2326.参議院選挙の勘違い



参議院選挙の勘違い

 税金とは名称の問題ではない。財政論議で消費税が最近の話題に
なっているが、税とは国民負担の総称である。法律等によって国民
が支払いを義務づけられた全てものと理解している。都合上、名称
を変えても本質は変わらない。例えそれがNHKの受信料であって
もだ。結局は義務的支払い後に個人の財布に残った金額が税引き後
の収入であり、消費税は支出するさいの割増料金である。最近の財
政論議で、消費税だけが取り上げられているが、国民負担率が論議
に上らないは政治家の誤魔化しとしか思えない。

 また、国民負担率にNHK受信料が含まれたことがない。さらに
、目的税としての自動車税や重量税なども流通費に跳ね返るので、
結局は国民が負担している事に代わりはない。これらは、どのよう
にカウントしているのだろうか。詳細な説明をすべきと思う。政府
や自民党の税務調査会など一部専門家の身内だけの論議など所詮は
より多くの人間の追求に耐えられものではない。税の論議は大いに
結構だが、説明責任が存在しない官の論議などは、官より民の知識
が勝っている現在の日本では国民は納得しないだろう。官のベース
情報を含めた発表が十分でないから民の論議が深まらないと思う。
発表方法は、ホームページに載せれば簡単にできる。

 ところで、昨年の衆議院選挙において、隠れた投票動機は皮膚感
覚での増税拒否だと思う。なぜなら、郵政改革を実行しないことは
、増税に結びつくとより多くの国民は感じたのではないだろうか。
小さな政府というフレーズは反増税と同義語だ。投票行動をアンケ
ートや理屈で分析することに頼りすぎると、思わぬ結果を招く事を
一番理解しているのは政治家のはずだ。

 来年の参議院選挙の争点は名目は違うだろうが、本質的に税金に
なるだろう。過去の実績から参議院自民党や民主党小沢代表は組織
票が参議院選挙の主体と判断している。しかし、組織票は宗教団体
以外は、タックスイーターに他ならないことを国民は理解している。
古い政治家たちは、来年の参議院選挙で思い知らされることになる
だろう。

 佐藤 俊二

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