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日曜は蒸し暑さに誘われ、水風呂のある温泉を目指して、午後から“魅惑の秩父”へ行って
きました。非加熱水風呂のある鉱泉といいますと、昔から有名なのは秩父の新木鉱泉ですね。
秩父の血筋の私も新木だけは入浴料の高さがネックとなり今まで未湯として残されていました。
2年前のみしゅらん秩父オフでも入れなかったし…。ジモティーとしては恥ずかしいので、
ついに行ってみることにしました(^_^;)。うつぼさん、すなっちさん、めがねさんレポあり。
行き方は関越道花園IC下車、R140皆野寄居バイパス(410円)の皆野側終点の手前、皆野・
長瀞IC下車右折、三沢方面へ。高篠郵便局を看板に従い右折です。自宅からは1時間ちょっとでした。
新木鉱泉に行く前に横瀬町のセメント工場奥、武甲山中腹に湧く「生(うぶ)川延命水」という
名水をペットボトルに汲みます。ここは秩父では有名な水場です。
夕方暮れなずむ中、いよいよ新木鉱泉へ。玄関を入るとすぐに宿の方が「ご入浴の方ですか?」
と丁寧にお出迎え。入浴料として大人900円、障がい者800円(手帳提示にて割引可)を払います。
平日は100円引になるという話も聞いたことがありますが、真偽は不明。館内や湯殿は民芸調で
洒落ています。リキッド・トニック・ブラシ完備。
いよいよ浴室「御代の湯」へ。内湯「地蔵の湯」は鎮守様(恒時神社)から投入される大浴槽と
サウナ・源泉水風呂があります。露天風呂「親子の湯」は大樽タイプ1と桝タイプ2の3ヶ所。
景色は板塀の間から畑や山が見える程度で開放感はありません。源泉水風呂を除く全浴槽が吸込・
注入あり、オーバーフローなしの循環。ただし紫外線殺菌か何か?をしてるのか、消毒臭は水風呂
も含め一切ありません。満願の湯・花和楽の湯、かおる・千鹿谷鉱泉・般若の湯・明ヶ指でも感じ
るような秩父系の腐ったようなタマゴ臭がかすかに臭います。そして強烈に肌がヌルヌルとして
きます。
ここで特筆すべきは「源泉水風呂」でしょう。源泉水風呂といいますと満願の湯にもありますが、
あちらは循環に対し、新木鉱泉は吸込・注入は一切ないかけ流しです。私が訪れた時は常時投入
ありで、入ると豪快に溢れます。投入量はコックにて調節できます。さらに埼玉では唯一と言って
いい飲泉カップもありました。埼玉の保健所では温泉の飲用許可は一切出さないと思い込んでいた
のですが(満願の湯は水道水としての飲用許可)、新木鉱泉の場合は黙認してるのでしょうか?
とにかく埼玉で飲めるということに驚きました。飲むと甘くてまろやかな硫黄味を感じます。
秩父では草津や万座・浜平(上野)と違って苦味・酸味を感じません。
夏場の水風呂は実に気持ち良く大いにオススメしたいですね。夏以外はサウナの後でも冷たくて
入れない人もいると思いますので…。肌も強烈にヌルヌルして肌の感触も気持ちいいです。
ただし、サウナの後に入るのであれば、是非、かけ湯かシャワーをしてから入ってほしいなと
思いました。
埼玉県内のスパ銭でも行田古代蓮物語に始まって、蔵の湯東松山店、さいたま清河寺温泉、太田
湯源郷、小江戸はつかり温泉(未開業)と非加熱浴槽を設置するところがどんどん増えています。
古代蓮物語の水風呂のヒットは記憶に新しいのですが、何を隠そう秩父にも新木鉱泉、満願の湯と
かなり昔から水風呂をやっていた前例があったのです。皆さんも暑い夏、埼玉の源泉水風呂を
楽しまれてみてはいかがでしょう。
温泉分析書は以下のような古いものが源泉水風呂の上と玄関脇に掲示されていました。
公式HPにある最新の分析書(以下()内に掲示)及び温泉利用状況はどこにも掲示されていません。
新木鉱泉分析書(昭和38年9月12日採集(平成12年12月16日調査・試験))
気温17.50(13)℃/泉温15.5(14.8)℃/湧水量11.4(8.5)立/分/PH値9.5(9.4)
Cl=25.4ppm(17.1mg)
総硫黄量=5.71(6.1) 遊離炭酸<0.44(<0.1)
ヒドロ炭酸=344.00(295.6)
鉄<0.01(<0.05)
チオ硫酸=0.01(<0.1)
蒸発残留物=450.00(436)(成分総計:0.599g/kg)
右の通り硫黄泉(単純硫黄冷鉱泉(低張性・アルカリ性・冷鉱泉))であることを証します
昭和38年11月12日 埼玉大学教授理学博士(平成17年1月17日 財団法人中央温泉研究所所長)
※アルバム「埼玉・群馬 温泉写真集2006後編」スタート
http://6717.teacup.com/kumao/bbs?M=JU&JUR=http%3A%2F%2Fwww.onsen-yado.net%2F |
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