1675.一流国の条件とは



1674.「根本の探求に敏感で旺盛な一流国」は問題が大きいの
で、反論をする。    Fより

「インテリジェント・デザイン・セオリー」とは、神が地球を創っ
たという創造科学のことです。しかし、今、科学者が議論している
のは、進化論の進化の仕方にある方向性があるのではないかという
議論なのです。そういう意味では、進化論+αでしょうね。ダーウ
ィニズムの息の根を最終的に止めたと言ってよいという渡辺さんの
意見はおかしい。その議論は一切の進化論を認めないキリスト教福
音派の創造論ですよ。これは米国の科学者でも否定的です。

それと、米国を一流国で日本が二流国という言い方は、昔の左翼陣
営の人と同じ感覚であると感じる。どうして、このような論者を世
界日報は、論者として使うのか疑問である。統一教会と古神道は、
その主張を異にし始めたのかもしれない。どうも統一教会は福音派
の主張を弁護し過ぎるように感じるが??

また渡辺さんのように、自国の問題をそれ自身で論議することがで
きないのは問題である。歴史の重みが完全に違う国を比較しても意
味がない。どうしてかというと、仏教や神道は1万年前から日々発
展してきたのです。仏教書は数千年を掛けて徐々にできて来たので
す。そして仏教がたどり着いたのが密教です。この密教を研究して
現代の心理学があるのです。ダライ・ラマが欧米で受け入れられる
のは、その精神的な側面が現代科学で解明されてきているからです
。数千年前の精神修行方法が科学的にも効果ありとなったからです
よ。

しかし、残念ながらチベット密教から以後の発展が現代仏教にはな
いことです。しかし、日本の古神道はその仏教と中国の道教、儒教
も取り入れて、そして大本教の出口王仁三郎、日月神示の岡本天明
、そして現代ではキリスト教を取り入れた知花敏彦、幸福の科学な
どを古神道系では輩出している。このような進化を知らないのであ
ろう。そういう意味では不勉強である。

古神道自体が自然をどう感じるか、どう対応するかという疑問から
出てきた学説みたいな生き方や宗教?だからでしょうね。古神道の
感じ方は、生き物(八百万の神様)の調和でこの世界は成り立って
いるということと、いろいろな、生物や人間には霊魂があり、その
霊魂のレベルを引き上げるために、この地球に生物は存在している
ということである。このため、いろいろな宗派ができてしまう。こ
れは問題ですが、逆に神道は世界に受け入れられる可能性が大きい
のです。その証拠に国際神道学会があり、世界各地に研究者がいる。
どうもトランスパーソナル心理学も神道・仏教と同じように感じる。

進化論の補強としての神がその方向をデザインしたという議論は仏
教の世界では終わっている。マンダラがそれを表している。米国の
現時点の議論は、数千年前に仏教世界では完了しているのです。

その意味では、今の米国の最新科学はやっと其処まで来たという理
解が正しいのです。しかし、まだ米国は福岡さんや比嘉さんのレベ
ルまでは来ていない。哲学のレベルでも福岡さんや比嘉さんは今の
米国の科学者は追いつけない。実学で考察する方が、そのレベルが
段ちに違うことを米国だけしか見ていない日本のバカ科学者や評論
家は気がついていないだけである。

船井総研の船井幸雄さんがその日本の最新科学・哲学の伝播者とし
て、今の日本に存在しているが、それを船井総研の利益に還元して
いることに胡散臭さを私は少し感じている。

米国を貶しているわけではないので、そこは御了承を。
一神教の良さは人権拡張などの問題を社会構造など外部に求めるが
、古神道など多神教の問題は自己内部の意識に原因を求めるために
、社会的な構造問題に気がつくまでに時間がかかることです。この
コラムでも盛んに日本の問題点を指摘し、解決案を示しても、社会
がこのコラムと同じ方向に向くためには長い時間を必要としている。

反対に米国は自己啓発セミナという形式で、自己内部の変革が重要
であると思い始めている。しかしオウム真理教が出て、このセミナ
も日本や米国でも非難されている。日本には臨済宗のような座禅が
あるから、昔からその需要に応えているし、つい最近ではイメージ
・トレーニングという心理学療法がこの需要に応えている。米国で
はチベット仏教がこの需要から流行っている。

トランスパーソナル心理学も同じような見解に来ている。チベット
密教の次の発展は、トランスパーソナル心理学の研究による可能性
も出てきている。この心理学は密教研究から出てきている。社会全
体が次の精神文明の時代を志向している可能性がある。横に逸れた。

外部に原因を求める米国は魂のレベルを引き上げるよい理論ができ
ると、いっせいに社会の改革ができるのです。しかし、反対に魂の
レベルを下げる悪い理論ができると、これもいっせいにその方向に
社会が改悪されるのです。霊魂のレベルを上げるという観点からす
ると安定的ではない国家が米国のような気がする。どちらにもいけ
る強力なパワーがあるので非常に心配していた。

米国の一流国としての価値は人権の拡張を目指していた1970年
までの米国である。魂のレベルを上げようとしている米国は美しか
った。しかし、1980年後半からだんだん、米国の様子がおかし
いと感じて、1990年以降は米国の社会が改悪していく姿を現地
で見ている。それに連れて都市は汚くなっていった。貧富の差が大
きくなっている。米国統治者の魂のレベルが落ちている。ここに問
題があるのです。そして、とうとう地球を破壊する最後の審判を実
現しようとする福音派が政治の前面に出てきて、地球は大いなる危
機に直面しているのです。これがハルマゲドンです。

私もアメリカには1年近くいたことがありますが、その時の雰囲気
から来る印象ではアメリカ人の8、9割は神の存在を信じていると
感じた。特に南部の都市には多い。ということは、神による創造も
それなりに信じていると感じる。そして、今米国で議論になってい
るのは進化論を否定した創造論(新しい地球論)「インテリジェン
ト・デザイン・セオリー」を学校で教えるべきというキリスト教右
派(福音派)の意見が特に南部で優勢になっていることです。

このような国家を一流という論者を非難しない日本は、やはりおか
しい。指弾するべきです。
一流国家の条件とは、生きとし生けるものたちが、その霊魂のレベ
ルを引き上げられる基盤を国家が準備しているかどうかであろうと
感じるのです。

やはり、貧困の国民が多いとその人達は自暴自爆になり、その人の
霊魂のレベルを引き上げることができないと思う。このため、結果
としての平等も必要で、それがセーフティ・ネットの議論ですし、
勿論、社会的な不平等を無くした教育や会社への就職など、機会の
平等も必要でしょうね。

性差の問題は役割の違いがあるために、どうするかの議論が必要で
、女性が社会的に下と言うことにはできないでしょうね。子供を生
んでもらわないと、日本の将来が危ないというような事態になって
いるので、社会保障を充実して、女性がその役割を誇りに思うこと
が必要でしょうね。男性にはできないのですから。全てはそこに生
きる人たちの調和ですよ。この調和を国是としたのが、聖徳太子の
17条の憲法ですよ。
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創造科学について述べられている本を挙げておきますので読んでみ
てはいかがでしょうか。(掲示板より)

創造科学に関する歴史で私たちが容易に入手できる本
「進化論裁判」       ナイルズ・エルドリッジ著、
                  渡辺政隆訳 (平河出版社)
「進化論を拒む人々」     鵜浦 裕著 (勁草書房)

擬似科学批判本で創造科学に触れられている本
「奇妙な論理I」M. ガードナー著、市場泰男訳 (社会思想社)
「なぜ人はニセ科学を信じるのか」マイクル・シャーマー著、
                   岡田靖史訳 (早川書房)
「きわどい科学」 マイケル・W・フリードランダー著、
              田中嘉津夫・久保田裕訳 (白揚社)
「だましの文化史」ゴードン・スタイン編著 
井川ちとせ・加賀岳彦・加藤誠・横田肇共訳 (日外アソシエ−ツ)
「スタイビング教授の超古代文明謎解き講座」 
        ウィリアム・H・スタイビングJr.著 (太田出版)
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起源をめぐるいろいろな考え方
http://www.meken.med.kyushu-u.ac.jp/~tosakai/creationism.html

我々の起源を説明する説にもさまざまなものがあります。分類する
ことで、このページで批判の対象となっている創造論者がどのよう
なものか、はっきりさせておきましょう。

・進化論
少数の単純な生物が長時間かけてさまざまな生物に変化したという
説。科学的に正しいとされている。どのように進化が起きたかにつ
いては論争はある。

・理神論
神が自然に生命が誕生し、進化するように宇宙を創造したという説
。神の関与はビッグバンの瞬間だけで、あとは自然の法則にまかせ
るがまま。進化を否定しないし、地球の年齢には十分に古いと認め
る。

・有神論的進化論
進化は確かに起こったが、物質的なメカニズムではなく、神が常に
働いて現在の生物たちのように進化させた。進化を否定しないし、
地球の年齢には十分に古いと認める。

・創造論(古い地球論)
聖書の一日は単純に24時間ではなく、長い時間をかけて神は創造を
完了させた。種はそれぞれ創造された。進化は否定するが、地球の
年齢には十分に古いと認める。エホバの証人の創造説はこれに含ま
れる。

・創造論(新しい地球論)
聖書の一日は24時間であり、6日間で神は地球を創造した。進化は否
定する。地球の年齢は1万年以下であると信じている。アメリカ合衆
国で進化論を公立学校からの教育から締めだそうとしているグルー
プが支持している創造論である。

どの説を信じようと、それは批判の対象にはなりません。信仰の自
由は尊重されるべきだからです。しかし、「進化論は科学的に間違
っている」「創造論は科学的に正しい」という主張は批判の対象に
なります。ここでは、創造科学だけでなく、エホバの証人の主張も
批判の対象になっています。両者は創造を信じていることは共通し
ていますが、例えば地球の年齢については意見は一致していません
。読者は創造論もさまざまであることを覚えておいてください。
エホバの証人も批判の対象に加える理由は、「進化論は科学的にも
間違い」という主張が含まれているからです。

厳密には、進化論批判が悪いと言っているわけではありません。進
化論は科学的仮説なのだから批判・検証にさらされてしかるべきで
す。しかるべき根拠に基づいた批判はいいのですが、「進化につい
て誤解したうえで的外れな批判をすること」「証拠に基づかない説
を科学と主張すること」は困り者です。

それぞれの領分を侵さない限りは、宗教と科学は本来対立するもの
ではありません。信仰批判ではないことを明記しておきます。繰り
返しますが、信仰の自由は尊重されるべきです。信仰の対象として
ふさわしいかどうかは、科学は決めることができません。しかし、
創造論者の一部は「創造論は科学だ」と言っています。これは宗教
が科学の領域を侵しています。

参考資料
進化論と創造論
http://www.meken.med.kyushu-u.ac.jp/~tosakai/index.html
進化論と創造論についての掲示板
http://www.meken.med.kyushu-u.ac.jp/~tosakai/board021002.html

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