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房総の湯巡り-1[15] byうつぼ


■銚子鑛泉「青野屋」


(銚子市、時間要問合せ、500円、0479-23-4866)

あまり知られていないですが、古い歴史をもつ鉱泉です。場所は判りにくく、JR総武本線「松岸」駅の北側利根川寄り。R356「利根水郷ライン」からだと「松岸駅入口」交差点を北に折れ、「松岸町北」交差点を突っ切ると、唐突に白亜の結婚式場「モアパーク」があらわれるので、そのトイ面。Pは広いです。すぐよこにある市のヨットハーバーからの利根川河口のながめは、ちょっと日本ばなれした風景です。(場所はここ。)

民家風の玄関、無人の玄関から声をかけると、しばらくして宿の人が出てきました。狭い廊下の奥に、思いのほか広い男女別の浴室。脱衣所は年季入った体重計などがおいてありなかなか渋いです。

浴場は手前から打たせ湯(スイッチ押したが出なかった・・・ ^^;)、主浴槽(みかげ石+タイル+岩枠3.4人、鉱泉)、サブ浴槽(同3.4人、真湯?)、さらにその奥、仕切の向こうに源泉槽(FRP浴槽、1人)がポツンと置いてあります。窓が小さくやや暗めの浴場は、なんとなく甲府あたりの温泉銭湯に似た雰囲気。カラン7、シャワー・シャンプーあり、ドライヤーなし。平日14時で独占。

主浴槽は冷温ふたつのカランから適宜投入可でどちらも鉱泉。温カランはゲキ熱です。黒湯につき槽内注排湯は不明ですが、投入するとオーバーフローし、カルキ臭もないのでひょっとして源泉適宜投入のため湯かけ流しでは。

サブ浴槽は岩の湯口からザンザコ投入、オーバーフローはないので槽内排湯だと思いますがなぜか確認できず。源泉槽はH−C調整可のカランからの投入でかけ流し可。いったときは空でしたが、カランの吐湯量が多いので数分でいっぱいになります。カランはH、Cいずれのポジションでも黒湯の鉱泉が出ます。

お湯はコーヒー色で透明度20〜40cmほどの黒湯。源泉槽より主浴槽のほうが色が濃いです。湯口で重曹味+微金気味、弱モール臭+微甘イオウ臭+微金気臭の鮮度感あるもの。湯面では黒湯特有の有機肥料臭がただよいます。黒湯ですが、なぜかほとんどツル(ヌル)すべが感じられず、染み込んでくるような浴感は、つぎにレポする「飯岡荘」に似ています。浴後は重曹泉らしいつるつる感が出てきます。

それにしても、源泉に好みの湯温で入れる源泉槽はピカ一です。浴場の雰囲気からして、地元では銭湯がわりにつかわれているような気がするので、早い時間に攻めて源泉槽を独占状態で入るのが○かと思います。

脱衣所に昭和16年の古い定量分析書がありました。
クロール=0.0277g/kg、重炭酸=0.1945、ナトリウム=0.0854、硫酸=0.0378、メタけい酸=0.0129、重炭酸ナトリウム=0.2312、固形物総量=0.3400、腐食質=少量、ラヂウム・エスナチオン=0.45マッヘ

〔 2006年2月24日レポ 〕


「青野屋」の外観

「青野屋」の男湯

「青野屋」のメイン浴槽

「青野屋」のポリバス源泉槽


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