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文化の日連休・休暇村めぐりの旅、休暇村乗鞍高原宿泊の翌日の〆は松本市の白骨温泉
「煤香庵」での“自遊人パスポシリーズ”です。やはり乗鞍岳界隈まで行くと硫黄臭白濁
湯は欠かせません。のりくら(乗鞍高原)温泉「せせらぎの湯」での入り比べもいいですが、
せっかく自遊人で入れるのですから、入れる時に入ることにします。
乗鞍高原からは「上高地乗鞍スーパー林道」小型420円を通行。モミの木の黄葉が黄金色
に輝いて幻想的。晩秋の紅葉もいいものです。途中には泡の湯も。ここは15年くらい昔に
入浴していますが、また入ってみたかったです。今回は自遊人パスポに参加していない
のいで残念。その1km先、県道との合流地点、白骨温泉公共野天風呂入口の観光案内所の
駐車場に止めます。公共野天風呂の男子露天風呂は道路から望むことができます。
某雑誌のスッパ抜き事件(当掲示板を端に発した?)の現場ですね(^_^;)。なお、県道白骨
温泉線は12/11より冬季閉鎖、上高地乗鞍スーパー林道が無料で冬季通行可となります。
積雪時は雪崩に注意。
駐車場から200〜300m歩くと煤香庵に到着します。煤香庵は白骨温泉の名旅館・湯元齋藤
旅館&齋藤別館(別館のみ11/19〜4月下旬冬季休業)の食事処兼日帰り入浴施設。
某公共露天風呂と違って湯元旅館の運営ということでお湯については安心感があります。
実は煤香庵は10年ほど前にも訪れたことがありますが、その時は食事のみでお風呂には
入っていません。ざるそばか何か食べたかな?当時、食事すればお風呂はタダなのかな?
と勘違いしてました(~_~;)。予約制でしたが、温泉粥が当時は名物だったようです。
今は“投じ蕎麦(1200円)”が名物かな?今回は朝10:30頃だったのでお風呂のみです。
11/1にテレビ東京の「いい旅夢気分」で放送されたばかり。
山の古民家風の玄関を入り、自遊人パスポートでの入浴を申し出ます。ロッカーが一杯
とのことで予約制になるとのこと。しかし、2〜3人待なので待ち時間は10分くらい
でしょう、とのことで名前を書いて待ちます。見覚えのある座敷は食事処でまだ誰も
いません。出る11時頃にはすでに食べている方がいました。時間になると受付から呼び
出され、パスポートにハンコを押し(通常入浴料700円)、ロッカーの鍵が渡されます。
受付の人からも言われますが、ロッカーの鍵の付けっぱなしや持ち帰りには注意。
受付のおばちゃんはパスポートの無料客の私たちに対してもきちんと愛想よく挨拶し、
非常に良い応対でした。齋藤旅館、泊まってみたい!それにしても、あの事件以来、
白骨温泉も信用回復のため、いろいろ努力していることがよくわかります。
別棟の浴室棟へ。脱衣所は大変狭く、ロッカーも10個前後と少ないです。これでは待ち
時間もすぐに発生しそうです。午後はかなり待つのではないでしょうか。扉を開けると
内湯はなく、露天風呂のみです。浴槽は10人程度入浴可です。待たせるのでさぞかし
混んでるのでは、と思ったら11時前には貸切状態。晩秋ですが、連休というのが、信じ
られません。目の前には周囲の木々と山々、下の方に旅館の建物を望むことができます。
もはや紅葉する木はありませんでしたが、なかなか眺めの良い露天風呂です。
お湯は見事に乳白色。と言っても、湯元齋藤旅館のお湯、詳細な温泉表示にもあり
ましたが、草津のハップなどとは無縁のすばらしい源泉本来の色だと思います。湯口は
無色透明で、新鮮なお湯は透明で時間の経過とともに乳白色に濁る旨表示がありました。
プ〜ンと強烈な硫黄臭もあって肌についた硫黄のにおいは翌日までにおいました。もちろん、
浴槽内に吸込・注入なし、大量の加熱湯投入で、浴槽の縁全体から豪快に溢れる、かけ流し
です。そして入浴後の肌の爽快感や火照り感はさすが名湯と思わせるものがありました。
実は弟が1日目〜2日目と風邪で発熱し入浴を控えていたのですが、休暇村乗鞍高原と
ここだけは入浴しました。3日入れば、3年風邪引かないと言われる白骨ですが、これで
今年はもちろん、来年も大丈夫かな?
本当はこの後、中房温泉の日帰り湯「湯原の湯」が気になっていて、行きたいと思って
いたのですが、白骨温泉に入った時点でノックアウト、他のお湯に入る気が完全に失せて
しまいました。やはり事件でどんなことがあろうと、いいお湯なのですから、いいと
言わざるを得ないです。そんないいお湯にあぐらをかいたり、冒涜することなく、大切に
守り続けてほしいなと思いました。
この後、県道白骨温泉線を下りR158と合わさったすぐ先の右手の「さわんど温泉スタンド」
(中の湯より引湯;12/11〜4/9休止)でお湯を汲みます(前回レポ)。非常に熱いお湯
なので、やけど注意。ポリタンが変形しそう。汲むときはかすかに硫黄っぽいにおいが
しましたが、帰るまでには飛んでしまい、無色透明薬臭味で浴感はほとんどありません。
穂高温泉スタンド(有明温泉より引湯)に似たお湯です。さわんど温泉の分析書データは
こちら。この後、安曇野市(旧豊科町)の「おやじの道楽」というおいしい蕎麦屋で
せいろそば@600円を戴いて、下道のみで帰路につきました。
煤香庵の温泉分析書ですが、自遊人温泉分析書図書館にある平成8年12月18日分析の
温泉分析書はなく、何と先月分析されたばかりのできたてホヤホヤの分析書が掲示されて
いました。きちんと10年に1度分析しているのですね。できたてホヤホヤの分析書と10年前
のデータは以下の通りです。さらに例の事件の反省からか、利用状況も今まで見たこと
ないほど、細かく表示されています。
温泉分析書(鉱泉分析試験法による分析)(中No.18-91号)
1.申請者
氏名 有限会社
湯元
齋藤旅館
2.源泉名及び湧出地
源泉名 湯元5号
湧出地 長野県松本市安曇4201-6(煤香庵住所:安曇4200-1)
3.湧出地における調査及び試験成績
(2)調査及び試験年月日:平成18年9月20日(平成8年11月27日)
(3)泉温:39.7(39.6)℃(調査時における気温17(6.2)℃)
(4)湧出量:94.6L/分(自然湧出)
(5)知覚的試験:ほとんど無色澄明、硫黄味・炭酸味・弱甘味・強硫化水素臭を有す。
(無色澄明渋味硫化水素臭)
(6)pH6.6(6.41)
4.試験室における試験成績
(2)試験年月日:平成18年10月2日(平成8年12月18日)
(3)知覚的試験:同上
(4)密度:1.0012(20℃において) 0.9994(0.9995)(20℃/4℃)
(5)pH6.39(6.72)
(6)蒸発残留物:983(964)mg/kg(乾燥温度180℃)
5.試料1Kgの成分(mg)
Li=0.5
Na=81.1(77.8) K=26.0(28.4) Mg=50.9(51.5) Ca=209.1(205.1) Sr=0.4
Ba=0.9
Mn=0.2(0.2) 鉄2=0.04(0.2) 陽計=369.1(363.2)
F=0.6(0.5)
Cl=99.9(100.1) Br=0.1 I=0.1 HS=7.3(3.6)
硫酸=3.7(6.7)
炭酸水素=988.5(967.7) 陰計=1100(1079)
メタケイ酸=69.7(39.8)
メタホウ酸=6.7(6.9)
非解離計=76.4(46.7)
溶存物質=1546(1489)mg/kg
遊離CO2=558.8(366.6)
遊離H2S=20.7(15.7) 溶存ガス計=579.5(382.3)
成分総計=2125(1871)mg/kg
その他微量成分:Hg・Pb・Cd・Cr=不検出
As=0.001
6.泉質 含硫黄-カルシウム・マグネシウム-炭酸水素塩温泉[硫化水素型](中性低張性温泉)
平成18年10月3日 社団法人 長野県薬剤師会
会長
(平成8年12月18日 財団法人 中央温泉研究所 所長)
※()内は平成8年12月18日分析・自遊人温泉分析書図書館データ
煤香庵 温泉利用状況 平成16年8月12日現在
湧出量:毎分102L
湧出時の温度:39.9℃(調査日H16.6.22)
源泉の色:無色透明
浴槽の色:乳白色(時間経過による)
浴槽の温度:42℃
レジオネラ菌検査:検出されず
利用状況
野天(男湯):かけ流し○/供給量毎分28L/加温○
野天(女湯):かけ流し○/供給量毎分24L/加温○
施設情報
浴槽の種類とその状況
(1)浴槽の数及び容量:(男湯)1ヶ所3.5m2/(女湯)1ヶ所3.5m2
(2)温泉以外の浴槽の有無及びその状況:無し
(3)浴用剤使用の有無及びその状況:無し
引湯の状況
(1)引湯方法:自家貯湯槽
(2)引湯量:60L/分(86400L/日)
加温・加水の状況
(1)加温の有無及びその状況:有(常時加温)/温泉温度を一定に保持する為、加温しております。
(2)加水の有無及びその状況:無し
循環、かけ流しの状況:かけ流し
換水の状況:2日に1回(完全換水)
浴槽の清掃の状況:2日に1回
殺菌処理の実施の有無及びその方法:無し
レジオネラ属菌の検査:有
温泉分析書の温泉採取場所:湧出口
※長野県食品環境課「旅館・ホテル等の入浴施設及び公衆浴場調査」旧安曇村No.756より
<ちなみに休暇村乗鞍高原No.857>
※白骨温泉加温なし:白船荘新宅旅館・山水観湯川荘(のみ不可)・内湯旅館まえだ(のみ不可)
※アルバム「北陸中部休暇村めぐりの旅」@煤香庵・さわんど温泉スタンド編6枚
※煤香庵・営業時間:9〜17時(食事Lo15時)/定休日:水曜(11月下旬〜4月下旬は軽食のみ)
※白骨温泉公式HP
http://6717.teacup.com/kumao/bbs?M=JU&JUR=http%3A%2F%2Fwww4.ocn.ne.jp%2F%7Esaitou%2Fbaikouan%2F |
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