1045.リビア(カダフィ大佐)の行方



カダフィ大佐は?         ふる@鶴川

Fさん、「地中海の暴れん坊」「テロ支援国家の元祖」のリビアの
カダフィ大佐は、最近どうしたんでしょうね? 一時期は、米国か
ら暗殺作戦で爆殺攻撃まで受けるほど嫌われていたのに、記憶では
「テロ」から一切手を引くとか宣言して、本当にそのまま大人しく
なっちゃたんですかね。「悪の枢軸」にも選ばれていないし・・・
 まだ、枢軸仲間の北朝鮮・イランが残っている内に、フセイン大
統領もカダフィ大佐を見習うのも面白いのに、そうしたら首領様も
あせるだろうなぁ 
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(Fのコメント)
ふるさん、いつもBBSで正論をありがとうございます。
世界の見方が、911以降激変しているが、このリビアの暴れん坊
カダフィも、その立場を変更している。

リビアの反カダフィ勢力には、イスラム原理主義あり、欧米流の民
主主義を導入したい人々ありで、打倒カダフィを目指している。

95年頃からリビア国民の間に、カダフィ政権への不満が高まって
いた。カダフィ氏は27歳だった1969年にクーデターを起こし
て政権を奪い、その後30年以上にわたって最高実力者として君臨
し、イスラム教系のテロ、ゲリラ組織への支援などを通じて欧米各
国による世界支配に反対する動きを続けてきた。リビアには豊富な
石油資源があり、それが国家財政を支えていた。

 88年に米国のパンナム旅客機がスコットランドの空港で爆破さ
れ、270人が死ぬという事件があった。このテロの容疑者がリビ
ア人で、母国に逃げ帰っていることが判明したため、米国が容疑者
の引き渡しを求めたがカダフィ氏は応じず、米国は問題を国連に持
ち込んだ。国連はリビアに武器や石油生産関連機材の輸出を禁止す
ることを決議し、その後2001年まで、経済封鎖が続いたが、カ
ダフィは対テロ戦では、米国の味方になって、パンナム旅客機の犯
人引渡し、賠償にも応じることになった。

 欧州の国々の中には、イタリアなど、エネルギー供給をリビアか
らの石油輸入に頼っている国があり、米国主導のリビア経済制裁を
厳格には守っていない部分があった。とはいえ経済制裁でリビア国
内での輸入品価格は高騰し、石油の売上げも落ちたため、人々の生
活は苦しくなっていた。サウジアラビアなど、石油収入に潤う他の
アラブ諸国の人々の生活レベルが非常に高いことと比べると、リビ
アの人々が反カダフィに傾いてもおかしくはなかった。 

 こうした事情を背景に、リビア東部にある第2の都市、ベンガジ
では、95年当時から反カダフィのゲリラ組織が作られ、東部の山
岳地帯ではゲリラ戦の訓練も行われるようになった。軍関係者の中
にも、トリポリのゲリラを密かに支援している人々がいるとされ、
そこから武器供給や軍事訓練などの援助が行われたようだ。

この反カダフィ・ゲリラ集団をイスラム原理主義者とカダフィは、
見なしているため、米国のイスラム原理主義者攻撃は国内のテロ集
団をやっつける援軍と思っている。それと、米国としてもリビアの
石油補給がイラク戦争で中東の石油情勢が不安定になるため、リビ
アが重要と考え、カダフィのリビアを米国対テロ戦争の味方にし始
めている。これはチェチェンに苦しみ、かつ石油があるロシアと
同様な立場になったと考えた方がいいようである。

もう1つは、カダフィの息子、サーディがイタリアのサッカーチー
ムの理事になり、欧州との関係を正常化する必要があるのでしょう
ね。この部分は親ばかかもしれませんが????
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【イスラマバード2001年10月8日共同】アフガニスタン・タ
リバン政権のザイーフ駐パキスタン大使は八日午後、記者会見し、
米英の軍事作戦の結果、首都カブールで女性、子供の民間人を含む
二十人が死亡したことに対して、

米国と敵対関係にあるリビアの最高指導者カダフィ大佐は「米国の
攻撃は正当。タリバンはイスラムではなく、無神論者だ」と突き放
した。
一方、イランの最高指導者ハメネイ師は空爆を激しく非難。イラク
政府も「国際法を逸脱した侵略」と強調し、マレーシアのマハティ
ール首相はあらためて報復反対を表明した。世界最大のイスラム教
徒人口を抱えるインドネシアのハッサン外相は「深く憂慮しており
、あくまで限定的な作戦とするよう求める」との声明を発表、イス
ラム社会への深刻な影響に懸念を示した。

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カダフィ大佐に、英国が対テロで協力打診へ−−閣外相、19年ぶ
りリビアに 
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 【ロンドン笠原敏彦】英外務省は27日、「対テロ戦争」での協
力をリビアの最高指導者カダフィ大佐に打診するため、オブライア
ン外務担当閣外相が数週間以内に同国を訪問する、と明らかにした
。閣外相レベルのリビア訪問は83年以来19年ぶりで、カダフィ
大佐の国際社会への協調度を測る試金石となりそうだ。 

(毎日新聞2002年7月28日東京朝刊から) 
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カダフィ氏息子がユーベ練習参加 (2002年2月12日)
 【トリノ(イタリア)12日=AP】リビアのムアマル・アル・
カダフィ最高指導者の息子、エル・サーディ・カダフィ氏(28)
が12日、ユベントスの練習に参加した。一族の所有企業が、
2300万ユーロ(約27億円)でユベントスの株式の5・31%
を取得し、2位の大株主になったばかり。アニエリ会長と会談後、
同氏の希望が通り、トップチームと練習を行った、同氏はリビア代
表チームでのプレー経験がある実力派。


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