指摘:サウジ家の陰謀



(読者からのご指摘)
いつも鋭い視点、切口、ありがとうございます。
さて、サウディ陰謀説は、以下の点から少し深読みし過ぎではない かと思います。
1、第一に米軍が存在することに対するイスラム主義者の不満は遠   いコソボやチェチェンで紛争が起きたぐらいで目が背けられる   ものではない。
2、サウディ王家が必ず原理主義者を支援する、あるいはしなけれ   ばならない具体的国益が存在しない。
  確かにサウディはメッカの守護者としてイスラム主義を標榜す   るが、これは、どちらかといえば国家指導の為の大義、イデオ   ロギー的な色合いの方が濃い物である。
  サウディの具体的利益は、安全保障の観点からも、経済安定の   観点からも米の信頼を失わないことにあり、これに反するよう   なことは決してしないでしょう。
3、パキスタンにおけるサウディの関与はイスラム原理主義等の   宗教的原因ではなく、石油パイプラインの敷設等に関わる、   もっと具体的経済利益を根拠にしていると思われる。

 また、アメリカがコソボ問題を作り上げたとの表現がありますが、 もしそれが本当だと仮定したとしても、得られる利益が原理主義者 の目をそらすだけならば、投された莫大な軍事費用にたいしてあま りにも得た物は小さいのではないでしょうか。

Hiroさん
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(著者Fからの反論??)
Hiroさんこそ、鋭いですね?いいポイントをついています。
それでは、反論を開始しましょう。

 サウジアラビヤは、王家とその親族の国です。主な豪族はすべて 親戚なので、この国の政治を見る時ラディンやタリバンに膨大な金を なぜ渡すのか?を考える必要があります。この解はサウジ家が原理主義 を支持しているとしか言えない。これは国益ではなく、宗教だと思う のですが、どうでしょうか??人間は信仰に生きることもある。

 パキスタン支援より、タリバンに支援しているので、石油ではない はず。アフガニスタンには、石油は出ませんから。

 サウジ家は一方で、米国の軍隊を必要としています。これも事実です。 米国に楯突くラディンをサウジ家も持て余しているでしょう。しかし、 ラディン自身が王家と親戚だとどうします。タイムズの記者との対談で も、非常に礼儀正しく、かつ穏やかな人であると記述されている。
 この部分は私Fの推測です。タリバンもラディンを持て余しているよ うです。このラディン氏に今もサウジの豪族は送金している。次の記事 参照。普通には考えられないことです。この解釈はどうする。

 国の内部に問題があるときは、外に問題を起こし国民の目をそちらに 向けるというのは、国の指導者なら当然の技術です。今回のクリントン 大統領でも、コソボ紛争で空爆する日は大統領弾劾審議の日であった。

 サウジの王室内での紛争、内部矛盾はときどき聞きますが、このイス ラム教と米国近代化とは相容れない問題であろう。信仰心のない日本の 沖縄でさえごらんの通りだから。すると、この問題から目を逸らさせた いのは日本以上なはずですし、邪魔なラディンを紛争地域に派遣し、死 んでくれたら儲けものと考えるのは、日本古代史の読み過ぎですかね。

 コソボ紛争問題は、米国の国益と余り関係ないとキッシンジャーも 指摘している。このコソボの介入は、最後まで独仏は反対していたのを、 英米2ケ国が説得した。昔から今まで、欧米諸国がキリスト教を敵にし て、イスラム教を助けることはなかったはずです。
しかし、本当のことは、私Fも分かりません。どちらにしても、厖大な 軍事費をかけた見返りの利益は米国にはありません。

 ここから共同通信の記事引用。まだラディンはアフガニスタンにいる。
    ラディン氏が出国に合意か 親タリバン通信社が報道

 【イスラマバード29日共同】アフガン・イスラム通信(AIP )は二十九日、昨年八月の米大使館同時爆破事件の黒幕として米国 が起訴、引き渡しを求めているサウジアラビア出身の富豪ウサマ・ ビン・ラディン氏が、滞在中のアフガニスタンのタリバン政権最高 指導者オマル師に対し、同国から出国する意思を表す書簡を送った と報じた。
                           ラディン氏は、オマル師に、新たな滞在先を見つけるための協力 も要請、同師も数日中に返答すると答えたとしている。
       米国は、ラディン氏の引き渡しを要求してイスラム原理主義勢力 であるタリバン政権に経済制裁を科している。国連安全保障理事会 も今月中旬、ラディン氏を引き渡さない場合、同政権に経済制裁を 科すとの決議を採択しており、タリバン側がこうした措置を回避す るため、ラディン氏の「出国の意思」を公表した可能性が大きい。
しかし、実際に同氏が出国するかどうかは不透明だ。
   (了)  991030 0013

 また、ラディン氏に対して、サウジから送金が続けられている ので、米国は頭にきている。

    ラディン氏にサウジ金脈 隠し口座に送金続く

 【ワシントン29日共同】二十九日付の米紙USAトゥデーは、 米情報当局高官筋の話として、昨年八月のケニアとタンザニアの米 大使館同時爆破事件の黒幕とされるウサマ・ビン・ラディン氏に対 し、事件後もサウジアラビアの有力な五人の富豪が数千万ドルに上 る資金提供を続けている、と報じた。
               資金提供は五年前から始まり、一九九五年にエチオピアで起きた ムバラク・エジプト大統領暗殺未遂事件などの数件のテロに使われ たという。
              オルブライト国務長官は、来週訪米するスルタン・サウジ国防航 空相との会談でこの問題を取り上げる見通し。
   同紙によると、今年四月、富豪らはロンドンとニューヨークの銀 行にあるラディン氏の隠し口座に送金していたことが発覚した。送 金に協力した銀行関係者はサウジ国内で軟禁状態に置かれたり、米 英両国で捜査対象になっているという。
         アフガニスタンに潜伏中のラディン氏は、大使館同時爆破事件の 容疑者としてニューヨーク地裁から起訴されている。
       (了)  991029 1552

 Hiroさん、再反論をお願いします。
       F
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(読者からの注意)
こんにちは。
思うのですが、文体の統一をしてはいかがでしょうか?

> パキスタンの軍事クーデターやチェチェン紛争を見てきたが、
>どうもサウジアラビアの存在がその裏にあることが透けて見える。
>このため、今回サウジをもう少しよく見ることにする。

> サウジは、イスラム教の守護国であり、メッカを抱えている国だ
>。この国は根が原理主義ですから、取り立てて原理主義を言う必要
>がないのです。原理主義は当たり前。もつ1つ、イスラム教は宗教
>という面と、法律という面があるのです。律法(トーラ)があり、
>宗教裁判所があって、その律法と照らして裁判を行うのです。

『〜だ。』『〜である。』と『〜です。』がごちゃ混ぜですね。

このメールに対するお返事・回答は必要ありません。

ていくはいど さん
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(著者Fからの反省)
ありがとうございます。文体に注意しますが、やはりダメかもしれな いです。読みにくいですよね。まことにすいません。
     F

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