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長文失礼します。 先週の日曜は紅葉狩も兼ね、昨年5月5日にオープンした長野県安曇野市の中房温泉の 日帰り立ち寄り湯「湯原の湯」へ行ってきました。2年前の過去ログ 2005年9月(1)〜10月(3)に私の宿泊レポあり。おかざきさんのブログレポもあります。 営業は宿泊については11月24日まで、日帰りはその2〜3日後ですが、問い合わせを。
F市からは上信越道・東部湯ノ丸I.C下車、R254三才山トンネル又はR143経由で 188〜200km、約3時間30分。福島県白河の甲子温泉が180kmですから、意外と近いものです。 行きは旧穂高町で丁度お昼。中房温泉登り口の有明山神社の参道にあるそば屋「くるまや」 でとろろざるそばをいただきました。店外まで続く行列、ざるそば493円〜という安さ、 大盛を頼むと普通のそば屋の2人前ありそうな圧倒的なボリューム、そばもおいしい。 そして駐車場のナンバーを見ると地元・松本が多い。これは中房温泉に行く人には 立地の良さもあって絶対オススメです! 帰りは穂高温泉スタンドへ行きましたがポリタン家に忘れた〜(^_^;)。その前に 日曜祝日休止とあるけど汲めるんだろうか?ペットボトルはあったので、以前穂高駅前の 観光案内所でススメられた満願寺微妙水を汲んで帰りました。
いよいよ有明山神社から中房温泉に向かって登っていきます。紅葉は今年は遅いのか、 まだ早めで点々と色付いている程度でした。有明温泉(穂高温泉湯元)国民宿舎有明荘や 市営駐車場を過ぎるともうすぐ、くるまやから14km30分強で中房温泉に到着です。 中房温泉入口では門番の従業員がいて、宿泊以外の人が来ると追い返していたのはおととし までの話、今回は日帰り温泉利用したい旨を告げると、ありがとうございます、というお礼 の言葉と共にすぐ上の駐車場を案内されます。最初、露天だけではイヤという人がいたので、 内湯完備の有明荘で下ろすのも手かな?と思ったのですが、面倒になったのか、全員中房 温泉へ。標高は1437m、くるまやでは気温10〜14℃でしたが、中房では7〜9℃でした。 紅葉も黄金色で真っ青な青空に映えきれいです。
駐車場にとめ、燕岳登山口前にあった売店兼休憩所が改装され、日帰り専用野天風呂・ 日帰り立寄り湯「湯原の湯」となっています。それより奥は従来通り、宿泊者以外立入禁止 です。旅館のお風呂や源泉、焼山等の見学や入浴はできません。玄関を入り、受付で一人 700円を払います。700円は露天のみの設備的なことを考えると高いかも知れませんが、 減温の苦労により最高のお湯が提供されていることや季節営業であることを考えると仕方 ないでしょうか。以前は旅館の指定されたお風呂に登山客のみが700円で入れたことですし。 でも、ここは是非、自遊人パスポートに最も推薦したいくらい、良い施設だと思います。 靴を脱ぎ、備付のビニールに靴を入れ、ホールを通りすぐ右手に左右に分かれた浴室 入口があります。この日の男湯は左。左右は日替わりで男女を交代します。旅館に泊まられ た方は夕方と朝で両方は入れます。夕方でも旅館の浴衣を着た方が入られていました。 脱衣所は籠式。脱衣所の扉を開けると露天風呂です。
左側露天風呂は左右2つに浴槽が分かれ、右側が熱めの大きな露天風呂で使用源泉は 「古事記の湯」、左側がぬるめの小さな浴槽で使用源泉は「妙見の湯」。いずれも旅館には ない湯原の湯専用源泉です。古事記の湯は市営駐車場の堰堤から、妙見の湯はすぐ左手の 蒸気の上がる井戸から引かれています。またこの日女性用だった右側露天風呂は左側は 「古事記の湯」、右側が「薬師の湯1号」。薬師の湯1号については旅館の薬師湯や足湯 綿の湯に2・3号と混合されて利用されています(私のレポとブログ参照)。 薬師湯1号単独となると湯原の湯が初めてかも。
この日入った左側露天風呂の「古事記の湯」は熱くて硫黄臭弱め、旅館のお湯と比べても ごく普通の中房温泉という感じ。驚いたのは「妙見の湯」。硫黄臭が強く肌もすさまじい ヌルスベ感。ぬるめで長湯可。これは旅館のお湯と比べても月見の湯、ねっこ風呂と 並ぶ最上級品のお湯でビックリしました。石鹸もほとんどききません。北アルプスの温泉、 白馬鑓や湯俣・葛、黒薙、坂巻と比較しても中房ほどのヌルスベはなく、中房温泉は薄く ても浴感で群を抜いており、その実力を思い知らされました。こう言ったすばらしいお湯 を日帰り施設でも提供できる中房温泉はホント奥が深いです。もちろん、加水なし・加温 なし(水冷式・空冷式減温法)・循環なし・消毒なしで床にオーバーフローしています。
また露天風呂は石積の壁になっていますが、その上からは山肌の紅葉と吸い込まれそうな ほどきれいな青空が眺められます。11月上旬には唐松の黄葉も。夏は熱くて大変だった 中房も寒い秋なら実に気持ちいいです。ただしカラン(ボデーソープ・リンスインシャンプ ー付)が屋外なので寒いですが…。山の頂上付近は雪で真っ白、山小屋も閉鎖されて入浴 する登山客も少なく、実にこの上なく極上の日帰り温泉が楽しめました。 まさに泊まってよし、日帰りでもよしの中房温泉です。中房温泉も行く毎に進化してますね。
脱衣所の壁に古事記の湯・妙見の湯2種の温泉分析書とご案内(利用状況)がありました。 温泉分析書のデータは古事記の湯/妙見の湯の順に以下の通りです。
温泉分析書(鉱泉分析試験法による分析) (中No.5-143/4-50号) 1.申請者 住所:長野県南安曇郡穂高町有明中房7226 氏名:中房温泉株式会社 代表取締役 百瀬 ● 2.源泉名及び湧出地 源泉名:中房温泉 古事記の湯/妙見の湯 湧出地:長野県南安曇郡穂高町大字有明7578-8/7578-3 3.湧出地における調査及び試験成績 (2)調査及び試験年月日:平成5年11月15日/平成4年6月19日 (3)泉温:74.7/94.8℃(調査時における気温11/18℃) (4)湧出量:-/14L/分(自然湧出) (5)知覚的試験:ほとんど無色澄明、硫黄味・硫化水素臭を有す。 (6)pH=8.8/9.1 4.試験室における試験成績 (2)試験年月日:平成5年11月25日/平成4年7月2日 (3)知覚的試験:同上 (4)密度:1.0004/1.0006(20℃において) 0.9986/0.9988(20℃/4℃) (5)pH=8.85/9.21 (6)蒸発残留物:407/832mg/kg(乾燥温度110℃) 5.本水1kg中に含まれる成分 Na=95.8/143.6
K=10.3/17.6 Mg=0.04/0.03 Ca=3.8/1.8 Al=0.07/0.05 Mn=-/0.04
鉄2=-/0.1 陽計=110.0/163.2 F=8.2/13.3 Cl=64.3/74.1 HS=4.1/12.6
硫酸=28.2/22.8 炭酸水素=75.7/52.8
炭酸=15.0/67.7 陰計=195.5/243.3 メタケイ酸=153.6/250.3
メタホウ酸=4.4/12.8 非解離計=158.0/263.1 溶存物質計=463.5/669.6 遊離H2S=0.07/0.1 成分総計=463.6/669.7 その他微量成分:Hg・Pb・Cd・Cr・P=不検出
As=0.043/0.04 6.泉質:単純硫黄温泉(アルカリ性低張性高温泉) 平成5年11月30日/平成4年7月3日 社団法人 長野県薬剤師会 会長
(別紙) 「湯原の湯」の大きい浴槽についてのご案内 主に外来客と登山の人にご利用頂ける温泉です。合戦沢が荒れた年に川の中から拾い上げた 石を使いました。春には有明山と餓鬼岳の新緑・秋には紅葉を楽しめます。 1.源泉名と温泉湧出地:同上 2.温泉の湧き出し方と湯元 中房温泉の無料駐車場の堰堤より湧いている。自然湧出で敷地内のタンクへ、 そこよりポンプにて距離900mをあげている。 3.源泉温度と湧出量:源泉温度 74.7度 湧出量 220L/分 4.使用量と浴槽の容積 全部利用 2つの浴槽(男女別)に全て利用。 5.泉質:同上 6.給湯口の温度と減温方法 給湯口の温度は上は43度。減温マスを1回通しお湯のタンクで水冷式の方法で 温度を下げております。加水・加温・循環・入浴剤の使用はしておりません。 ※お湯の中を水の流れているスチール管で、冷却しています。 7.給湯方法:源泉かけ流し100%、減温方法は、水冷式と空冷式で温度を下げています。 8.温泉の特徴 ヌルヌルとしており、滑りやすい。肌がツルツルになります。 10.その他:「温泉分析表」「適応症・禁忌症表」「水質検査結果書」等の通り。 ※奥の山は餓鬼岳です。 中房温泉株式会社 平成18年5月3日
(別紙) 「湯原の湯」の小さい浴槽についてのご案内 1.源泉名と温泉湧出地:同上 2.温泉の湧き出し方と湯元 「湯原の湯」の横、合戦沢上流約100mで、妙見岩の下にある大きな岩の割れ目から 自然湧出している。 3.源泉温度と湧出量:源泉温度 94.8度 湧出量 14L/分 4.使用量と浴槽の容積 14L/分を全て利用 向かって左側の浴槽に利用。 5.泉質:同上 6.給湯口の温度と減温方法 給湯口の温度は上は43度。減温マスを1回通しお湯のタンクで水冷式の方法で 温度を下げております。加水・加温・循環・入浴剤の使用はしておりません。 ※空冷式の冷却方法です。 7.給湯方法:源泉かけ流し100%、減温方法は、水冷式と空冷式で温度を下げています。 8.温泉の特徴 ヌルヌルとしており、滑りやすい。肌がツルツルになります。 温泉の当たりが良く、人によっては天下一品であると言われています。 10.その他:「温泉分析表」「適応症・禁忌症表」「水質検査結果書」等の通り。 ※向かって左です。 中房温泉株式会社 平成18年5月3日
入湯料「湯原の湯」のみ一人700円、回数券(5回券)3000円 営業時間:9:30〜16:00(受付) TEL:0263-77-1488又は090-8771-4000
※中房温泉湯原の湯のトラベルログとアルバム
(参考)藤田氏のAll About「中房温泉!自家源泉と湯巡りの一軒宿」(4ページ参照)/10/5付朝日新聞長野版
http://6717.teacup.com/kumao/bbs?M=JU&JUR=http%3A%2F%2Fwww.nakabusa.com%2F |
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