255−1.日本の古代史探索



Fさんへ  (NO.244−1に対して)

古田史学を紹介していだだきありがとうございました。
>「唐朝と白村江で一大交戦を行い、完敗した「倭国」を併呑し、
八世紀以降の日本列島(西半分)代表の王者となったのは「日本国」
であり、上の「倭国」とは別国である」・・・・
古田史学HPより

いや〜おもしろいですね。倭国と「日本国」が別国、早速勉強させ
ていただきます。

紹介していただいたお礼にともいうのもなんですが私も若干本を紹介
させていただきます。

  「日本論の視座」 網野義彦 小学館
  「イモと日本人」 坪井洋文 未来社
  「民族再考」   日本エディタースクール出版部

私の稚拙な言葉ではなかなか表現できかねるおおよその私の文章の
源をご理解いただけることとおもいます。
大谷さん、コメントしていただきありがとうございました。もしお
時間があれば上記本を是非読んでいただきたくおもいます。

さて、早速本題のほうへいかさせていただきます。

まずは大谷さんよりいただきましたコメントについて。

>猫だまし
御尤もです。特に前半部「日本は建国50〜200年くらいの国」と書
かしていただいたところを指しておっしゃっているかと理解してい
ます。
大谷さんの云わんとするところは大変理解できます。なぜならば私
は「日本人」だからです。「日本人」であるので恐らく私も大谷さ
んを含めたほかの「日本人」の方同様、「日本の歴史」というもの
を学んでいると考えてよいかと思います。
大谷さんには私はそれらを踏まえたうえで書かせていただいたこと
をまずご理解いただきたいと切に願います。そのうえでこれはどう
いった意味なのかを「日本人」をいったん脱いで考えていただきた
く思っております。

>「日本国」にこだわるからものが見えなくなってしまう
についてですが、私は自分では全くの逆、いや、こだわるこだわら
ないではなく、古代史を考えるときいわゆる「日本国」というもの
を全くといって良いほど無視しているといったほうが正しいのかも
しれません。それが唯一洗脳いわゆる「日本人の常識」よりまぬが
れる方法だと考えています。
「日本国」、「日本文明」という枠組みはいったい誰がつくったも
のでしょうか。
頭をまっさらにして「日本の歴史」を見たとき、様々な疑問が沸い
てきます。

次にFさんよりいただきましたコメントについて。

>中国、インドの例

やはりそうこられましたか。確かにその通りであります。
他にもスペイン、旧ソ連、モロッコなどなど同一国家における
多言語の存在、多民族の存在が認められる国々は現在
数多く存在しています。

では、こういった云い方はどうでしょうか。
逆にそういった国々と古代「日本」(多くの「日本人」が認識して
いるところの)との違いを見出すことは可能でしょうか。
現代「日本国」という認識の輪郭ができあがったのはいつなのか。
そしてそれ以前の輪郭と今の輪郭との違いは如何に。
さらにその違いがどういった意味を持たされたもの、または持って
いるものなのか。

古代の輪郭について申しあげるならば、次の五つの輪郭
唐、邪馬台国、日本国、東北王国(仮名)、北海道王国に関して
共通の言葉の存在でもって考えたい。
当時各国は共通の言葉を持っていた。これらは同一の国であったの
か。
唐と邪馬台国との違いを邪馬台国と日本国、東北王国、北海道王国
に求めることは可能ではないのでしょうか。
現在の世界において、共通の言語を持つ異なる国、多言語を持つ同
一の国そういった国が存在しています。
邪馬台国、日本国、東北王国、(北海道王国)が同一の国であり「
日本国」、唐は異なる国。
その線引きの意味はいったい何を示しているのでしょうか。

「日本人」による現在もしくはそれ以上の「日本人意識」はいつつ
くられたものでしょう。

今回は襷に長しで書かせていただきました。

サエキチカラ
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(Fのコメント)
唐は、朝貢してくる国は、唐の属国と見なしていましたから、唐
からすれば、唐の領土を言えなくは無いのです。が、唐の官使を送
り、直接統治はしなかった。しかし、大和朝廷は、東北や九州にも、
官使を送り、その地域を直接統治していますから、唐と同じとは
言えないはずです。間接統治か直接統治かは、大きな違いがある。

東北はそのため、数回、大和朝廷と戦いが起こり、その都度、東北
は屈服しています。東北のルテナイが負けた801年は、重要。

これで、組織的な抵抗がなくなったからです。これ以後は、大和朝廷
も慰撫政策になるからです。しかし、沖縄は江戸時代、薩摩藩の間接
統治になり、明治になって日本に組み込まれましたので、今の違う
文化を保持しているのです。もちろん、北海道も明治からです。

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