13385.文化論的議論と木村コラム



件名:Re: 国際戦略コラムno.1329.文化論的議論  

日の丸に関する情報は本当にためになりました。
前回の日の丸に関する問いが掲載されていた分を読んだ際には、
何の予備知識も学もない私は、

”きっと、ただ単に、国旗掲揚の際の旗竿につける分だけ、のりしろ
のように余分な部分を加えているからじゃないのかな?”

等と勝手に思っていましたが、昔の旗職人さんの心意気と言う物は、
そんな単純な物ではなかった事を思い知り、逆にうれしくなりました。

どんな物でも、物造りにはいつも、こだわりと、ちょっとした工夫と
技がいくつも散りばめられており、それはいつも多くの気配りや配慮
が伴っている物なのだと、感じ入りました。

森羅万象・・・自然やお客様など、作ろうとする物の周りにある事象に
ついて、多角的に行き届いた細かな配慮ができる昔の日本人だから
こそ、このような細かな技術を持って、自分の国の旗を作る事ができた
のでしょうね。

つい最近話題に上った、神道と米をめぐる問題についても、神道など
の宗教を語る事にアレルギーを持つ人達であっても、日本のお米が
命と社会を支える大事な役目を持っていた遠い昔、この旗職人の気配り
心意気と同様に、米作りにかける自然や稲や一緒に働く農民達相互に
対する、配慮や感謝の心が結実して、得られた形なのだろうなぁと、
勝手に感じ入り、日の丸からちょっと話が飛躍し過ぎたかも知れないと
少し自己反省しながら、投書しております。

たとえ、工業製品を作るにしても使う人の事を考えた物造りが、今でも
多く見受けられます。 今の日本においても、使う人のための物造り、
食べる人の身になって作られた料理など、全く心を失ってしまったわけ
ではないはずなのに... どうしても現代では、このような努力は、
真に受けて側の事を思うよりも、それから得られる利益のために費やさ
れているのかもしれません。

日本では世界に誇れる素晴らしい”物”が多くの職人気質な匠とも呼べる
人達によって造られてしますが、彼らに対する賞賛は、いつも目に見えず
形になる事はなく、それを商品にして言葉巧みに売りさばく人々の方に
多くの賞賛が与えられているビジネス優先の社会のようです。

仕舞いには、職人や創造者達の心を砕いた細心の配慮を”コストばかり
掛かって一銭にもならない”と無碍にし、これより生産された”手抜き”
製品を、言葉巧みに付加価値を付けた高価で売りさばく”優秀な”社員達
に高い賞賛が与えられ、間違いが生じれば、臭い物に蓋をして、自分の
責任に問われ無いよう、将来へ先送る... このような経営が成功し、
何もしない人達がその利益の恩賞を誰にも知られずこっそり取る。 

全てが万事この通りだとは言いませんが、これに似た現象が多分野で
発生している限り、人々には、打算的な考えが横行して、増々子供達や
人々の生活の中でも、心が荒んで行く様を見る思いがします。

この種種多様な人々からなる社会の心の荒みを、少しでも軽減する方法
を見つけるのは、現状からは至難の業なのでしょうか?

物を作る心を見直してみようと思う、今日この頃です。

草々
古賀
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件名:Re: 国際戦略コラムno.1328.良い国日本の再興  

「ジェンダーフリーは、日本と日本人を破壊する」を拝読して。

まず、このコラムを読んで、私の中で”ジェンダーフリー”の意味が
混乱しています。 ジェンダーフリーとは一体どういう意味で理解すれば
良いのでしょうか? 恐らく日本の多くのメディアで、昔騒がれた”ウーマン
リブ”に代わる新しいカタカナ言葉が、かっこいいからと、乱用されている
のかもしれません。

”ジェンダーフリーの貫徹”とは、一体どうゆう事なのでしょうか?
「男女の性差をなくす」と言う言葉も、このコラムだけでなく、一般的によく
見られる表現ですが、それは、不可能です。 生物学的に特定の性別で
生まれてきた個体が、その性を他方に変換する事は、不可能です。
日進月歩、発展し続ける外科的手術と性ホルモン関連薬剤により、外見
を限りなく別性に近づける事は、可能であっても、性遺伝子は変更できません。
もちろん、誰も、以上のような生物的な問題として”性差”を論じていらっしゃら
ない事を願っています。

ジェンダーフリーに代表される、これらの表現の本来の意味合いは、”性別の
違いより、諸事に関わる待遇の違い・差別をなくす”と言う事なのではない
でしょうか? このカタカナ言葉を見れば一目瞭然、語源は英語ですが、
欧米の人権保護を基調とした考え方から派生して出現した言葉なのでは、
と勝手に推察しています。 この思考の流れには、もちろん人種差別があり、
瞳の色や肌の色、民族、生まれ持った人種の違いによる差別をなくすため
多くの人々によって多くの努力が費やされていますが、現在でもなお、人種
差別・区別は、依然として存在しています。

人種も、性別の違いも、誰も避けて通る事はできません。 どんな人間も
基本的な人権を守るにはその違いを認め、差別を生む考えを小さくしていく
努力をする必要があると考えます。 このような欧米の流れを、日本では、
勘違いして輸入したのではないでしょうか? 
ジェンダーフリーが良い事だから、男らしい女やなよなよした男ばかりに
なる事が良いのだ。 と言うのは極端としても、男も女も平等でなければ
ならないのは、その基本的人権、雇用機会、子供の養育責任などでは
ないでしょうか? 

2つの性が異なるのは、当たり前です。 それに基づいた個々の能力・
責任を放棄する言い訳として、ジェンダーフリーなる言葉があるのでは
ありません。 人種も同様、それぞれの違いを認識し、これを持って差別して
はならない。と言う、とても微妙で、難しい思考を持ち合わさなければ、
このような論議はできないのではないでしょうか?

このコラムだけを見ては、ジェンダーフリーと言う言葉が表現する本当の
意味を考察して意見を述べているようには、到底見えません。
長々と、判りにくい反論を展開した事をご容赦頂ければ幸いです。

草々
古賀
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木村コラムに対して
朝日新聞が気に入らなければ、正義の新聞を発行すべきである。
内藤 晃一は、八王子の新聞・情報ハイウェイを発行している。
僕もやるから君もやれ。

2003・7・25(金)八王子の新聞
『情報ハイウェイ』・・・内藤 晃一発行

小澤モータースの社長の話を聞いて、俄然やる気に成った。
目減りする通貨のみが、日本人の能力を100%発揮させる。
弱い者・幼い者・貧しい者・病める者・を救う。
正義の味方・内藤 晃一。
高尾颪に颯爽と、淺川清く流れたり。此処に立ちたる内藤 晃一、正義の味方。
お友達を端から、大金持ちにする。
2731・ニイウス、30万円買い。40万円売り。長く持てば、50万円売り。
8月中には、40万円で売れる。
独占的成長株に投資すべきです。
俺が、徹底的に調べた。ご意見・ご質問は、何時でもどうぞ。
人を幸せにすると言う点に於いて、内藤 晃一は優れた技量を発揮する。
お金の無い人には、お金を。仕事の欲しい人には、仕事を。
恋人の居ない人には、恋人を。
世界中の人を、大金持ちにする事は出来ないが、八王子市民を大金持ちにする事は出
来る。
天下の秀才は、国家の経綸を計り、普く知恵の光に依って、衆生の苦しみを救う。

内藤 晃一 
==============================
『亜空間通信』633号(2003/07/25)
【バグダッド空港周辺米兵が大量投下劣化ウラン弾に起因か「奇病」激発の痛烈皮肉】

昨日、アメリカの歴史見直し研究所から転送のアラビア情報によって、またまた超多
忙状況への追加の事態となった。かねてからの危惧が、アメリカにとって最大の痛烈
な皮肉となる形で、具体化し始めたのである

  問題点は周知の事実ので、以下、わが投稿と関連情報を列挙する。
 
1)・・・・・・・・・・
---------- 引用ここから ----------
バグダッド周辺米兵に奇病発生、劣化ウラン弾に起因か?(アメリカの歴史見直し研
究所から転送のアラビア情報)
http://www.asyura.com/0306/war37/msg/434.html
投稿者 木村愛二 日時 2003 年 7 月 24 日 13:33:22:

バグダッド周辺米兵に奇病発生、劣化ウラン弾に起因か?(アメリカの歴史見直し研
究所から転送のアラビア情報)

バグダッド周辺のイラク軍は劣化ウラン弾による猛攻撃を加えられた模様。

湾岸戦争の「症候群」に関して、アメリカの大手メディアは、劣化ウラン弾の問題を、
まるで報道していない。

湾岸戦争の時の数倍の量の劣化ウラン弾が投下、または戦車からの砲撃でばらまかれ
たとすれば、当然、被害は数倍になる。

この情報がイラクの米兵だけでなく、米国民に伝われば、パニックとなるであろう。

まずは、唯一の被爆「国」、日本の世論の反応が、決定的に重要である。

急ぎ広められたし。

http://www.arabia.com/newsfeed/article/english/0,14183,408148,00.html

Mysterious Diseases Haunt U.S. Troops In Iraq
July 18, 2003, 06:59 PM

"He asserted that three soldiers who suffered these symptoms did not respond
to medical treatment in Iraqi hospitals and were flown to Washington for
medication .." 
BAGHDAD - Several mysterious diseases were reported among a number of
American troops within the vicinity of Baghdad airport, a military source
closely close to NATO unveiled.

U.S. soldiers deployed around Baghdad airport started showing symptoms of
mysterious fever, itching, scars and dark brown spots on the skin, the
source, who refused to be named, said in statements published Thursday, July
17, by the Saudi Al-Watan newspaper.

He asserted that three soldiers who suffered these symptoms did not respond
to medical treatment in Iraqi hospitals and were flown to Washington for
medication. 

The military source reported a media blackout by U.S. officials to hide such
information from the public.

The Americans claim the symptoms and the mysterious diseases were resulting
from exposure to the scourging sun, which the U.S. troops are not used to,
he added. 

U.S. officials did not come up with an explanation for the symptoms, which
NATO experts tend to believe result from direct exposure to powerful nuclear
radiations of the sophisticated B-2 bombs used in the war on Iraq,
particularly in striking Iraqi Republican Guards forces who deployed to
defend the vicinity of Baghdad airport.

The military source stressed that the shrouds of secrecy imposed by American
officials on the issue were prompted by fears of creating waves of panic and
anger among the troops, particularly after announcements that American
troops would remain in Iraq indefinitely.

He asserted that NATO experts measured levels of radioactive pollution in
Iraq and confirmed there were levels of radioactive pollution with
destructive impacts on man and environment that may lead to risks suffered
by generations to come.

On April 25, the British Observer quoted military sources as affirming that
depleted uranium shells and bombs used by U.S. and British troops during
Iraq invasion were five times more than the number used during 1991 Gulf
war. 

The Pentagon had admitted shelling Iraq with about 350 tons of depleted
uranium in 1991, aggravating cancerous tumors cases among Iraqis.

-[IslamOnline & News Agencies: IslamOnline.net]
[後略]
---------- 引用ここまで ----------


2)・・・・・・・・・・
---------- 引用ここから ----------
【イラクに派兵された兵士は見せられていない米軍訓練ビデオ】Depleted Uranium
Hazard Awareness
http://www.asyura.com/0306/war37/msg/449.html
投稿者 ドメル将軍 日時 2003 年 7 月 24 日 17:27:02:thBqtlf63WYzY

(回答先: バグダッド周辺米兵に奇病発生、劣化ウラン弾に起因か?(アメリカの歴
史見直し研究所から転送のアラビア情報) 投稿者 木村愛二 日時 2003 年 7 月 24
日 13:33:22)

Why Has Our Military Refused to Show This Training Video To Our Troops Now
Serving In Iraq?

US ARMY TRAINING VIDEO:Depleted Uranium Hazard Awareness

http://informationclearinghouse.info/video1/DU-A56K.ram

Between October and December 1995, the U.S. Army's Depleted Uranium (DU)
Project completed a series of training videos and manuals about depleted
uranium munitions.
[後略]
---------- 引用ここまで ----------

3)・・・・・・・・・
---------- 引用ここから ----------
ミズーリ州出身の工兵がバグダッドで謎の奇病にかかりドイツの病院で死亡 >Re: バ
グダッド周辺米兵に奇病発生
http://www.asyura.com/0306/war37/msg/438.html
投稿者 【英文記事のみ】 日時 2003 年 7 月 24 日 14:34:41:

(回答先: バグダッド周辺米兵に奇病発生、劣化ウラン弾に起因か?(アメリカの歴
史見直し研究所から転送のアラビア情報) 投稿者 木村愛二 日時 2003 年 7 月 24
日 13:33:22)

ミズーリ州出身の工兵がバグダッドで謎の奇病にかかりドイツの病院で死亡

http://www.informationclearinghouse.info/article4130.htm
NEWS YOU WON'T FIND ON CNN

Mystery illness kills Missouri soldier
Josh Neusche died Saturday; his family waits for answers.

By Eric Eckert
News-Leader Staff
07/16/03: Montreal, Mo.

Seventeen-year-old Jacob Neusche spent Tuesday morning packing up his big
brother's belongings -- books, a high school letterman's jacket and a Class
A uniform.

"That's what Josh will be buried in," the teenager said, referring to the
uniform.

Missouri National Guard Spc. Josh Neusche, 20, died Saturday at the Homburg
Hospital in Germany from a mysterious illness. A member of the 203rd
Engineer Battalion, he is the only Missouri National Guardsman on the
Department of Defense's casualty list.
[後略]
---------- 引用ここまで ----------

4)・・・・・・・・・・
---------- 引用ここから ----------
米独立系保存版ガーデイアン:今回イラクで米英軍使用2000トン劣化ウラン弾危険警
告・特に子供の被害が米兵に及ぶ皮肉。
http://www.asyura.com/0306/war37/msg/468.html
投稿者 木村愛二 日時 2003 年 7 月 25 日 10:34:44:


米独立系保存版ガーデイアン:今回イラクで米英軍使用2000トン劣化ウラン弾危険警
告。

特に子供の被害。


米軍が危険を否定した被害が米兵に及ぶ痛烈な皮肉。

イラクの人口が減ることはアメリカの望むところ、国土を荒らして石油だけ確保し、
素早く逃げる予定が、遅れたために他ならない。

以下の警告が発せられたのは、本年、2003年4月17日である。

http://www.commondreams.org/headlines03/0417-06.htm
Friday, July 25, 2003
Published on Thursday, April 17, 2003 by the Guardian/UK

Scientists Urge Shell Clear-Up to Protect Civilians
Royal Society spells out dangers of depleted uranium

by Paul Brown

Hundreds of tons of depleted uranium used by Britain and the United States
in Iraq should be removed to protect the civilian population, the Royal
Society said yesterday, contradicting Pentagon claims it was not necessary.
[後略]
---------- 引用ここまで ----------

以上のごとく、早くから問題になり、米英「連合軍」の一翼、イギリスの有力紙が、
警告を発していたのである。米軍の被害よりも先に現地の子供がやられているのであ
る。一刻も早く、イラクの子供の救援のために、唯一の被爆「国」の日本が、大型医
療部隊を派遣すべき事態なのである。

 以上。
木村愛二:国際電網空間総合雑誌『憎まれ愚痴』編集長
==============================
『亜空間通信』632号(2003/07/23)
【探偵小説の本家・英ケリー「殺人」疑わず検屍医・死因陪審無視「自殺」報道の唖
然】
 
 本通信の題名には一応、「無視」と記したが、実は、「無知」とか、「お粗末至極
の誤訳」とか、「意図的誤訳」とか、「破廉恥」とか、もっと厳しく批判して、911
事件に次ぐ「巨大メディア」の正体暴露、新聞記者、デスクらの「無知蒙昧」振り、
結果的には「傲慢不遜」「権力追随」「発表報道」「垂れ流し」「読者誤導」に至る
重大犯罪として、鋭く追及すべきところであろう。
 
 イギリスのケリー博士の突然死に関する「自殺」断定報道は、このまま放置される
ならば、重大な世論誤導、悪漢乱舞の許し難い結果を招く事態なのである。
 
 以下、一応、中間的な呼び名を「ケリー博士変死事件」(略称は「ケリー事件」)
とするが、私は、この事件を、国際的な最重要証人抹殺の政治的「殺人事件」として、
徹底捜査、徹底調査をすべき大問題だと考えている。
 
 この事件は、2年前の2001年9月11日に起きた「911事件」と同様、「戦争」、実は
前代未聞の一方的な大量虐殺」と、深く関係する決定的な国際的重要犯罪事件なので
ある。最も厳密な捜査、報道がなされなければ、世論誤導による犯罪の効果の増幅に
至るのである。
 
  ところが、日本の大手メディアは、そのほとんどが一斉に、ケリー博士の変死を、
911事件の際と同様、刑事事件捜査、報道の基本を、まったく踏まずに、「自殺」の
線で報道してしまったのである。
  
「意図的誤訳」の可能性ありと考える理由は、イギリスの報道例に、たとえば、July
19, 2003The Guardian、Blair's government was last night shaken to its
foundations by the of Dr David Kelly、というような表現があるからである。

ところが、この報道例のapparent suicideに関しては、いちはやく、阿修羅戦争37掲
示板に、常連の匿名投稿者による以下の解説が出現した。

---------- 引用ここから ----------
遺書は見つかっていない模様。イラク報告操作疑惑 BBC「情報源」?のデービッ
ド・ケリー博士の死。
http://www.asyura.com/0306/war37/msg/212.html
投稿者 クエスチョン 日時 2003 年 7 月 19 日 10:52:13:WmYnAkBebEg4M

遺書は見つかっていない模様。イラク報告操作疑惑 BBC「情報源」?のデービッ
ド・ケリー博士の死。
http://politics.guardian.co.uk/iraq/story/0,12956,1001435,00.html

なお、記事の最初の段落にある、「the apparent suicide 」の
「apparent 」には明白な自殺と言う意味以外に、外見だけは一見して自
殺のようなと言う意味もある。

The vendetta's victim
Crisis for the Blair government

Michael White, Richard Norton-Taylor, Steven Morris and Matt Wells
Saturday July 19, 2003
The Guardian 

Tony Blair's government was last night shaken to its foundations
by the apparent suicide of Dr David Kelly, the backroom Whitehall
scientist caught in the lethal crossfire over weapons of mass
destruction between Downing Street and the BBC.
[後略]
---------- 引用ここまで ----------

手元の安物英和辞典にも、1.として「明白な」、2.として「見かけの」「外見上の」
「一見・・・らしい」の訳例が載っている。英語も実に好い加減な言語なのであるが、
この区別は、英和の訳者にとっては、初歩的な知識である。

問題点は多いが、この事件の関連情報は、余りにも多すぎて、いちいち紹介している
と、切りがない。それどころか、情報は増える一方である。事件発生の本家、イギリ
スの報道は、まさに溢れんばかりである。
 
 そこで、本通信では、以下の3つの特徴的な情報を列挙するに止め、これ以上の情
報に関しては、私も常時沢山投稿し、この件でも目一杯の投稿をしている以下のURL
の「★阿修羅♪ 戦争37」掲示板を、巻末資料リストの代わりとする。
 http://www.asyura.com/0306/war37/index.html
 
1)・・・・・・・・・・・・
---------- 引用ここから ----------
英科学者の死、深刻な波紋 手首切って失血死 [asahi.com]
http://www.asyura.com/0306/war37/msg/251.html
投稿者 ひろ 日時 2003 年 7 月 20 日 11:15:04:YfXbGWRKtGRPI

(回答先: 英タイムズ:労働党閣僚ブレア首相とフーン国防相らの辞任要求/ケリー
「裏切られた」発言など状況詳細化。 投稿者 木村愛二 日時 2003 年 7 月 20 日
08:55:30)

英科学者の死、深刻な波紋 手首切って失血死

 英警察当局は、遺体で発見された英国防省顧問の科学者デービッド・ケリー博士
(59)を検視した結果、左手首を切って失血死に至ったとの結果を19日、発表し
た。遺体近くに、ナイフ1本と鎮痛剤の箱が残されていた。

 英政府は近く、博士が死に至った経過について、司法調査を始め、数週間で結論を
出す見込み。

 野党保守党のダンカンスミス党首は、「首相はアジア訪問を切り上げて帰国し、問
題に対処すべきだ」と求めるなど、責任追及の姿勢を示した。

 この問題をめぐっては、フーン英国防相がBBC報道の取材源としてケリー博士を
名指しするという異例の反撃に出たため、下院がケリー博士を召喚して厳しい質問を
重ねた経緯がある。

 19日の英各紙は、「(英政府によるBBCへの)報復の犠牲者」(ガーディアン)
、「(政府とBBCの)戦争の死者」(インディペンデント)など、政府とBBCの
激しい対立の渦中にいた博士が極度のストレスを感じていたことを報じている。ケリー
博士がイラクの国連査察でも実績のあった科学者だっただけに、死に追いやった政治
責任を問う声が高まっている。 (07/20 00:07)
---------- 引用ここまで ----------

2)・・・・・・・・・・
---------- 引用ここから ----------
ガーデイアン7月22日付け最新記事:より詳しい「ケリー事件」調査委員長ハットン
宣言と政治的駆け引き状況。
http://www.asyura.com/0306/war37/msg/356.html
投稿者 木村愛二 日時 2003 年 7 月 22 日 18:48:19:

ガーデイアン7月22日付け最新記事:より詳しい「ケリー事件」調査委員長ハットン
宣言と政治的駆け引き状況。

http://politics.guardian.co.uk/kelly/story/0,13747,1003370,00.html
Special report: David Kelly Special report: politics and the media

I'll decide extent of inquiry, says judge

Critics from the three main parties demand wider review of the government's
use of Iraq intelligence

Michael White, political editor
Tuesday July 22, 2003
The Guardian 

Lord Hutton, the senior law lord appointed to investigate the death of David
Kelly, yesterday announced his determination to resist all outside pressure
that might inhibit the scope of his inquiry.

In most circumstances that would be enough to quell doubts about the range
and authority of Lord Hutton's investigation - most of which will be
conducted in public.  
[後略]
---------- 引用ここまで ----------

3)・・・・・・・・・・
---------- 引用ここから ----------
やっとつながった読売新聞【「調査できるだけ公開」英国防省顧問自殺で委員長明言】
しびれ切れして電網担当者に電話せり。
http://www.asyura.com/0306/war37/msg/357.html
投稿者 木村愛二 日時 2003 年 7 月 22 日 19:10:17:

やっとつながった読売新聞【「調査できるだけ公開」英国防省顧問自殺で委員長明言】
しびれ切れして電網担当者に電話せり。

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20030721i213.htm
「調査できるだけ公開」英国防省顧問自殺で委員長明言

 【ロンドン=土生修一】英BBC放送の「情報源」とされる英国防省顧問、デビッ
ド・ケリー氏の自殺事件を調べる独立調査委員会の委員長に指名されている上院上訴
委員会(最高裁に相当)のハットン判事は、21日、「ケリー氏の死を取り巻く状況
についての調査を早急に指揮することが私の任務だ。調査はできるだけ公開で行いた
い」と語った。 

 同判事は、調査対象が自殺事件に限定されるのか、イラクの大量破壊兵器に関する
政府報告書の真偽など広範囲に及ぶのかには言及せず、「調査対象、日程は私が決め
る」と述べるにとどまった。調査に対しては、国防省当局者、BBC関係者のほか、
ブレア首相も証言する意向を示している。

 一方、ケリー氏の自殺の原因といわれる記事を書いたBBCのギリガン記者は、2
0日、「ケリー氏の発言を誤って引用してはいない」と記事の正確さを主張する声明
を出した。記事は「政府高官によると、英政府のイラク関連報告は、首相府の指示で
誇張された」としたが、ケリー氏は、下院外交委で「私の発言で書かれた記事とは思
えない」と証言していた。

 調査委員会では、ケリー氏の氏名公表の経緯とBBCの報道の正確性が大きな争点
となりそうだ。 

 21日付のデイリー・メール紙の世論調査では、今回の自殺事件でブレア首相が
「辞任すべきだ」とする回答が39%で、「辞任の必要なし」の41%とほぼ同数だっ
た。 
(2003/7/21/22:22 読売新聞
---------- 引用ここまで ----------

 さて、私は、本通信の最後に拙著の一部を紹介するが、餓鬼の頃からの探偵小説の
愛読者であり、長編小説の発行し、電網でも発表している。その中には「手首を切る」
自殺に関する考察もふくまれているのである。「手首を切る」自殺は、寡聞にして成
功例を知らない。ベテラン警察官も、私と似たようなことを言う。狂言じみた例が多
くて、たとえば、「ためらい傷」があったりするのである。
 
 こんなことだから、私は、ケリー事件の「死体発見」の第一報に接した直後、以下
の最も初歩的な疑問点を、頭の中で整理した。
 
 1.手首を切って、「失血」で死ぬとすれば、動脈を切っていなければならない。
 2.散歩道で手首を切ったとすれば、その時、動脈から飛び出た血は、衣服や手足に
付着しなかったのか。周囲の地面や草木に付着しなかったのか。
 3.流れ出たはずの血は、どこへ行ったのか。地面に吸い込まれていたにしても、完
全に痕跡がなくなるはずがない。
 4.死体のそばにあったというナイフと鎮静剤は、ケリーのものだったのか。どこで
買ったのか、薬の処方はあったのか。
 5.「捜査当局」が自殺と「断言」という報道例があるが、その発表者は特定されて
いるのか。
 6.自殺とすれば、動機はあったのか。
 
  以上の疑問を抱きながら、その後の報道を、探索もし、紹介もし続けていたが、
70歳のハットン判事が、調査委員会の委員長に任命された。ハットンは、即座に宣言
を発した。
  
  「葬式と死因陪審」の後に仕事を始める。
  
  「死因陪審」(inquest)は、イギリスの探偵小説やテレヴィ番組で、お馴染みの
手続きである。法律までは」詳しく知らないが、変死の捜査には、検屍医を同行しな
ければならず、検屍医の方に、証拠収集の優先順位があるようである。死因の確定に
は検屍解剖が必須条件である。日本にも『死体は語る』などという本がある。
  
  以上の事情が、まったく報道されていなかった。イギリスの報道例も、結構、好
い加減だった。いわゆるパパラッチ型の報道も、イギリスにだってある。
  
  事件の背景や、その後のケリー自身に関する情報を総合すると、本人が「自殺を
厳格に禁ずる宗派の熱心な信者」だったり、友人に「怪しげな「黒子」(black
actors)らと「戦う」主旨の決意を披瀝していたりして、「ストレス」を強調する報
道例の無責任さは、それこそ「明白」である。
  
 おそらく、この件を担当した日本の大手メディアの外国への特派員や、国内のデス
クやらは、「政治部」系統が多いのであろう。政治なんてのは猿芝居のお粗末の典型
だから、好い加減でも務まるが、ことは刑事ものの難事件である。基本的な素養が不
足して、政治的「憶測」で報道しているようだと、
 とんでもないことになる。
 
 以上、目下、超多忙ゆえ、一応の問題点のみの指摘とし、別途、詳しく論ずる予定
とし、本通信では、最後に以下、今から12年前に発表した拙著の関連部分を紹介する。

---------- 引用ここから ----------
http://www.jca.apc.org/?altmedka/saikou-index.html
最高裁長官殺人事件
木村愛二
  [目次]
→ 第一章 《お庭番》チーム出動
→ 第二章 キーワードは蒙疆アヘン
→ 第三章 極秘計画《すばる》
→ 第四章 処刑のタイムカプセル
[中略]  
 〈もっとも、自殺とも他殺とも断定できないんだな、あの死に方は……〉

 警視庁記者クラブの大先輩の話を思い出す。

「……睡眠薬を飲んでから、ぬるま湯につかる。少し意識がもうろうとしてきた頃合
を見計らって、暖かい湯の中で手首の静脈をソッと切る。鋭利なカミソリを使うこと
も大事な条件の1つだ。これらの条件をすべて満たすと、ほとんど痛みを感じないま
まに、ゆっくりと身体から血が抜けて行く。意識はますますもうろうとなる。お望み
なら天国を夢見て死ぬことも可能だ。これがかつて、ある小説家が『自殺研究クラブ』
で描いて評判になった《楽な自殺の方法》の1つで、そのため一時はかなり流行した
ものだ。だがまたそれとともに、自殺を偽装する他殺の1方法ともなった。最近では
〈リスト・カット〉などと表現がカタカナになっただけで、粗雑なやり方の場合が多
い。嘆かわしいことだよ……」
[中略]
「ええ、では鑑識結果をまとめて報告します。……まず、死者が都合2名ですね。解
剖所見はまだ報告してませんでしたが、西谷禄朗は他殺に間違いありません。西谷の
死因は窒息だけです。手で絞めた跡が明瞭に残っていますから、原因は扼殺と断定で
きます。弓畠耕一の死亡時刻は大体、西谷より2日のち。他殺か自殺かは決定し切れ
ません。死因は手首の切り傷からの大量出血だけでした。現場に残されていた刃物は、
そこらのスーパーでも売っているドイツ製の安全カミソリの刃だけをはずしたもの。
付着していた指紋は弓畠耕一のものだけ。しかし、死体の指紋をくっつけて自殺に見
せかけるのは、当節、子供でも知っているトリックの1つです。他殺と仮定した場合、
肺に水がはいってなかったので、浴槽に押し込んで溺死させてから手首を切ったので
はない。体内から薬物は検出されませんでしたから、薬で眠らせてから自殺を偽装し
たという線もない。しかしまだ、浴槽に押し込んで手首を切り、顔を水に漬けること
なく、出血で失神するまで押さえつけたという線が残っています。浴槽の外にはまっ
たく血の痕跡は残っていませんでした。ですから、暴れて血が飛び散ることのないよ
うに、しっかり押さえつけていたことになりますが、その可能性はなきにしもあらず
なんです。額に軽い引っかき傷がある以外にも、争った形跡が全身に何ヵ所か残って
います。弓畠耕一は70歳ですが非常に頑健で、日頃も毎日木刀の素振りを欠かさなかっ
たそうです。殺されると思えば、かなり抵抗をしたはずです。浴槽に押さえ込んで殺
すまでには、打撲傷、打ち身の内出血、擦過傷、ガイシャが全身傷だらけになってい
ても不思議ではありません」

「つまり、他殺の可能性を完全には否定し切れずですか」と絹川。「しかし、西谷禄
朗と弓畠耕一とが同じ犯人もしくは犯行グループに殺されたと考えると、おかしくは
ありませんか。解剖所見では西谷禄朗の方が2日前ぐらいに死んでいるわけでしょ。
犯人らはすでに1人殺している。そのうえに、死体発見の新聞報道も見ているとすれ
ば、もう1人殺すのに、こんなに手のこんだ自殺の偽装をする必要があるでしょうか」

「犯行グループが別だということは考えにくいですね」と智樹。「偶然にしては時間
的に接近し過ぎていますから」

「自殺の可能性も充分あるわけでしょ」と冴子。「全身の傷はそれ以前についていた
ものかもしれませんし」
[後略]
---------- 引用ここまで ----------

 以上。  
木村愛二:国際電網空間総合雑誌『憎まれ愚痴』編集長
==============================
『亜空間通信』631号(2003/07/21)
【BBC・ケリーvsワシントンポスト・エルズバーグ両博士の英米メディア報道歴史的
勝負!】
 
私は、本日(2003/07/21)から数えると3日前に、以下の緊急投稿を発した。英文は冒
頭のみを再録し、リンクを示すのみとする。本通信で指摘する問題点は、なぜ即座に、
「大変な国際ミステリーなり」と判断できたかである。 
 
---------- 引用ここから ----------
英ガーディアン最新:英政府がイラク情報粉飾とBBCに語ったらしいケリー博士が散
歩に出て行方不明。こりゃあ、大変な国際ミステリーなり。
http://www.asyura.com/0306/war37/msg/179.html
投稿者 木村愛二 日時 2003 年 7 月 18 日 18:53:45:


英ガーディアン最新:英政府がイラク情報粉飾とBBCに語ったらしいケリー博士が散
歩に出て行方不明。

以下の目次の見出し「BBC情報源が行方不明との報告」

http://www.guardian.co.uk/
'BBC source' reported missing
10.15am: David Kelly (left), named as the possible source for BBC's report
claiming government 'sexed up' a key intelligence dossier on Iraq, has been
reported missing by his family.

以下の記事の見出し「BBCの情報源として名指しされた男が行方不明との報告」

それまでにも圧力を受けていたとの説あり。

こりゃあ、大変な国際ミステリーなり。

http://media.guardian.co.uk/broadcast/story/0,7493,1000716,00.html

Man named as BBC source reported missing
Ciar Byrne
Friday July 18, 2003
The Guardian

David Kelly, the government adviser named as the possible source for the
BBC's report claiming the government "sexed up" a key intelligence dossier
on Iraq, has been reported missing by his family.

The 59-year-old went missing from his home in Abingdon, Oxfordshire, at 3pm
yesterday afternoon after telling his wife he was going for a walk,
according to Thames Valley Police.
[後略]
---------- 引用ここまで ----------

私は、ケリー博士のことはあまり良く知らなかったが、少なくとも、イラク「戦争」
の口実の「大量破壊兵器」に関する情報を知る立場にあったとすれば、何と、30年以
上も前のアメリカのヴェトナム戦争で、メディア問題の焦点となった事件、略称、
「エルズバーグ博士」事件を想い出すのは、メディア関係者にとっては、当然至極の
ことなのである。

 ところが、どこにも、この事件に論究する記事が出てこない。呆れてしまったが、
仕方なしに、自分が発表するしかないと、思い定めて、「エルズバーグ博士」で電網
検索したら、実に簡単に、古巣の日本テレビの広報部時代の2年先輩、年齢では1年先
輩の「隅井孝雄」現・京都学園大学人間文化学部「教授」が出てきたのである。
  
隅井孝雄は、私が民放労連の関東甲信越地方連合会の執行委員として放送問題を担当
していた時期、民放労連の本部の方の執行委員として、やはり、放送問題を担当して
いた。

 当然、その時期のメディアの最大の事件、「エルズバーグ博士」事件」に関する記
憶を共有しているのである。

---------- 引用ここから ----------
http://homepage2.nifty.com/sumee/
〜 京都学園大学 人間文化学部 隅井研究室 〜
@隅井情報ステーション@
http://homepage2.nifty.com/sumee/america0223.htm
アメリカの社会と文化02
第22回 ワシントンポストとキャサリン・グラハム
ウオーターゲイト事件
京都学園大学 人間文化学部 隅井 孝雄
12/6/2002

1. ニューヨークタイムス、ベトナム機密文書事件

 1971年6月12日日曜日、ニューヨーク・タイムスの特ダネ、ベトナム機密報告書のほ
ぼ全文の公開を始めた。

 この報告書は1967年ごろ当時のアメリカ国防長官だったロバート・マクナマラが命
じて作成が開始された文書である。アメリカのベトナムに関する関与、介入の歴史が
克明に描かれていた。国防省職員で、機密文書作成の調査員の一人であるダニエル・
エルズバーグ博士は、アメリカはベトナムへの介入を止めて撤退すべきだと考えてい
た。たまたまワシントンポストでベトナムに関する記事を書いていたニール・シーハ
ン(ワシントン支局、議会担当34)を目にとめ、資料のコピーを提供したのである。社
主アーサー・オックス・サルツバーガー、編集局長のエイブ・ローゼントール49、論
説顧問のジェームス・レストンらニューヨークタイムスの幹部が、政府と対決しても
掲載することを決意した。

 ワシントン・ポストはこのときすっかり遅れをとったが、政府に対してプレスが共
同戦線を組む必要を感じ、資料を手に入れ、5日遅れ6月17日から掲載を始めた。社主
キャサリン・グラハムと編集責任者ベンジャミン・ブラッドレーの苦渋の決断である。

 ニューヨークタイムスとワシントンポストはニクソン政権からの強力な圧力と、掲
載禁止の裁判所仮処分命令を受けながら抵抗。6月30日に両紙の併合審理で最高裁は
政府が掲載をとめることは違憲であり、新聞が報道する自由を侵害出来ないとの画期
的な判断を下した。

 ニクソン政権の掲載禁止理由は次のようなものである

 掲載された資料には合衆国の国防情報が含まれているとともに、同資料は極秘扱で
ある。この情報の掲載は合衆国法典793節、スパイ防止法第18章の条項により禁じら
れている。国防上修復不可能な損害を招く。今後掲載せず、文書を国防省に返還する
よう要請する。

 これに対して最高裁判所は次のような判断を示した。
 
 いかなる表現の自由もそれを事前に制限することは憲法に反する。制限を正当化す
る理由を政府は明示しなければならないが政府はその義務を果たしていない。
[後略]
---------- 引用ここまで ----------

 今、イギリス政府、与党の労働党の側は、「自殺」か、それとも「暗殺」か、とも
かく、死んだケリー博士に関する「責任」を、BBCに押しつけるという実に下らない
下品至極な策動に終始している。
 
 こういう時には、いちいち腹を立てていると、健康に悪い。下手な掛け合い漫才を、
仕方なしに見せられていると思えば、少しは気が晴れる。
 
 私は、この問題を、BBC・ケリーvsワシントンポスト・エルズバーグ両博士の英米
メディア報道の歴史的勝負として、リングの外で観戦することに決めた。ゴングを鳴
らす。チーン!
 
 ただし、それだけでは白けるので、プードル犬を首相にした労働党なる「ゲテモノ」
の歴史の背景を、少しだけ紹介する。
 
 以下は、わが電網宝庫情報の抜粋である。英労働党は、何と、労働組合が作った政
党なのである。
 
 ---------- 引用ここから ----------
 http://www.jca.apc.org/?altmedka/yokos.html
ラダイトからボルサまで
〜労働組合運動の地域的&産業的組織の国際的経験と原理を探る〜
執筆:1976年 木村愛二
http://www.jca.apc.org/?altmedka/yokos-04.html
第2章:労働組合運動の発祥地〜イギリスの場合〜

http://www.jca.apc.org/?altmedka/yokos-04-d.html
8.TUCからの排除

 一方、この間に、現代のTUC型の組織構造を決定付ける事件が、政治的な背景を伴
いながら進行していた。

 1895年に、TUCは一方的に、地方労働組合評議会を、その構成組織から排除した。
ウェッブ夫妻が述べているように、「この評議会こそは総評議会[TUC]の創始者であっ
た」のだが、産業「別」の中央集権的なタテ組織への傾向を強める全国組合の強大化
とともに、形勢は逆転していた。

 つぎのようなウェッブ夫妻の筆になる文章は、現代の日本のヨコ組織とタテ組織の
関係を考える上でも、大変に深い意味を含むとのと言わなければならない。

「全国組合の中央執行部は、自分たちが直接に代表されない指導的な団体の存在にた
いしては、疑いと嫉妬心をもっていたので、その地方支部は、実際に禁じられないま
でも、想像上でも競合的な力となるかもしれないものを固く守るようなことを奨励さ
れなかった」

 このような雰囲気の下で、複雑な、いまだ正確には解明されない主導権争いが頂点
に達した。1895年のTUC大会は、あらゆる地方労働組合評議会を直ちにTUCから追放す
ること、各労働組合の総組合員数にもとづく投票制度をとること、代議員は有給の役
員もしくは現にその職種で働いている組合員に限ること、などを決定した。

 結果として明らかなことは、第1に、地方労働組合評議会が、自らが生みの親だっ
たナショナル・センターのTUCから追放されたことであり、第2に、当時のサンディカ
リスト指導者として著名なトム・マンが、TUC大会の代議員資格を失ったことである。
この提案が可決されたTUC大会の状況を、ウェッブ夫妻は、非常におそろしい雰囲気
であった」と記している。

 奇しくも、この年は、ウェッブ夫妻の共著、『労働組合運動の歴史』の初版が刊行
された翌年であり、エンゲルスの没年でもあった。

 以来、イギリスの地方労働組合評議会は、労働党の地方構成要素というような、日
本で言う「選挙地区労」の蔑称の地位に甘んじながら、今日に至る。ウェッブ夫妻は、
「全国労働組合評議会連盟をつくろうとする企ては成功しなかった」と記しているが、
時期その他の状況は記していない。この「全国労働組合評議会連盟」なるものが作ら
れたとしたら、それは、のちに見るフランスやイタリアの場合のように、ヨコ組織の
結集による全国中央組織を実現したことになる。歴史は意外な展開を見たのかもしれ
ないのである。

 いずれにしても、現代のTUCの組織構造の形成には、明白な意図的工作の証拠が残
されている。
 [後略]
 ---------- 引用ここまで ----------
 
  以上。  
木村愛二:国際電網空間総合雑誌『憎まれ愚痴』編集長
==============================
『亜空間通信』630号(2003/07/20)
【ブレアの首ブレブレの今ブッシュ再選予測ブシブシ「敗北の影」暗い木曜日を強調】
 
 このところ、イギリスでの「ケリー補佐官怪死」事件などで、ブレア首相の首がブ
レブレ状況となっている。基本的な問題点は、イラクの「大量破壊兵器」情報の「嘘」
追求であり、アメリカでも、同じ問題が政治的な焦点となっている。ニクソン大統領
を辞任に追い込んだ「ウォーターゲイト」事件をもじって、「ウエポンゲイト」と名
付けられた。
 
  このイラク開戦口実の嘘は、数多い嘘の中の特大の双子の一つで、もう一つは、
ニジェールの「ウラン鉱石」情報である。「ウランゲイト」とも言える。二つを合わ
せて「ウエポン・ウランゲイト」としても良かろう。
 
 そこで、少し古い情報だが、ウランゲイト」問題の方で、ブッシュの来年の大統領
選挙予測に、「初めて敗北の影がよぎった日」としてワシントンポストが報じた日、
本日(2003/07/20)から数えると10日前、7月10日の状況を、いささか重点を変えて、
再録し、強調することにした。この日、安全保障問題担当のライス大統領補佐官が、
ニジェールの「ウラン鉱石」情報が、「偽情報に基づくものだったと認めたのである。
これは日本の大手メディアも報じたことである。
 
 私は、以下の阿修羅戦争36掲示板に転載された読売新聞記事を見た時、私なら、こ
の記事を一面トップにして、横に大きく、つぎのような見出しを付けるぞ、と考えた。
以下の字句は、記事の本文の終わりの方に出ていたのである。
 
 「ブッシュ大統領の再選に初めて敗北の影がよぎった日」
 
 新聞社で記事の見出しを付けたり、紙面での位置を決める仕事は、テレヴィ放送局
で番組の題名や報道の項目のテロップの字幕を決める仕事と同様、いわゆるデスク級
の役目である。これによって、読者や視聴者の関心を呼ぶことだけでなく、特に報道
の場合には、政治的な視点を定めたり、または強制することにもなり、非常に重要な
意味を持つ。
 
 いわゆる「論調」とか「社論」とかと同格の位置付けの仕事である。1960年安保闘
争以後には、社の上層部が、整理部に古手の「御用記者」を送り込み、論調を操作し、
それが問題になった時期もある。
 
 このところ私は、米英の大手紙の電網記事に、目次の見出しと、それを叩くと出て
くる記事の見出しが、微妙に違う例に気づき、そのことを、阿修羅戦争掲示板への投
稿の中で指摘してきた。それほどに情報の位置付けが微妙な時期なのである。
 
 以下は、阿修羅戦争36掲示板に、本日から数えて4日前の7月16日に転載されていた
読売新聞の電網記事である。 
 
---------- 引用ここから ----------
米大統領の支持率、同時テロ直前レベルまで低下 [読売新聞]
http://www.asyura.com/0306/war36/msg/944.html
投稿者 あっしら 日時 2003 年 7 月 16 日 17:09:17:



 【ワシントン=菱沼隆雄】ブッシュ米大統領は14日、イラクのウラン購入計画疑
惑に関する偽情報問題について、対イラク開戦の判断に間違いはなかったと主張した。
ただ、同問題は、イラク駐留米軍の犠牲者増や復興経費問題などと絡み合い、政権へ
の不信感を増幅させる要因となっている。

 ワシントン・ポストとABCテレビが同日公表した合同世論調査によると、大統領
支持率は59%で、2001年の同時テロ発生直前と同レベルにまで低下した。

 ブッシュ大統領は同日、国連のアナン事務総長と会談した後の記者会見で、「フセ
イン(元イラク大統領)は大量破壊兵器を開発しており、米国は(対イラク開戦とい
う)正しい判断をしたと今でも確信している」と述べた。今年1月の一般教書演説で、
イラクのウラン購入計画疑惑に言及したことについては、「りっぱな情報に基づいて
いる」と語った。 

 同問題を巡っては、ライス大統領補佐官が10日、「偽情報に基づくものだった」
ことを認めたため、「ブッシュ政権は開戦を前提にイラクの脅威を誇張した」との批
判が高まっていた。 

 14日は、ブッシュ大統領に加え、フライシャー大統領報道官も、「ウランを購入
しようとしたかどうかは開戦を決断した核心部分ではない」と反論。ラムズフェルド
国防長官は13日、「(米政府が確認していないものを)大統領演説に盛り込むべき
ではなかったが、(発言は)間違いではない」などと弁明に躍起になっている。

 米国民はフセイン独裁政権を倒した戦争のミッションにはおおむね支持を与えてお
り、米政権側は当初、「偽情報問題は、大きな問題にならない」と読んでいたフシが
ある。 

 ただ、ブッシュ大統領が大規模戦闘の終結を宣言した後の駐留米軍兵士犠牲者数は
32人に達し、同世論調査では、52%が「容認できないレベル」と回答している。
駐留期間も「2年か4年かわからない」(フランクス前中央軍司令官)など長期化が
避けられない見通しだ。さらに、1か月当たりの復興経費は約40億ドルと当初見通
しの2倍となり、議会や国民の間に「連鎖反応的に不信感が広がりつつある状態」
(外交筋)だ。偽情報問題は孤立した問題ではなくなった。

 民主党の大統領候補も一斉にかみつき、米中央情報局(CIA)のテネット長官は、
16日に米上院の情報特別委員会の公聴会で証言することになった。

 同世論調査によると、大統領の支持率は、バグダッドが陥落した直後の75%から
6月中旬には67%に低下。今は同時テロ直前の57%に近づいている。15日付の
ワシントン・ポスト紙は「来年の大統領選でブッシュが敗れるようなことがあれば、
(ライス補佐官が偽情報問題を認めた)7月10日は初めて敗北の影がよぎった日と
して振り返られるだろう」と伝えた。

(2003/7/15/23:24 読売新聞 無断転載禁止)

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20030715i216.htm
---------- 引用ここまで ----------

 上記の「15日付のワシントン・ポスト」記事に関して私は、その記事の発表当時
には、見た記憶がない。全部を覗く時間はないから、仕方がない。しかし、読売新聞
の外報部が知っていたのなら、他の日本の大手メディアでも、知っている方が当然で
ある。
 
 ところが、他の報道例は、まだわが目には止まらない。だから、「敗北の影」の英
語原文の見当を付けて、「shadow of defeat」のフレーズ指定で、ワシントンポスト
の7月15日の記事検索をしてみたら、実に簡単に、以下が出てきた。
 
 記事の大見出しには、もっと実感が籠もっていた。「ブラック・サースデイ」、
「ブッシュの暗い木曜日」である。フランスでは自殺者の激増で禁止になったことの
あるシャンソン、「暗い日曜日」(Sombre dimanche)の古いレコードの音が、わが頭
の隅で響く。しかし、あの無様な藪猿が主人公では、ああ、まったく、そぐわない。
 
 以上のようなワシントンポスト記事は、今すぐにブッシュが非を認めて辞任でもし
ない限り、この問題が例年の秋の米大統領選挙まで、消えることのない火種として、
アメリカを燻し、揺るがし続けるであろうことを意味するのである。ああ、目が離せ
ない。困ったことだ。
 
 以上。
木村愛二:国際電網空間総合雑誌『憎まれ愚痴』編集長


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