1024.ロシア対米国



ロシアが西側の一員になったと思ったら、西側の範囲で反乱してい
る構図になっている。この動向を見よう。   Fより

イラクが査察を受け入れたが、米国は査察のレベルを上げて、武力
査察としようとしている。米国はイラク戦争に持っていきたいに決
まっている。これを、ロシアはイラクの査察受け入れ工作で、イラ
クに武力査察はさせないと確約しているため、国連での新査察決議
案を阻止するようだ。こうなると国連では、新査察決議はロシアの
拒否権で通らない。フランスは米国との石油権限で折り合いが着い
たため、新査察決議に賛成するようだ。

米国も国連決議に基づいて行動すると、一度はブッシュが国連で言
っているが、単独行動を主張するチェイニー・ラムズフェルドが、
再度力を吹き返す可能性が高い。来月初めには米議会でも、対イラ
ク軍事攻撃承認が上院・下院で採決される予定になっている。この
ため、パウエルはロシアを暗に非難している。パウエルの工作で
国連乗り切りを志向したため、それが崩れると、打つ手なしの状態
になる。あくまでも米国国内政治で、世界は動くのですが、ロシア
の外乱によりパウエルは窮地に立つことになった。それと、既に
10万以上の軍隊をイラク攻撃するために中東に送っているため、
そう簡単に止めることは、米国ブッシュとしてもできない。

英国は反対にブレア首相が米国のイラク攻撃を共に戦い、イラクの
石油権限を貰おうとしているが、それを、同僚の労働党が阻止しよ
うとしている。大儀が弱いと労働党議員は見ている。このように
英米ともに、当面の局面打開が必要になっていた。

このため、自爆テロ発生で、米国はイスラエルに当面の局面打開を
頼んだ可能性があると思っている。ラマラの議長府破壊であり、
今回は前回と違い、アラファトの殺害も許可しているようだ。米国
の国際政治の非情さを見るようだ。積極的に殺害をしろと言ってい
る可能性もあり、世界はイスラエルのラマラでの行動を見る必要が
ある。しかし、イスラエルが全ての筋書きを書いている可能性もあ
り、どちらが主導権を持っているか分からない。両国の軍事関係者
は完全に繋がっている。米国ランド研究所とイスラエル国防機関や
ラファエルなどは、人的にも相互交流している。

早く殺害しないと、またアラファトの政治的な勝ちになってしまう
可能性がある。しかし、ロシアは、アラファトを見捨てるでしょう
ね。イラクやアラブ諸国がイスラエルに軍事行動すれば、米国の思
う壺であることを知っている。現に、米国は10万の軍隊を中東に
配備している。軍事的には何でもできる状態にある。

このごろの世界情勢はロシアがハートランドで、米国はリムランド
であることをいやというほど思い知らされる。ロシアの周辺で全て
の事件がおきる。アフガニスタン、北朝鮮、イラクなどロシアは地
続きで、全ての方面に国内の全軍で対応可能であるが、米国はイラ
クと北朝鮮では二正面作戦になる。軍が二分されることになり、
大量の軍が必要になる。
それをロシアに見透かせれているような印象を受ける。このため、
米国はロシアのプーチンにいいようにあしらわれているようだ。
地政学的な位置がロシアが米国に比べて、断然有利なことがこのよ
うなことを引き起こしている。

北朝鮮と日本の関係改善は、米国はあまり関係なく、ロシアが仕切
ったことが、明らかになっている。日本の独自な動きで、米国は不
満のようだ。属国日本がロシアと組んで、北朝鮮政策を行ったこと
は、今までになかったことなので米国も対応に苦慮しているようで
すね。

日本の自主外交、日銀の株買取も今の資本主義から言うとルール違
反であり、このため、日本の円安になっている。信じがたいことを
する不可思議な日本ですかね。米国にとって。

日本の体制はもしかしたら、今のロシアに近いのかもしれないです
ね。これらのことは、米国の属国日本の自立かもしれないと思って
いる。
東京裁判史観から自由になった日本、戦後体制の崩壊、反日朝日の
日本回帰とどんどん戦後体制の変化が加速している。このコラムも
その加速を手伝っているように思っているが、自主的な判断のでき
る日本に皆様と共に早くなりましょう。

そして、日本文化や政治の再興と自然との調和を重んじる技術を
開発して、ベル・エポックからジャパン・エポックの時代へと、
世界を誘導することであろう。もちろん、市場主義や自由主義や資
本主義も変質するでしょうね。
==============================
件名:イラク攻撃に関する質問  
はじめまして。国際関係を学んでいるYOと申します。
みなさまの高いレベルでの分析・議論を拝見し、勉強の糧とさせて
頂いております。

さて、米国によるイラク攻撃が近いようですが、そのことに関して
お伺いしたいことがあります。
イラク攻撃が軍事産業振興の為に行われるのはわかります。
では、攻撃は石油産業のためになるのでしょうか?
もしフセイン政権が転覆し、代わりに親米政権が樹立されるならば
イラクの石油は莫大な利益を米国にもたらすと考えます。
しかし、もし攻撃が失敗、つまり米国人兵士に多大な犠牲が出て撤
退を余儀なくされ、上記の目的を果たせなかった場合はどうなので
しょう?

短期的に観れば原油価格の上昇は必至であり、その結果、米国への
原油輸入も減少することが考えられます。
それは米国経済に打撃を与えるであろうし、チェイニー副大統領が
会長を務める石油商社ハリバートンにとっても損失となるでしょう。
それでもイラク攻撃を行おうとする米国の意図はどこにあるのでし
ょうか?
国際政治に理解の浅い若輩の質問ですが、みなさまのご意見を伺え
たらと存じます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(Fのコメント)
イラクの石油開発は、フランス、ドイツが技術提供して、かつその
見返りを貰っています。ロシアはイラク石油の販売権を持っていま
す。英米は、イラク石油から追い出されて、現在うまみはありませ
ん。イラクを英米の属国にすれば、イラク石油のほとんどは英米の
物になります。昔は英国のものでしたから、当然、正当性を主張で
きます。このため、米国は英国が必要なのです。英国から譲渡して
もらい、油田を手に入れることができるのですから正当性もありま
す。

原油の値上げは、米国石油会社の大儲けになります。勿論、英国の
北海油田の儲けにもなり、両国の石油会社は潤うことになります。

それに比べて、欧州・日本・アジアは石油輸入が多いため、インフ
レやスタグフレーションになる確率が高い。このため、中東での戦
争は止めたいのでしょうね。

米国は戦争に負けると思っていない。デージーカッターやビーム兵
器の実戦使用の実績を積みたいと考えているだけで、兵士の損害を
考えていない。ほとんどの攻撃を原爆と同程度の被害を与えるデー
ジー・カッターの航空攻撃で、イラク全土を無人地帯にしてから、
地上軍を入れるのですから、被害が起こると考えないのです。

欲しいのは、イラク人ではなく、イラクの地下にある石油ですから
、イラク人は抹消してもいいのです。このようなことは、欧米では
歴史上に何べんもあり、アフガンでも同じようにデージーカッター
を使用しています。

もし、戦闘が起こる都市部地域であれば、クルド人や反イラク政権
部隊を使用するので、米国の特殊部隊の数名が犠牲になるだけでし
ょうね。その特殊部隊員も在米イラク人ですから、あまり米国内で
の批判は浴びないようですよ。


コラム目次に戻る
トップページに戻る