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信州の温泉めぐりは若槻温泉へ行く途中に立ち寄った戸倉上山田温泉と室賀温泉の話題に戻ります。
自宅を午後出発、小諸で弁天清水を汲み、上田で夕食を食べます。今夜は車中泊するので、 長野県内で夜遅くまでやっている温泉施設を探していたら、長野県千曲市(旧上山田町)の 戸倉上山田温泉に夜1時までやってる「湯の華銭湯・瑞祥」がありました。埼玉・F市から行く 深夜温泉シリーズ、ついに長野県までやってきました。R18の坂城町を過ぎたら、温泉入口交差点 を左折、万葉超音波温泉のある万葉橋で千曲川を渡り、文化会館前交差点を右折、長野銀行手前を 左折した奥に瑞祥がありました。上山田温泉街の中で瑞祥はわかりずらいところにあるので注意。 めがねさんレポあり。
瑞祥は上山田温泉街にあるスーパー銭湯で、系列の松本店はここからローリー運搬してるそうです。 温泉街にあるスーパー銭湯というのは日本でもほとんど例がないかも知れません。長野・千曲 (更埴)・上田の各都市から割と近い上山田だからこそ、成り立つ商売なんでしょうね。 それなら、松本の浅間、諏訪、果ては飯坂や別府あたりでやっても成り立つかも知れません。 しかし、瑞祥の母体は「山崎建設」という旧上山田町内に地場のゼネコンで、やはり地域に根ざした 企業というのは強みですね。外部資本の大手なら旅館から反対されることだって考えられますから…。
建物の外観は本当にスーパー銭湯で、休憩スペースが少ないというのも昔のスーパー銭湯の特徴 をよく現しています。食堂が休憩所として開放されているものの、11時で閉鎖、おまけに番台式に なっていて、再入浴できるのか、よくわからないので利用しませんでした。利用した方の話による と食事をしないと利用しずらいとのことです。
まず玄関を入り、下足ロッカーに靴を入れ(キーは各自保管)、券売機で650円(小中学生 350円)の入浴券を買います。うち50円は上山田店のみの入湯税(小中学生以上)。ローリー 運搬の松本店は600円です。また土日祝日の6〜8時は朝風呂として450円(小中学生250円) で入れます。亀の湯(レポ)が50円、万葉超音波温泉が300円で入れることを考えるとかなり高い です。でも亀の湯が夜11時に閉まった後、唯一、夜1時まで営業しているのはありがたいです。 長野という地域では明らかに高いでしょうけど、関東のスーパー銭湯を考えるとそうでもないの かなと感じます。
番台に入浴券を渡し、脱衣所へ。脱衣所は100円返却式です。浴室へ入ると、ここは新興スパ銭 ばかりの関東ではない、さすが温泉地帯で長野であると感じました。まず内湯は大変大きく、 大きな岩がたくさん置いてあり、旅館の大浴場のような造り。青森の古牧温泉みたい。 もしかしたら、ここにスーパー銭湯ができる前は旅館で、そのお風呂をそのまま生かしたのでは? と感じました。これは関東の安っぽい新興スパ銭ではとてもマネできるものじゃないと思いました。 ほかにサウナと水風呂、ジェット浴槽(弱め)あり。 露天風呂については関東でも見かけるような造りです。テレビ付の露天風呂と言えば、蔵の湯 東松山店や行田の茂美の湯もありますね。壷湯はスパ銭・健ラでは標準装備、寝転び処にお湯が 流れるササラ湯も熊谷温泉湯楽の里などにもありましたね。寝湯からは城山公園の「戸倉上山田 温泉」というネオンが24時まで見られるのはやっぱり、スパ銭でなく温泉地にきたなと感じて しまいました。
そして決定的な違いはお湯です。戸倉上山田は硫黄臭の強いすばらしいお湯として定評があり ますが、ここはそれに加え白や黒の湯の花が多く、白っぽく濁ってしまうほどです。さらに内湯と 露天風呂では源泉が違うそうで、確かに露天の方が湯花が多く、濁りも強めです。露天の投入口は 硫黄分で真っ白。 湯使いは内湯大浴場、テレビ付露天風呂とも加水なし、加温あり、塩素消毒なしのかけ流しで 溢れたお湯が床を流れ去っています。露天風呂の壷湯・寝湯・ササラ湯は循環で手前の回収口から 湯が回収され、「飲めない」投入口から注がれているようです。ただし、床に溢れている部分は 捨てているでしょう。塩素消毒は「ブロムA錠剤」で溶けてしまうとほとんど臭いません。
浴中・浴後は硫黄成分のせいか、すぐにのぼせ上がってしまう感じでした。冬の車内で仮眠して も湯醒めしません。信州の温泉街のスパ銭は大浴場の造りやお湯からして関東とはぜんぜん違うな と納得しました。
温泉分析書と長野県統一フォームの温泉利用状況が各々3枚、脱衣所に掲げられていました。 ()外は露天風呂の上山田温泉(株)城山1〜3号源泉混合泉データ ()内は大浴場の千曲温泉(株)1号泉データ
温泉分析書 1.申請者 上山田温泉株式会社 代表取締役 ●● ●● 更級郡上山田町温泉四丁目1番地8 (千曲温泉(株)代表取締役社長 ●● ●● 更級郡上山田町温泉3-3-1) 2.源泉名および湧出地 城山1号源泉、城山2号源泉、城山3号源泉。 混合室(分湯ます) 上山田町温泉一丁目59番5、同二丁目28番7、同二丁目36番27 (1号泉 上山田町温泉3-3-1) 3.湧出地における調査および試験成績 (1)調査及び試験者:長野県衛生公害研究所 主任研究員(技師) (2)調査及び試験年月日:平成11年8月30日(平成5年7月19日) (3)泉温:48.2℃ 気温35℃(49.4℃ 気温26℃)<使用位置:40〜42℃> (4)知覚的試験:ほとんど無色澄明、硫化水素臭を有する。(無色澄明、弱硫化水素臭を有する。) (5)水素イオン濃度:pH8.4(8.8) 4.試験室における試験成績 (1)試験者:同上 (2)分析終了年月日:平成11年9月16日(平成5年8月17日) (3)知覚的試験:同上 (4)密度:1.0005(1.0004)(20℃において) (5)水素イオン濃度:pH8.30(8.84) (6)蒸発残留物:692(362)mg/kg Na=186.7(125.0)
K=5.7(2.6) アンモニウム=-(0.1) Mg=2.0(0.1) Ca=42.6(13.2)
鉄2=-(0.1) 陽計=237.0(141.1) F=0.9(0.9) Cl=217.0(110.5) Br=-(0.3)
HS=8.6(13.5) 硫酸=132.0(54.8) 炭酸水素=67.7(51.3) 炭酸=4.8(16.8)
硝酸=0.3(-) 陰計=431.3(248.1) メタケイ酸=66.6(55.6) メタホウ酸=2.9(5.5)
解離計=69.5(61.1) 溶存物質計=737.8(450.3) 遊離CO2=21.9(-)
遊離H2S=0.4(0.2) 溶存ガス計=22.3(0.2) 成分総計=760.1(450.5) 総水銀・Pb・Cu・総ヒ素=不検出 6.泉質:単純硫黄温泉(単純硫黄泉)(低張性アルカリ性高温泉) 平成11年9月17日(平成5年8月31日) 長野県衛生公害研究所長
(混合地における分析書) 温泉分析書(鉱泉分析試験法による分析)(中No.15-67号) 1.申請者 住所:長野県更級郡上山田町温泉2-18-8(現・千曲市上山田温泉2-18-8) 氏名:(株)リフォームフェイメル 湯の華銭湯 瑞祥 2.源泉名及び湧出地 源泉名:千曲温泉株式会社1号泉及び上山田温泉城山1,2,3号源泉の混合泉 湧出地:長野県更級郡上山田町温泉2-18-8[混合地における分析] 3.湧出地における調査及び試験成績 (1)調査及び試験者:長野県薬剤師会 検査センター 第二課長 (2)調査及び試験年月日:平成15年7月10日 (3)泉温:45.1℃(調査時における気温26℃) (4)湧出量:L/分(混合泉) (5)知覚的試験:ほとんど無色澄明、硫黄味・硫化水素臭を有す。 (6)pH=8.1 4.試験室における試験成績 (1)試験者:同上 (2)分析終了年月日:平成15年7月15日 (3)知覚的試験:同上 (4)密度:1.0004(20℃において) 0.9986(20℃/4℃) (5)pH=8.19 (6)蒸発残留物:464mg/kg(乾燥温度110℃) 5.本水1kg中に含有する成分 Li=0.09
Na=120.4 K=4.1 Mg=1.8 Ca=24.4 Sr=0.3 Mn=0.02 陽計=151.1 F=0.8
Cl=135.6 Br=0.3 I=0.4 亜硝酸=0.5 硝酸=0.3 HS=2.5 硫酸=81.9
炭酸水素=67.1 陰計=289.4 メタケイ酸=39.4
メタホウ酸=3.7 非解離計=43.1 溶存物質計=483.6 遊離CO2=6.4 遊離H2S=0.2
溶存ガス計=6.6 成分総計=490.2 その他微量成分:Hg・Pb・Cd・Cr=不検出 総ヒ素=0.001 6.泉質:単純硫黄温泉(アルカリ性低張性高温泉) 平成15年7月15日 社団法人 長野県薬剤師会 会長
※(長野県の統一フォームによる温泉利用状況) 長野県温泉協会会員は、安全で安心して利用できる温泉を提供します。 長野県温泉協会天然温泉標示マークを掲示している 施設は、「天然温泉」を使用していることを保証します。 お宿・施設名・浴場名:男湯 露天風呂/男湯大浴場(共通) 泉質名:硫黄泉です。 ここの施設の温泉は次のように扱ってます その1 源泉の引湯(供給)方法:パイプ送湯 その2 給湯方式:源泉かけ流し(放流式) その3 加水の有無:加水はしていません その4 加温の有無:加温をしています(その理由:源泉温度が低いため) その5 入浴剤・殺菌剤の有無:入浴剤は入れてません、殺菌剤は入れてません
お宿・施設名・浴場名:男湯(壷湯、ササラ湯、寝湯) 泉質名:硫黄泉です。 ここの施設の温泉は次のように扱ってます その1 源泉の引湯(供給)方法:パイプ送湯 その2 給湯方式:循環ろ過装置利用(供給湯量の不足を補うため) <2系統図:源泉→貯湯槽→浴槽(投入)/源泉→貯湯槽→熱交換機(循環)→←浴槽(注入・吸込)> その3 加水の有無:加水はしていません その4 加温の有無:加温をしています(その理由:源泉温度が低いため) その5 入浴剤・殺菌剤の有無:入浴剤は入れてません、殺菌剤を入れてます(ブロムA錠剤) 長野県温泉協会
※長野県食品環境課「旅館・ホテル等の入浴施設及び公衆浴場調査」千曲市No.160より (内風呂/露天風呂) 源泉100%/常時、加温/使用状況:かけ流し/湯の入れ替え頻度:毎日/殺菌処理なし (壷湯、ササラ湯、寝湯) 源泉100%/常時、加温/使用状況:あふれた湯も循環/湯の入れ替え頻度:二日に一度/塩素で殺菌 (井戸水=水風呂2ヵ所) 加温なし/使用状況:かけ流し/湯の入れ替え頻度:毎日/殺菌処理なし
※泉質別適応症:慢性皮膚病、きりきず、糖尿病 ※私のアルバム@上山田瑞祥編10枚
http://6717.teacup.com/kumao/bbs?M=JU&JUR=http%3A%2F%2Fwww4.ocn.ne.jp%2F%7Ezuisyo%2F |
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