338−2.現実に則さぬ帰化より二重国籍容認



オーストリアのチッペルレです。

外国人参政権についての一般の関心が高まっています。住民の権利
や国の法律について多くの人たちが深い関心を持つことは、民主主
義の観点からも非常に歓迎すべき傾向と思います。私も朝日新聞の
e−デモクラシーというコーナーに意見を送りましたところ、10
月28日付けで採用されました。

「現実に則さぬ帰化より二重国籍容認を」
永住外国人はむしろ「内国人」です。参政権は当然でしょう。よく
帰化制度が引き合いに出されますが、帰化は現実に則していません。
在外邦人も他国への帰化を望みません。在日外国人も在外外国人も
活躍しにくい立場で、日本は、国際経済や外交の面で不利です。
日本が国際的に安定した地位を築くためには、日本に深い関連を持
つ人たちを広く受け入れる国籍法が必要ではないでしょうか?
外国人参政権も大切ですが、二重国籍容認も必要です。
(以上)

日本人が海外で、外国人であるというだけの理由で差別的待遇を受
け、「選挙権が欲しければ帰化すればよい」、「仕事が欲しければ
帰化すればよい」「我々の国籍を拒否する者に普通の住民権はやれ
ない」、「スパイでない証拠を示すために母国籍を放棄しろ」と言
われたらいったいどう感じるでしょう?
その国に忠誠を示すために喜んで日本国籍を放棄する人がいるでし
ょうか?

永住外国人は観光客ではなく普通の住民です。例え外国籍のままで
あろうとも、普通の市民権が保証されるのが当然でしょう。国籍と
は関係なく普通に暮らせて始めて、安心して抵抗なく「国籍を選ぶ
」気持ちになれるのだと思います。

国の代表になってもらうために、スポーツ選手に国籍を譲渡する傾
向が見られますが、国にとって大切なのはむしろ底辺から国を支え
ている大衆でしょう。
真の国益を考えるならば、一般人外国人が自然に国籍が取得でき、
必要な場合の2重国籍は容認されることが大切だと思います。2重
国籍が認められれば、「日本の権利を持った外国人が増える」とい
うよりもむしろ、「将来の日本人の外国の権利が維持され、外国の
権利を持った日本人が増える」のですから、歓迎すべきことです。

国民と外国人の自然で平和な共存のためには、永住(長期)滞在外
国人の市民権が保証されるべき(権利が制限されるべきではない)
という視点から、国籍その他の制度の改善を実現するためのメーリ
ングリストを開いています。
興味のある方はご連絡ください。

チッペルレゆり
YuriCiperle@Carinthia.at
==============================
(Fのコメント)
このチッペルレゆりさんのメーリングリストに、私も加入していま
す。海外日本人の権利擁護が必要との思いからです。この日本人
権利擁護は、外交の原則である相互主義により、在日外国人の権利
擁護になるのです。そして、この権利を相互に認めると、二重国籍
が一番いいとなるのです。その結果は日本人の拡大が可能になるの
です。日本語能力のある人が日本人資格者という時代になるのでは
ないでしょうか??

コラム目次に戻る
トップページに戻る