253−3.日本に国家主義台頭の恐れと米国



初めまして、投稿用のニックネームを「yamaboo」とさせてくださ
い。
提供されるM・Mの情報が、かなり専門的で、中身も濃いため、
私程度の知識でついていけるかどうか、心配です。
No.303の、「アメリカで日本の教科書が批判された」と言う
記事がありましたが、アメリカ全体としての評価なんでしょうか?
それとも、ごく限られた団体とか、個人の見解なのでしょうか?

よくわかりませんが、今、国際社会のリーダーに求められている
もっとも大切な能力は、当事者の言い分を充分に聞き、それを調整
する力だ言えます。日本人の教育課程において、その面を重視、
育てるカリキュラムあってどこがいけないのでしょうか?記事から
受けた印象だけで物を言うのは危ないでしょうが、それをナンセンス
だとか、将来の民族主義の台頭につながるとか、批判する方がどう
かしていると思う。そんなこと言うアメリカ人は、今まで、日本人
の教育をコントロールしてきたのではないでしょうか?

戦後、乗り込んできたGHQ。それによってもたらされた数々の恩
恵があります、今の日本が、ここまで成長できたのもある意味、
アメリカの傘の下にいたからだと言えるでしょう。しかし、いま、
日本は自立を求められています、自分の価値観で、意見を言い、
超大国とは違う独自の立場で、様々な国際間の調整役を務めること
が、求められているのです。日本民族主義の台頭、「それのどこが
悪い」と開き直るくらいの自信を持つべきと思います。
言い過ぎでしょうか?
 
yamaboo
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先日に続きまとまりのない文章で申し訳ありません。
干し柿仙人です。

日本の教育を一言でいうと、「全て作りなおしたほうがよい」と
ハンガリーの方が言っています。(『多国籍東京人』)
ほんとうにこの国の教育システムがおかしいのかどうかは、
様々な海外の文献を調査しなければ見えてこないのではないか
と私は考えます。
そんなふうに、いろんな文献を当たってみると、日本の教育は
「非常に特殊」であることが私にはわかってきました。

No.303の内容がごく限られた団体によるものかどうか私にも
わかりませんが、「ユニークな国」を強調する日本が世界から
軽視されつつあることを先日のサミットが示したのではないで
しょうか?
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(YSさんのコメント)
yamabooさんへ
初めましてYSです。

最近貴兄のような論調をよく拝見します。
(『諸君』9月号 吉川元忠、春名幹男、本山美彦「仕掛人はアメ
リカだ!」等)
このコラムも同様の考え方をしている方が多いように思います。

しかし本当に日本は自立できる国なのかどうか冷静に考えることを
お勧めします。
開き直るまえに日本の安全保障能力、食糧・エネルギー自給能力、
人口問題、政治経済構造など総合的に考えてみて下さい。

このあたりの議論が欠落したままではいつまでも子供のままです。
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えーっと、まずは、早速のご意見ありがとうございます。
いろいろとご意見があるかとは思いますが、私が言いたいのは、
日本人は、日本人としての自覚と、誇りを持って、現時点で言えば
、「アジア」で唯一、サミットに参加している国として、考え、行
動するべきで、これまでのような、アメリカべったりの政策では、
息詰まってしまうと言うことです。

 食料・エネルギー・安全保障など、日本が真の意味で自立するこ
とは、「不可能」と言えるでしょう。しかし、「目指す」べきでは
ないでしょうか?「不可能」だから、「あきらめる」のですか?
それでは、子供たちの手本にはならないでしょう、国民の意識を変
えるためには、教育を変える以外に手段はありません。「全部をい
きなり変える」のではなく、ポリシーある改革を少しずつでも実行
することが、今、求められていると考えます。

yamaboo
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yamaboo さんへ

よく教育問題も議論されていますね。
でも一体『誰が』教育するのですか?
まず教育できる人を育てないといけない。
もうそんな悠長なことを言っている時代ではないように思います。

YS
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(Fのコメント)
ウイルソンセンタは、リンク集の欧米国際戦略関連サイトにあるの
で見てください。
http://wwics.si.edu/organiza/affil/wilson/WWICS/START.HTM
ウッドロー・ウィルソン・センターは、国際連盟を提唱したが、
米国は加盟しなかったウィルソン大統領を記念してできた研究所で
す。民主党系の政策研究所です。

そこにこの記事の原文があります。
それを、読むとドイツでも日本でも米国でも負けた戦争を教えるの
は、大変で、日本もナショナリズムになっている。といっている
だけです。まだ、これだけでは心配する必要がないと思います。

原文は、下記
http://wwics.si.edu/organiza/affil/wilson/WWICS/NEWS/hein.htm
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08/02 08:06 日本に国家主義台頭の恐れ 米が新たな教科書問題提

 【ワシントン1日共同】米有力シンクタンク「ウッドロー・ウィ
ルソン・センター」は一日までに、日本の教科書が、米国など外国
と日本との違いを強調していることが、将来国家主義や民族主義の
台頭につながると警告する論文を発表した。          
 「日本の教科書における文化的ナショナリズム」と題されたこの
論文は、アレクセイ・クラル客員研究員が日本の中学生向け教科書
を分析して執筆。これまで日本の教科書問題の主な争点だった第二
次世界大戦の正確な記述については改善されたが、米国が「多民族
国家」という点や日本を含め世界中に軍隊を駐留させている「軍事
大国」であることを強調するなど、「調和を重んじ平和を愛する日
本人との違いを強調する目的で外国を取り上げる」ことが多すぎる
と指摘した。                        

 具体的な例として、ある中学生向け社会科教科書の「米国では白
人、黒人、アジア系など人種間の結婚はほとんどなく、それぞれ別
の地域に住んでいるため『人種のサラダボウル』と言われる」との
文章を紹介。「現在の米国は人種間結婚も普通にあり、記述は不正
確」と反論した。                      
 さらに、日本の教科書が「均質性」や「集団性」といった日本人
の特質が、「多様性」や「個人主義」を重んじる国々より「優れて
いる」と考える思想の影響を強く受けていると指摘し、このような
教科書が少年少女に「日本人優位論」を植え付け将来、民族主義の
台頭を招く恐れがあると結論付けた。             
(了)  000802 0806              

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