明治の鉱泉リスト byやませみ

明治の鉱泉リスト

明治19年(1886)に内務省衛生局が編纂した「日本鉱泉誌・全3巻」には全国921カ所の鉱泉が記載されています。全部を通読するのはなかなか大変ですが、鉱泉名や所在地を手がかりにして今の温泉名に比定するリストを作成してみました。

当時から約120年が経過した今、これらの鉱泉のうち現在まで継続しているのは何割あるでしょうか、源泉の性状はどのように変化したでしょうか? いろいろと考察する資料に役立ててください。 

<鉱泉リスト>

 第1冊 東北地方と新潟 <meiji-1.txt>
 第2冊 関東・甲信・東海・北陸・近畿 <meiji-2.txt>
 第3冊 中国・四国・九州と北海道道南 <meiji-3.txt>

データはタブ区切りのテキストになっています。 ダウンロードしてご利用ください。




鉱泉リストのサンプル (「東北地方と新潟」の最初)

コマNo.
現存
旧鉱泉名
今の温泉名
旧地名
今の市町村
泉質
泉温
固形分
年間浴客
発見年
概況
青森
39
*
浅虫
浅虫
東津軽郡浅虫村
青森市
塩類泉*
72.7
1.179
450
未詳
源泉8 湯戸3
41
*
湯の沢
平館不老不死
東津軽郡根岸村
平舘村
塩類泉
38.8
1.226
50
未詳
 
41
*
下湯
下湯
東津軽郡荒川村
青森市
単純泉
99.4
0.840
72
建久
 
42
*
酢湯
酸ヶ湯
東津軽郡荒川村
青森市
硫黄泉*
60.0
0.660
未詳
未詳
 


<リストの項目について>

 コマNo 原書の頁番ではなく、国会図書館の画像ファイルに付されたナンバーです。
 現存 「*」は現存するもの、「-」は廃絶または該当する温泉が見あたらないもの。
 旧地名 小字は省略しています。旧村名は現在の大字名に残っていることが多いです。
 泉質 明治の泉質分類と現在のは異なるのでご注意、 後ろに「*」を付けたのは定量分析が行われているものです。
 泉温 華氏で記載されているのを摂氏に換算しました。
 固形分 今の蒸発残留物重量に相当します。単位は g/L
 年間浴客 数年間の宿泊客数を平均したものです、都市近郊の鉱泉の場合、湯治客のほかに遊客も合算されているようです。
 発見年 発見された年代の元号。「?」の付くのは浴場開設の年代です。
 概況 源泉数、浴場形態、宿数などの要約です。
「浴池・湯槽」は露天風呂や野湯、「浴舎」は構造物のあるものとみられます。
「湯戸」は木賃宿や間貸、「旗店・旅店・旗舎・逆旅」は「はたご」。



日本鉱泉誌第2巻の付図(関東)



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