日米インタ−ネットの興亡 1999−7−03



1.インタネットの構築遅れ
 日本が米国に比べ現在、大きく出遅れているのは、インタネット の普及と技術レベルです。この技術は、米国のDARPAが1970年代 から軍事研究していた技術で、この技術を民生移管したのです。
 1980年代研究者のネットから一般に解放し、1990年代日本と 米国の貿易戦争に米国の切り札カードとして登場させたのでした。(この経緯は 週刊アカシックレコードに出ているのでそちらを参照してください。)
 なぜ、米国は急速にインターネットが普及したかというと、CATVの ネットワークが発達して、1400万家庭に普及していることが大きな理由 です。このネットで高速なインタネット網をかなり早く整備できたことによる のです。
 それでは、なぜCATV網が発達したかと言うと、TVの全国ネットの 普及が遅れ、地方都市では5大ネットの内1TVしか見れないことが多い かったので、そこにCATV需要があったからです。
このため、CATV網が地方都市から発達していったのです。
 一方、日本はNHKが全国網を早く整理し、民報TVも追従して網の 整備をして、全国どこでも3TV程度が見れるという、いい環境になったのです。 このため、CATVの発達が遅れたのです。

2.インタネットの挽回
 このような状態で日本が米国に追いつくのは、日本が遅れているのを 次の手の長所とすることで、日米の格差をなくすことが必要です。
米国のCATVや中国の携帯電話などと同じように、新しい技術で今までの 先進國の技術を一挙に乗り越えるのです。
 今後の日本は、衛星通信TV網を使ったインタネット網の確立が一番いいし、 もう1つが、ギガビットネットワークというインタネットの技術革新が 起きていることがいいことなのです。
この前のインタネット勃興期に日本の電気通信メーカは、メガビット・ルータ ではシスコの独占を許したが、今回の変革期にはカンバって逆転を狙うべき。
シスコは現在、ギガビット系では出遅れている。今がチャンスなのです。

3.インタネットサービス
 つぎのビジネスチャンスは、インタネット利用のビジネスをどう立ち上 げるかです。
 ここでも、米国が先行しているので、米国の先行ビジネスを早く取り込む ことが必要であろう。
取り込んだ後、日本風に変えていくことになると思う。この例はファースト フード業界で、日本風・中国風な店がブームになっているのと同じです。

4.日米の接戦(Head to Head)
 日米はこの20年来、抜いたり抜かされたりのシーソゲームを演じている。
日本の力を日本人はあまり知らないが、MITの日本研究チームは 日本の長所・欠点をよく知っている。
その1つの研究結果がこの日本研究書「見えたい繁栄システム」 (エーモン・フィングルトン著 1997年早川書房)で 、この本には日本の国力の凄さが詳しく紹介されている。
 日本と米国の2国が今後も世界を動かしていくことになるはずですので、 この2国の競争と協力のあり方が、次の世界の構図を決定するのです。
 このため日米の技術動向を知ることが今後の世界技術戦争を予測する のに必要なのです。

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