414−1.高速増殖炉について



お久しぶりです。 supです。
いつも大変興味深くみなさんがどんなことを考えてるのかを知り、
自分が今どこにいるかの判断材料にさせていただいています。

 今回は、no407等原発に関して、少々気になる点がありました
のでお話したいと思います。
 naokiさんをはじめ、原発をあらゆる視点から見た原発に対する考
え非常に興味深かったです。こういう人たちもいるんだと思い民主
主義のよさを実感しております。
 さて、今回は、直接その容認可否容認か問う話ではなく、高速増
殖炉について、お話したいと思います。
 高速増殖炉のメリットに関してはみなさんご存知のとおりですの
で、ここでは述べません。今回はデメリットに関してです。デメリ
ットというと今までは、安全性という分野においてのみ語られてい
ましたが、実は高速増殖炉には推進者誰もが話さないことがありま
す。そのことについてお話したいと思います。もし、この話を読み
この原子力等エネルギー問題の議論発展の助けとならば幸いです。
 少々前置きが長くなりましたが、高速増殖炉の欠点について話し
たいと思います。
 まず、高速増殖炉の燃料となるのは、通常原子炉で使用された
ウランの核廃棄物であります。その核廃棄物を燃料として高速増殖炉
で電力を取り出します。ところが、その核廃棄物というのが曲者で
実は鮮度というものがあります。つまり、核廃棄物を速やか(保存
可能期間約1年)に高速増殖炉にて使用しなければ、電力が取り出
せないのです。(これには安全に関する配慮というものも当然含ま
れていますが)さらに、通常原子炉から出る核廃棄物は、どのくら
いの量がでるかというと、1年間あたりに換算すると、1機の原子
炉から出る核廃棄物は、約100機の1年間分の高速増殖炉の燃料
にあたります。
 結局は、核廃棄物だけが異常に増えていくことになります。これ
を打破する方法として、各国にたいして高速増殖炉を輸出して、核
廃棄物を輸出してしまうという方法も考えられます。これは、輸送
時の危険性を考えなければ非常に有効な考えです。ところが、核廃
棄物の輸出は核拡散につながります。この考えが元で、アメリカは
、高速増殖炉の開発を中止したのです。 
 以上のことを踏まえると、政府が言っているような核のリサイク
ルは絵に描いたもちなのです。
 高速増殖炉は、確かにエネルギーの理想の形といわれました。
表向きはまさにそうです。実際、先進諸国のかなりの国は、研究し
ました。しかし、日本を除き放棄したのです。

 さて、私のお話はここまでです。高速増殖炉は、理論的に不可能
です。では、核と付き合っている日本は、これから核廃棄物をどう
するのでしょうか。このことも含めて原発論の皆様の意見を聞きた
いたいと思います。

それでは
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(Fのコメント)
世界各国が、核のゴミに神経質になっている状況があることは知っ
ている必要がありますね。
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2001年1月13日(土) 19時5分 
<核のごみ>日本の放射性廃棄物船に南米諸国が反発(毎日新聞)

原発から出る「核のごみ」といわれる高レベル放射性廃棄物を、
フランスから青森県六ケ所村に運搬中の英国籍船「パシフィック・
スワン号」が12日、南米大陸最南端のホーン岬にさしかかり、
近隣諸国から強い反発の声が上がっている。同日午後、チリ海軍は
スワン号監視のため軍艦と軍用機を派遣するなど厳戒態勢を敷いた。 
[毎日新聞 1月13日]


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