすぐに衛星を照らしているのではありません。少し傾いた方向から照らしています。分かりやすく言えば、右側手前から太陽の光りが当たっていると思ってください。そうすると、エウロパの影が左奥へと伸びていきます。この影が、ガニメデに重なって、暗くなるのです。ただ、完全に影に入っているのではないので、少し暗くなる程度になります。

 

 

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