586−1.移民問題(読者)



移民問題について               杉作

  先のコラムの中で「モスクワよりK」さんが次のように仰ってい
ました。 
>問題は、外国人が行う労働の内容です。その内容とは、日本人 
>が「汚い、怖い、かっこ悪い」と言って嫌がるような仕事が大半な 
>のではないでしょうか? 

 この点について私と認識が違うようなので、私の意見を申し上げ
たいと思います。 
 まず、80年代後半から90年代初頭のいわゆるバブル期には、労働
力不足を補うべく外国人労働者を使い、いわゆる3Kと言われる「き
つい・きたない・きけん」な仕事を任せられることも多かったのだ
と思います。しかし、バブル経済崩壊後、そのような3Kのブルー
カラーの外国人労働者は日本人より先に首を切られ、本国に余儀な
く帰らざるを得なくなった人も多いと聞きます。 
 それに代わって、90年代後半に急増した外国人労働者は外資系企
業等で働くホワイトカラーの労働者です。そして、彼等の子供達が
インターナショナルスクールに通いますから、ここ数年インターナ
ショナルスクールの生徒数増加は顕著なようです。 

 次に、言葉の問題ですが、日本語を知っているということは最低
ラインだと思います。むしろ、その先が問題なのではないかと個人
的には考えています。というのも、日本語だけなら、極端な話、「
川崎の堀之内の中国系の売春婦も昼間は日本語学校に通っている」
という内容のことがある本に書いてありましたし、要は日本語を知
っているのは当たり前で、その上で何ができるかという方が重要な
のではないでしょうか。 
 あと、日本で移民を受け入れづらくしている原因は、教育費・生
活費が高いということが挙げられます。したがって、外国から折角
若い労働力を入れても、経済的な理由で子供が増やせられない。
となれば、結局少子化対策としてはその効果が半減してしまうこと
になります。 
 この点、デフレ(日本式に言うと自主的な「価格破壊」も含む)
は良いように思いますが、物価とGDPの長期的な低調は同時に労働者
のボーナスカットや所得の減少に繋がります。と同時に、経済大国
第2位と言われた日本では、物価が長期的に下がっても未だ諸外国よ
り高いことは明らかです。としますと、やはり教育費・生活費の高
さは、移民を受け入れる際の足かせになりそうです。 
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移民問題を考えるを読みました。 一言居士   

 お久しぶりです。 
 感想を言います。 
「金持ちや優秀な人材をどんどん移民させる」は少し都合がよすぎ
るのではないですか。優秀な人材ならアメリカに行くでしょう。
バブル崩壊末期に大量に入国したイラン人も高学歴の人が多かった
と聞きます。彼らの多くは叙事詩シャーナーメを暗唱できる人ばっ
かりだったそうです。 

 そもそも、在日韓国人・朝鮮人の問題だって解決不能な問題なの
にさらに外国人を受け入れる準備が日本に出来ているのですが。
富山の方でコーランが破り捨てられる事件があったのですが、まさ
にethnic conflictではないですか。外国人を受け入れるというこ
とは異なる文化、異なる社会、異なる宗教が入ってくることです。
 フランスでは公立学校でイスラーム教徒の女性徒がベールをかぶ
っていることは、フランス共和国の理念である非宗教主義(ライシテ
)に違反するとの議論もありました。これは、イスラーム教徒にし
てみればコーランの教えを守っているのだけなのです。 
 ethnic conflictが起こることを承知な上で、移民を受け入れる
と言うのならそれでもいいけど、この民主主義の国でどうやって
国民の合意をとるのですか、同意が得られないのであればどんな形
であれ移民は受け入れるべきではないと思います。 
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初のメールとなります。samuraiari

>その通りですね。スイスの真似をすればいいということですね。
(中略失礼!)
>17万人いる海外からの労働者は、許可された期間以上には
>労働できずに、本国に帰らねば成らない。不法滞留に対しても、
>厳しい対応をしている。
(再度、中略失礼!)
>、スイスと同じような労働期間限定のビザを発行して、対応する
>のがいいと思うが。

との意見がありましたが、日本の場合、スイスの真似をすることも
不可能なのではないでしょうか?
ご存知の通り、スイスは期間限定で妻帯者の外国人労働者を単身
赴任≠ニいう形で受け入れています(独身の外国人労働者を受け入
れた場合、スイス人女性と結婚したりする可能性が高いため)。
これはスイスが国連に加盟していない、離散家族の解消を唱える難
民条約に加盟しておらず、そうした条約に縛られずに済むからです。
悪い言い方をすれば、スイスはその「利点」を利用して外国人労働
者を道具として扱ってきました。これは即ち人権無視政策と言えま
す。日本のような先進国が、スイスやシンガポールなどの小国のよ
うに「妻帯者でなければならない」「妊娠してはならない」「指定
した期間内に病院の検査を受ける」「住居は限定」など、外国人労
働者に様々な制約を課すことは難しいと思えるのです。国際的には
許されないでしょう。

追伸
スイス警察の監視体制やスイス国民の防衛意識は、30万の不法滞
在者を依然追い出しきれない日本のそれとはまるで比較になりませ
ん。ここからもスイスが日本のモデルになり得ないことが分かりま
す。
samuraiari
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ロシアで移民問題が出るとは驚きです。
ドイツは500万の移民を受け入れていながら、ロシアの経済危機?
デフォルトは危機かな???により、80万近くをその後1年間で受
け入れ、混乱を招きました。ドイツは日本の何十倍も戦争責任を負
わされ、それでもECの統一の際も、その実力に回りは怯えたもので
す。さて、日本は移民を低賃金、重労働の確保の為に受け入れるべ
きではありません。
ただ、、、、2000万も払って移民になる人はいないでしょう。
この問題の基本は、その国には、その国を愛している人達が住むべ
き、、、と言うのが私の基本姿勢です。
生活に追われて、居心地が良さそうだから、、、では困るわけです。
まじめな善良な保護すべき人達が多い事も事実ですが、。
民族問題が大鉈を振るえないということを熟知している連中の思う
壺です。特に、東京は21世紀、近代都市にふさわしい人達が世界か
ら集まるべきです。けっして、NYの二の前を踏む必要はありません。
アメリカから学ぶべき事はこの国の失敗の歴史のバックグラウンド
です。日本人への帰化の問題もそうです。
アメリカでは宣誓式があります。日本では、母国を慕いながら打算
の都合で帰化されても、お互いにいい気はしないでしょう。
家族の中にこの手の者がいると、子供達が不幸です。
旦那の悪口を言いながら、子育てする母親のようなものです。
尊敬できなくとも、思いのある父親が必要なわけです。
文句を言っても家族だから許せる。
それが養子だったら、なんで養子になったの?ってなもんで答えは
簡単。外国には日本の文化、人柄、環境、何かがとても好きで長期
滞在したい人も多いのです。彼らの障害になるのは問題を起こして
きた先任者の軌跡です。今のように厳しい状況でこうですから、、
、、、。

2−300万の保証金は良いですね、、、。ただ、移民をあまり締め付
けると婚姻という奥の手が出てくる。
まあ、相手は死活問題で真剣だから、絶えず状況に対応した方針が
必要だね、、。私には難しすぎる問題です。
☆ ホームページ http://www.fitness.ne.jp/      ☆
Kenzo Yamaoka
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(Fのコメント)
日本に住んでいる日本人だけが、わが国構成人とするのは間違いで
す。世界にいる日本人がその国に帰化することも考える必要がある
と思います。外交は、相互主義ですから、海外の日本人のことも考
えることが必要です。選挙権もありますよ。80万人中半分以上は
20歳以上でしょう。鳥取・島根や福井より人口が多い。

このため、どう考えるかです。まず、海外にいる日本人のほとんど
は労働者階層ではないが、相互主義で移民の全てをダメとはいえな
いのです。この海外日本人が二重国籍を望んでいる。このため、
これも容認するべきだと考えています。

国際的な広がりをもつ為には、海外にいる日本人の情報が重要です。
拡大日本です。それと、海外に出ることが多いのですが、海外日本
人の活躍は、我々日本国内の仕事にも、大きな助けになっているの
です。ドンドン、日本人が世界で活躍するべきです。このためにも
、海外日本人の権利を保障するべきです。この視点がない。

その観点から、ある程度の移民が必要です。移民を認めないという
ことは日本の鎖国となり、これだけグローバル化が進んだ世界の中
で、世界第2の経済大国としてはムリです。もし、ムリをすると、
日本の衰退を早める。日本はグローバル化を進めた方が得です。

日本の工場は世界にあり、その地域に根ざしています。この工場に
は、日本から数人の日本人が赴任していますが、現地に根ざした
現地国民の日本人が潤滑油になっていることが多いし、そのような
人がいる工場は上手くいっている。

よって、外交の基本、相互主義である程度の移民を認める。この基
準として日本文化がある頭脳明晰な外国人は、日本国籍が取得でき
る。とするしかない。もし、イスラムは認めないとすると、人種差
別になり、国連憲章に違反することになります。これは日本が国際
的に問題国家になる可能性があります。そのため、言えない。言っ
てはいけない。


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