1772.老師という生き方



老師という生き方 アルルの男・ヒロシ

先ほど、田中清玄自伝の話を書きましたが、これはあくまで吉田系
の視点から見た歴史であって、一方の対立する岸系の歴史観で行く
と、「田中清玄は大嘘つき」で、この山本玄峰という老師も食わせ
物だということになるらしい。

そう言えば、松下と稲盛の思想的ブレーンになった、中村天風とい
う老師にしろ、安岡正篤という老師にしろ、それぞれの派閥の視点
からはべた褒めされるが、相手側の派閥からはクソミソにけなされ
るような人たちである。経営者や国家指導者というのは、カリスマ
を欲して止まない人たちだ。彼らにとっては、これらの老師の存在
はある種のカリスマとして映る。老師を評価するという行為すら、
価値中立的ではあり得ないのであって、その人々のイデオロギーに
左右される。この辺を割り切って老師についての文章は読む必要が
ある。

ただ、「つながり」の質から言えば、田中清玄のつないだ人脈の質
は、岸系から安倍晋三を経てブッシュ系につながる人脈の質よりは
レベルが高かったというふうにとりあえずは評価したい。これとて
も私が最近吉田系に傾いていることからくるイデオロギーだが。 
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日経で「私の履歴書」 アルルの男・ヒロシ

 10月は、何と、ポール・ヴォルカー。
ヴォルカーは英語で評伝が出ていましたが、日経の「私の履歴書」
にのるならまずこっちを読んでからにしようと思います。

それから、最近、田中清玄自伝を読みましたが、彼のネットワーク
はスゴイですね。アジア共同体もアメリカ人脈(山本さん)だけで
はなく、ヨーロッパの貴族系とつながる人脈を入れておくと良いか
も知れないですね。田中清玄氏は、吉田茂系のヨーロッパ・米国の
貴族人脈とつながるようで、ロスチャイルドのBPともつながる人
脈。三井の池田と関係が深かったようで、新興財閥の満州一旗組の
岸信介にはかなり厳しい。なぜか岸につらなる中曽根はそれほど厳
しい評価を与えていない。在日系につながる竹下・金丸に対しては
論外と言うところです。これは彼が山口組の田岡一雄につながって
いるというところを割り引いて考えるべきかも知れない。
田中清玄氏は、吉田系とつながる人ですが、田中角栄がアメリカに
潰された件に関しては同情的です。彼が目白をオットー大公といっ
しょに訪れたときの描写は面白いですね。

彼はモンペルラン・ソサエティにも入っているのですが、その中で
、ハイエクとミルトン・フリードマンを描き分けていたのが注目さ
れました。フリードマンはアメリカのシカゴ大学と関わっている打
ちに、D・ロックフェラーの原理主義的な自由主義経済思想(これ
が世界新秩序の正体でしょう)にかぶれたんでしょう。

ウーン、ヨーロッパって良いなあ。やっぱり住むなら欧州かも。

余談:ヤマトの小倉社長はカトリックなんですよね。自分もアメリ
カのUPSに個配を教えて貰ったくせに、さらにそのテクをマネし
た郵政公社を訴えるなんて大人げないですよね。この勝負に佐川が
関わってこないところを観ると、佐川はまた別系統なんでしょうね
え(笑)。
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Fさんよ            S 
(1739.朝鮮半島情勢の意見ですか:F)
http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/160905.htm

 Fさんよ、何ゆえに中国の北朝鮮統治を容認するような文章を書く?

 『北朝鮮地域』は古来より日本にとって大事な緩衝地帯になって
います。古くは中国の三国時代、遼東に公孫氏が存在したことによ
り、魏の半島直接介入を防ぎ、しいては当時まだ動乱期にあった古
代日本(縄文末〜弥生初)の独立と中国からの干渉防止に大きく役立
ちました。

 その後、魏は公孫氏を滅ぼしますが、おそらくは軍事的脅威をも
感じて、その翌年、卑弥呼は魏に使者を送っています。

 その後、晋が魏を倒し、南方の呉も倒して中国全土を統一したた
め、いよいよもって朝鮮半島の方へ押し出してくる可能性が高くな
りますが、運良く北朝鮮地域に高句麗が立ったため、難なきを得る
ことができました。 

 このように北朝鮮地域の独立王朝は古来以来日本の『国政的』ま
た『文化的』な独立に大きく役だっています。これを中国に統治さ
せることや、それを善しとする考え方は全く解せません。

むしろ日本の方が積極的にこれと関与し、こちら側に引き入れるの
を上策と考えます。 
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Re:Fさんよ               F 
   
正義か不正義かの問題と、日本・韓国にとって得か損かの問題があ
る。この2つの議論を明確化する必要がある。
 
私は、高句麗の問題を正義かどうかで議論していない。韓国の反日
、反中、反米という姿勢が韓国にとって非常に損をすると言ってい
るのです。親日親米で反中なら話が分かるが周辺諸国すべてを敵に
するのは国家戦略的に非常にまずい。 
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Re:Fさんよ       S 
いやいや、私は韓国の話をしているのではありません。あくまで日
本の話をしているのです。

ついでながら韓国についていえば、国民感情と現実の政治との間で
折り合いをつけているというか、百歩間違えても日本に戦争をけし
かけるようなことにはならないと思います。それは韓国の利益にも
なりません。
しかし中国については古来より朝鮮半島をめぐって、押したり引い
たりがつづいてきた。そこを見るべきだといっているのです。

私も中国とは平和共存が一番だとは思っていますが、そのためにも
戦略の手綱をゆるめるわけにはいかない。安易に北朝鮮を中国の勢
力下に置いてしまうのには、はなはだ疑問です。 
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Re:Fさんよ              F 
誇り高き北朝鮮は、中国の高句麗問題を問題化していないですよ。
中国の保護下にある現状を追認している。中国の狙いは、北朝鮮と
韓国の統一阻止ですよ。おそらく、統一の状態まで北朝鮮経済は来
ています。国民のほとんどは餓死寸前のはず。

そして韓国は統一促進でしょうかね。韓国の負担は大変なことにな
り、日本の支援が必要になるはずであるのに、ノムヒョン大統領は
反日的です。韓国は日本に味方した人間を父にもつ人が公職につけ
ないようなことを平気で行い、反日的な気分を韓国中に広めている。
このような韓国と北朝鮮とが統一して苦難を背負い込む時、日本が
支援できないという気分していますよ。そして、北朝鮮の味方をす
るようなことを行い、米国とも問題を起こしている。
 
日本や米国との友好関係を築きたくないようです。日本は韓国ブー
ムで親韓的なムードにあり、反韓的なことをしていないのにですよ。
 
それに比べれば、中国は親日的です。国民は反日ですが、政府や胡
主席は経済関係を緊密にするために、日本企業の進出を歓迎してい
ます。小泉さんの靖国神社参杯には反対していますが??
A級戦犯が合祀されてから問題視しているようです。
日本文化は死ぬと平等という意識ですが、中国文化は悪い奴は、い
つでも悪いという意識ですので、この差が出ているようですね。
 
しかし、中国の核ミサイルは恐ろしいので、ミサイル防衛はするべ
きです。デル、HPをはじめ米国企業のほとんどが中国で生産して
いる。このため、米中関係は経済的には良好ですよ。米国人や米国
帰りの中国人が多い。米国のチャオ労働長官は台湾系ですが、中国
との関係正常化に努力をしています。どうも米中関係をおかしいと
いうのは、米国のアジアでも存在感を作るためにしている虚構のよ
うな気がする。米中関係悪化という国粋主義者は上海や北京にいっ
ていないために、米中激突などということが言えるのでしょうね。
米中の政府間交渉も多く、和やかな雰囲気ですよ。
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日中関係重視を強調 王毅駐日大使

 中国の王毅駐日大使は9月30日、都内のホテルで開かれたパー
ティーであいさつ、胡錦濤政権が日中関係を高度に重視しているこ
とを強調、アジアの発展のため協力していこうと呼び掛けた。
 10月1日で中国が建国55周年を迎えることを記念するパーテ
ィーで、大使は「特に改革・開放以来、中国では多大な変化が起き
た。(今日の)発展は日本の協力を切り離すことはできない」と強
調した。
 また中国が近年積極的にアジア各国との協力を進めていることに
触れ「日本とともに手を携え、アジアの未来を作り上げていきたい
」と話した。(共同)
(共同通信) - 9月30日21時20分更新 
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件名:イラン核疑惑/解明へ国際社会の結束が必要  

 イランの核開発疑惑をめぐる緊張が高まっている。
 イランが国際原子力機関(IAEA)の決議を無視する形で、ウラン転換作業を開始し
 たためだ。さらにイランは長距離ミサイルの開発・配備を着々と進め、一方のイスラエ
 ルも核施設攻撃の可能性を示唆するなど、イランの核をめぐる緊張は高まるばかりだ。

強硬手段に否定的な欧州

 主要八カ国は二十二日の非公式外相会議で、「対話と圧力」による問題解決を求めるこ
 とで合意した。また、IAEAは十八日の理事会で、イランにウラン濃縮・再処理計画
 の停止、遠心分離器の製造・組み立ての中止を要求する決議を採択、疑惑の解明で進展
 がみられなければ、国連安保理への付託もあり得るとした。

 それに対しイランは「決議は政治的動機に基づくもの」と強く反発するとともに、核兵
 器開発の意思のないことを強調、自国の核技術開発の権利を改めて主張した。

 さらにイランはIAEA決議のわずか三日後、ウラン濃縮の前段階となるウラン転換作
 業を開始したことを明らかにした。ウラン転換は、発電など平和利用にも必要なものだ
 が、作業開始はIAEAの決定に真っ向から対立するもの。同国は七月、独仏ロとの合
 意に反し、ウラン濃縮に必要な遠心分離器の組立作業を開始したばかりで、転換作業開
 始は国際社会からの強い不信を招いた。

 米国はイランの核兵器開発の意思は間違いないと判断、安保理への上程を主張している。
 一方、独仏など欧州諸国は、制裁、軍事オプションを含む強硬な手段には否定的であり、
 両者の対応が割れている。

 イランは最近、米国との交渉を拒否し、欧州との交渉による解決の意思を明確にした。
 だが、欧米間の対応の違いが、かえってイランに自信を深めさせている結果となってい
 るようだ。

 イランはこのところ、「攻撃を受ければ反撃する」と繰り返し主張している。シャムハ
 ニ国防相は二十五日、新型の長距離ミサイルが配備されたことを明らかにした。射程な
 ど詳細は不明だが、発表がイスラエル、米国を意識したものであることは明らかだ。

 一方のイスラエルは今月、五千発の精密誘導爆弾を米国に発注、うち五百発は地下の軍
 事施設を破壊する目的で開発された「バンカーバスター」だ。さらに同国は今年に入り、
 約百機の戦闘機F16を受領している。F16は独自の電子機器を搭載し、追加燃料タンク
 を装備すればイランに到達可能とされている。

 イスラエルは外交手段によるイランの核武装阻止が失敗した場合、イランの核施設を攻
 撃することもあり得るとしている。同国は一九八一年に完成を控えたイラク原発を空爆
 で破壊しており、イラン攻撃は現実味を帯びる。

 しかし、攻撃が実施されれば中東を大混乱に陥れることは間違いない。ブッシュ米大統
 領の描く中東民主化構想も吹き飛んでしまいかねない。

ヒズボラ支援も懸念材料

 一方、イスラエルへの対抗を企図したイランの核武装は、中東の勢力バランスを大きく
 崩すことになり、地域をさらに不安定化させる危険性をはらんでいる。イランがレバノ
 ンのイスラム過激組織ヒズボラを支援していることも懸念材料だ。

 まず、国際社会が「対話と圧力」による解決へ協調姿勢を強めることだ。とくに欧州と
 米国が協調することは、イランに対して強力なメッセージとなるはずだ。
  (世界日報)掲載許可済み
Kenzo Yamaoka


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