ロシア情勢のUPDATEと読者意見



 no.37でプリマコフかプチン??対大統領府の戦いと記述し
たが、プチン首相は支持率が上がって、エリティンから解任される
と読んで、このような記述をした。しかし、この推測は外れた。

 ここで、謹んで修正します。大統領府を代表するプリンとプリマ
コフの戦いになる。この戦いは予断を許さない。今の所、プリマコ
フが優位であるが、チェチェンの情勢ではプリン首相の支持率が上
がる可能性大で下院議員選挙全体に影響するはず。また、2000
年大統領選挙の予測も同様。
 その資料が下の記事。
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(共同通信からの引用)
11/15 10:26 プチン氏を後継候補と確認 ロ大統領、首相辞任説否

 【モスクワ15日共同】エリツィン・ロシア大統領は十四日、来
年夏の大統領選挙に出馬する意向を示しているプチン首相を自らの
後継大統領候補として支持する方針を表明した。首相と郊外別荘で
会談した際に述べた発言として国営ロシア・テレビが伝えた。  
 大統領は八月の首相指名の際にプチン氏を後継候補と明言したが
、十二月に迫った下院選の選挙戦が本格化して以降、首相を後継候
補として支持すると公の場で表明したのは初めて。一部マスコミに
流れる首相辞任の憶測を否定する狙いとみられる。       
 チェチェン問題での強硬姿勢を背景に首相の支持率が急上昇した
ことで自信を深めた大統領は、後継候補をあらためて明確にするこ
とで次期大統領選へ向けた政権側の態勢固めを促進しする意図もあ
りそうだ。                         
 大統領はこの日、テレビカメラに向かって「プチン氏は大統領と
してロシアを率いていくことができる」と指摘。さらに同氏が次期
大統領になることが「ロシアにとっては唯一の道であると日増しに
確信を深めている」とも述べた。               
 首相も同日放映のテレビインタビューで大統領選に出馬する意向
を確認した。                        
 プチン氏はチェチェンへの進攻作戦に踏み切って以降、支持率が
急上昇。十月の世論調査から支持率首位を保っており、大統領の側
近らも同氏擁立で結束したとみられている。          
(了)  991115 1026  
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(読者からの意見)
「イスラムの偏見について」というクレームに関してですが、
どのあたりが「カチンと神経に触る」のかに興味があります。

イスラム教徒からみれば、多神教の神道は排除すべき邪教ですから、
逆の立場の日本人が、イスラムの価値観に馴染まないのも自然です。
相互理解の前段階として「カチン」の感情を明確化することが
必要だと思います。

それから、「ラディン氏などのアラブ原理主義」の部分は
軽い筆のすべりかと思いますが、マスコミにありがちな
アラブ=イスラム、原理主義者=テロリスト等の短絡視も
一旦、疑うべきかと思います。

穏健なイスラム国家と見られているマレイシアの例を挙げれば、
クランタン州(旧日本軍が上陸したコタバルがあります)の
州知事、ニック・アジズは強硬な原理主義者として有名です。
リゾートホテルのプールを男女別にしようと強く主張しますが、
暴力を容認するような振る舞いは、今のところ見られません。
イスラムのみならず原理主義も多様性を持ちつつあります。

末筆ながら、配信を楽しみにしております。

JUN2さん
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(著者Fからのコメント)
JUN2さん、よくご存じですね。イスラム圏最大の人口国は、実
は、インドネシア、2位がマレーシアですので、イスラムの人口的
な中心は東南アジアなのです。

 しかし、欧米が問題としているのは、常に中近東ですからテレビ
や報道を見ていると、イスラム=アラブ、原理主義者=テロリスト
の図式ができてしまうのです。

 イスラム問題は、奥が深く研究していると、研究不足が身につま
されるのですが、今後も追求したいと思います。

 今後イスラム教徒の方も、本コラム記事にカチンときたら、どの
ようにカチンときたかご指摘お願いします。
       F

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