696−2.炭疽菌犯はどこに



炭疽菌テロの考察をしてみよう。      Fより

炭疽菌騒動は、どうもアルカイダが関連していないようだ。生物兵
器開発の1つで、ソ連、米国、イラクの3ケ国しかやっていないよ
うだ。そして、イラクに、イラン・イラク戦争時米国が炭疽菌を提
供している。しかし、だんだん炭疽菌の加工レベルが上がっている
のが気になる。NYTの炭疽菌は、不揃いの菌であったが上院に送
り届けた炭疽菌は胞子の細かくなっている。

アルカイダでないとすると、今なぜ炭疽菌テロを行う必要があるの
であろうか??テロの犯行声明を出さないと、全てアルカイダに、
犯行動機自体を持っていかれるため、自組織の主張は通じないし、
報酬の割に逮捕の危険性は大きい。なぜ???

3つが考えられる。1つが、研究者がその効果を実験したいし、今
ならイスラムテロリストに罪をなすりつけられると考えた可能性で
ある。このため、ミレシアではないと思うが。

もう1つは、だんだん菌の加工レベルが上がっていることに注目す
ると、イスラムテロ国家や団体が研究者の1人をスカイトした可能
性がある。それも、米国かソ連の生物兵器の研究者ではないかと思
うが?もしかしたら、イラクかもしれないが。

3つ目が、米国諜報機関が撒く。米国民の意識をある程度、緊張さ
せておくためです。このため、騒ぎの割に被害が少ない。そして、
だんだん危険度の大きな菌でないと、国民が慣れっこになるため、
そうしている可能性があるのです。

勿論、最後の仮説は、あくまでも1つの見方と心得てください。
どうも、このコラムの見解を見ているアラブの諜報機関があるよう
ですので。
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ミリシア?マルシア?        アルルの男・ヒロシ   
読売   炭疽菌犯は米国内過激派か 
 【ワシントン27日=永田和男】27日付米ワシントン・ポスト
紙は、連邦捜査局(FBI)、中央情報局(CIA)筋の話として
、両機関が、米国内の一連の炭疽菌騒動はウサマ・ビンラーディン
の組織「アル・カーイダ」ではなく、米国内の過激派による犯行の
疑いが強いと見て捜査を進めている、と報じた。 

 この記事は、ウォーターゲイト事件の報道で知られるボブ・ウッ
ドワード記者らが執筆した。これによるとFBIなどでは、国内過
激派のうち、どの組織の犯行かまでは絞り込んでいないが、極右白
人至上主義集団や、米国民のイスラム過激派シンパなどの可能性が
ある、としている。 

 同紙によると、FBI、CIAでは連日、炭疽菌入りの封筒を巡
って60―80件の情報を得ているが、アル・カーイダ始め外国テ
ロ組織との関連を裏付けるものはなく、また送りつけられた菌の芽
胞や粒子の精製技術の特徴を検査した結果でも、外国政府や研究機
関でなく、米国内で精製されたことを示すものばかりだったという。 

 ただ、FBIによると、米国内の研究所では今のところ、炭疽菌
の盗難や紛失は報告されていない。 
 捜査関係筋はポスト紙に、炭疽菌事件では、今後も海外のテロ組
織との関連を示す証拠が見つかる可能性は低いと指摘し、捜査の重
点を国内犯に置く方針を示唆した。 
別の筋も「アル・カーイダは今後も一層激しいテロ攻撃を仕掛けて
くるだろうが、(捜査機関の)だれもが、現在の炭疽菌騒動がそう
だとは考えていない」と語っている。 
(10月27日13:35) 
う。イラクの線は消えたのかな。今週の文春でミルロイが勇ましく
書いているのだけれど・・・ 
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ラフサンジャニの爆弾発言 YS   2001/10/27 11:24 
 やっぱりね。これこそ「ブローバック」かもしれませんな(笑)。
アメリカがイラクを疑う理由はここらにあるんでしょうなあ。

■2001年10月27日 
炭疽菌:イラク関与の見方示す イラン最高評議会議長 
http://www.mainichi.co.jp/news/selection/20011027k0000e030015000c.html 
 【カイロ小倉孝保】イランのラフサンジャニ最高評議会議長(前
大統領)は26日、テヘラン大学での金曜礼拝で演説し、「イラン
・イラク戦争で米国はイラクに炭疽菌を提供し、そのことで代償を
支払わされることになった」と述べ、米国の炭疽菌事件にイラクが
関与しているとの見方を示した。 
 ラフサンジャニ議長は「炭疽菌は通常兵器ではないのに、米国は
イラクにそれを提供した。そして、今、米国自身が送った炭疽菌が
米国を襲っている」と語った。 
 イラン・イラク戦争(80〜88年)当時、米国はイラクを支持
し、生物化学兵器を作るための原材料を提供していたといわれる。
イラク政府は米国での炭疽菌事件について、関係を否定している。 
[毎日新聞10月27日] ( 2001-10-27-10:19 ) 
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10/26 16:35 イラク関与の疑い薄まる 菌の株や加工違うと専門家
 【ワシントン26日共同】米国の炭疽(たんそ)菌事件へのイラ
クの関与について、専門家の間で否定的な見方が強まってきた。今
回の事件に使われた菌の株や加工技術が、国連の査察で明らかにな
ったイラクの細菌兵器開発技術とはかなり違っている可能性が高ま
ってきたためだ。                      
 査察チーム関係者によると、イラクが米国の企業から購入し、細
菌兵器開発に使ったのは、ボラム株と呼ばれる株のうちの「ボラム
1B」など三種類で、今回の事件に使われたエームズ株ではなかっ
た。                            
 国連によってイラクの細菌兵器製造施設は完全に破壊されており
、専門家は、その後、イラクがエームズ株を入手し、兵器級の胞子
を作るまでの技術を手にしたことには否定的だ。        
 上院の議員会館に送られてきた炭疽菌に、細菌兵器に使われるよ
うな非常に高度な加工がされていたことが、イラクの関与を疑わせ
る理由の一つになっている。だが、静電気を減らして、菌の胞子が
固まりにくくする方法としてイラクが開発した、アルミの酸化物や
ケイ素の粒子を使うものとは加工方法が違っている可能性が高いと
いう。                           
 パウエル国務長官や上院情報特別委員会のグラハム委員長ら、政
府や議会の幹部から、事件とイラクを直接結びつける証拠はないと
の見解が示されているのも、このためとみられる。       
(了)  011026 1634              
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送られた炭疽菌は米で開発の「エームズ株」〔読売新聞〕

【ワシントン25日=館林牧子】
トーマス・リッジ米国土安全局長官は25日、全米各地に送付され
た炭疽(たんそ)菌の分析の中間報告を発表した。発表によると、
米フロリダ、ニューヨーク、ワシントン(米議会)に送られた炭疽
菌はDNA鑑定で、いずれも米国産の「エームズ株」と判明した。
また、形状分析からは、米議会に送付された菌は、致死率を高める
ため、粒子を小さく、純度を高めるなど特殊技術を用いて加工した
危険なものであることが判明。加工を否定したこれまでの見解を覆
した。こうした加工技術は米国のほか、イラク、旧ソ連など炭疽菌
を生物兵器として開発した経験のある国が持つとされるが、リッジ
長官は「調査段階にある」として、一連の炭疽菌テロとこうした
国々の関連についての明言は避けた。 
リッジ長官が初めて明らかにした「エームズ株」は、1950年代
に米アイオワ州の研究所で開発され、米国で生物兵器開発研究や
ワクチン生産のために使われているほか、世界中に広く研究材料と
して流通しているという。遺伝子組み換えなどはしていないため、
抗生物質で治療可能だ。 
しかし、菌株がごく一般的なものだったのとは対象的に、米議会に
送付された菌は、致死率の高い肺炭疽を発病させやすいよう、特殊
な工夫が凝らされていた。米陸軍感染症医学研究所によると、現場
である程度の量の菌が採集できた米議会と米紙ニューヨーク・ポス
ト社のものを比較したところ、ニューヨーク・ポスト社の菌は粒子
が大きく不ぞろいだったが、米議会に送られた菌は手紙の開封時に
拡散しやすいよう超微粒子に加工され、純度の高い「危険な」タイ
プだったことがわかったという。 
(10月26日13:53) 
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イラク YS   2001/10/25 12:45 
   
 もうこれでほぼ決まりでしょうね。 
「もっとニュースを!」の圧力にも配慮したんでしょ。 

■<パウエル国務長官>イラクに強い警戒感表明 米下院外交委 
http://www.mainichi.co.jp/news/journal/photojournal/ 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20011025-00001038-mai-int 
【ワシントン佐藤千矢子】パウエル米国務長官は24日、米下院外
交委員会の対テロ軍事行動に関する公聴会で証言し、イラクが同時
多発テロや炭そ菌事件に関与している可能性について「現時点では
必ずしも関与しているとは言えない」と語る一方で、「イラクが生
物・化学兵器の開発を推進していることは間違いない」と強い警戒
感を表明した。 

 長官は「イラクのフセイン大統領は9月11日以前に(テロを)
実行していたかもしれないし、今後もできる。彼の選択次第で、や
ろうと思えばいつでもできる」との見通しを示した。核兵器開発問
題について「イラクは核兵器開発も推進しており、我々は注意深く
監視しているが、目ざましい成功は収めていない」と語った。 

 また長官はタリバン政権崩壊後のアフガニスタン新政権樹立につ
いて、ローマに亡命中のザヒル・シャー元国王が「極めて重要な役
割を果たす」と元国王を中心とした新政権づくりを支持する考えを
強調した。この発言はアフガン各派や各国による協議を促す狙いが
あるとみられる。 

 一方、公聴界証言に先立つ会見で、長官は11月中旬からイスラ
ム教のラマダン(断食月)が始まることに触れ「その段階で攻撃の
成果を評価し、攻撃が必要ならば継続する」と述べた。
(毎日新聞)[10月25日12時11分更新]


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