418−2.タレン党(多種連結党=多連党)



               多連党結成準備委員会代表 白鳥宙

言葉というものが、それ本来の深い意味を理解されないまま、世に
使われすぎると、言葉の概念は膨張し、本来の意味と離れたところ
で一般的に理解されるようになります。そしてそうなった時は、も
はや言葉そのものに「新鮮味」がなくなってきているにもかかわら
ず、思慮の浅い者たちは、その誤って一般化された言葉を旗印に自
分の本音を隠し、自己の正当性の主張を声高にしたがります。彼ら
の口にする言葉は、上滑りしており、実体のない言葉の一人歩きが
始まるのです。従って、そのような言葉は、人々の「こころ」を揺
り動かす力はもうなくなっているのです。言葉を「心で理解する」
洞察力に乏しい者たちにとっては、「饒舌」が唯一の安心の拠りど
ころなのだからこうなるのも仕方がないと思います。彼らにとって
は、自己の存在を世に示すためには、空しい言葉の羅列をすること
しかないのです。

「民主」という使い古された言葉もそのような言葉として理解され
ます。いま、私たちはここに「タレン党」結成準備委員会を設立い
たしました。このタレン党というのは「多種連結党」の略です。
元々「民主政治」という言葉の本来の意味は、考え方も感じ方も異
にする者同士が、互いの意見に対して尊重の気持ちを抱きつつ、「
正当なる論議」を通じて、多様な意見を統合し、共通認識された目
的の下に、互いに手を携えながら、治める国や地域の福祉の向上を
図っていこうという政治形態の一つの呼び名だろうという風に私共
は理解しております。決して、「数の力」のご理押しにより、少数
意見を封じ込めてはならず、あくまで、充分なる正当な論議を尽く
して共通の認識を作り上げるための努力を続けていくことを優先し
なければならないと考えます。このような考え方を基盤に据えたな
らば、今誤解されて使われている民主政治という言葉の代わりに、
その本来の意味を汲みとって、「多種連結政治」という言葉を使う
のが適切だと私共は考え、ここに今までにない正当なる議論を最重
視する「正直な政党」を作ろうと決意したのであります。

「正当なる論議」を行うための絶対必要条件は、「正直さ」と「誠
実さ」であると私共は認識をしております。自分の意を通すために
、自分の本音を隠して語ることや、自分の支持者や支持団体の意見
だけをもって「国民の声」という代名詞を安易に使う方々というの
は、そのような意味では、私共の仲間には加わっていただきたくな
いと考えます。私共のこの基本理念に心から賛同する方々には、私
共は広く門戸を開いております。「個人としての」意見をしっかり
と口にすることのできる「勇気」が現在の政治家たちには感じられ
ず、みな一様に組織の中で組織の一つの歯車となり下がって、個性
を埋没させているように見受けられます。というよりも、個性その
ものが希薄なのだと思います。そして自分自身の個人的な意見を言
うことのできない方々というのは、実は「意見といえるものがない
」のだと思います。

また、現在の政治家の方々を目にする限り、「公僕としての意識」
は皆無のように思えます。人間の顔の表情や、言葉の響きにはその
人の人間性がにじみ出るものです。
私たちは、テレビというありがたい文明の利器のお蔭で、政治家の
表情をつぶさに見て取ることができます。もはやウソと二枚舌は通
用しない時代になっているにも拘らず、未だにそれを続けている政
治家が大変多いことに私共は嘆きを覚え、この度、新政党の結成準
備を致すことになりました。

私共の意見としては、国民一人一人が、日本人の得意な付和雷同ぶ
りを改め、自分自身の意見というものをいつ如何なる場合において
も堂々と表明できるような社会の雰囲気を作り上げることが最優先
だと考えております。多種連結政治(本来の民主政治)がうまく機
能するためには、「独立した個人」が数多く輩出しなければならな
いと考えます。そのためにも、国民には何よりも「自助の精神」を
持ってもらうように働きかけをしなければいけないと考えます。
その前提には国家のリーダーたるべき政治家自身が先ず範を示さな
ければなりません。組織の意を汲むという以前に、まず自分自身の
しっかりとした考えというものを持っているのかどうかということ
が問われてくるわけです。単なる名誉欲や権力欲、金銭欲だけでは
、国政も地方の政治もままならない状態に、時代そのものがなって
しまっているのだという現実を、しっかりとこれから生まれる政治
家は認識しなければならないでしょう。

このような意味におきまして、心理学者マズローのいう人格成長五
段階欲求の中の名誉欲求次元を卒業した者たちが、これからの21
世紀の政治を担ってゆくべきだと考えます。
健全なる人格以外の必要条件としては、「洞察力」と「説得力」が
上げられると思います。人間というものについての深い心理洞察力
、時代の趨勢認識力、そして民衆を納得させるだけの説得力という
ものが求められるのは当然でしょう。
これからは日本も世界も大混乱期に突入していくものと思われます。
カオスの中で生きていく一人一人のパワーが今の日本人にはありま
せん。各方面に今ほど強力なリーダーシップが求められている時代
はそう多くなかったろうと思います。

今までの政治は、一番大きな組織の上層部の私意のままに、安易に
政策が決められてきました。その中で、組織の庇護を求めるか弱き
者たちは、自分の保身を図るためには、組織の命令に有無を言わず
従順にしたがってこざるをえませんでした。しかし、これからの時
代は、組織というものの枠を越えた「個人の独創性」を一人一人が
発揮していかざるを得なくなると思います。そこにおいては、何ら
の人生観も、世界観も哲学も持っていないような虚妄のリーダたち
は、化けの皮を剥がされ、完全に一掃されてしまうことになるでし
ょう。

以上、是非私共の団体の思いと考えをお汲み取りいただき、よろし
くご協力、応援のほどお願い申し上げます。なお、新政党設立に向
けての具体案については、青写真は既にある程度出来上がってはお
りますが、これを一層強固なものとするために貴殿のお知恵をお借
りいたしたく思い、僭越ながらもこんなものを書かせていただいた
次第です。失礼がありましたらお許しください。

     タレン党結成準備室連絡先
     富山県射水郡小杉町三ヶ一番町2572-4 山崎ビル2階
      PSIU事務局内 TEL0766−57−0085
               FAX0766−57−4181
           E−mail shiratori_chu@hkg.odn.ne.jp
           HP http://www1.odn.ne.jp/chuuwa
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(Fのコメント)
白鳥さん、面白いですね。タレン党ですか。しかし、党の宣伝を
ここ場を利用されることは、大いに結構ですので、どんどん宣伝し
てください。国際戦略コラムは政治の評論をどのような立場からで
も、投稿OKです。趣旨も見る限り、非常にいいように思います。
ただ、意見が対立した時の対応が、必要な気がしますが。


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