789−1.規制緩和について



毎回有益な情報有難うございます。ZAT04002
さて、最近、新たな産業の創出に規制緩和が欠かせないと言う論調
が目立ちます。
規制を緩和して企業の新規参入を促し、よりよい企業が伸びてゆく
結果、日本の産業構造が変わるということでしょうか。
裏を返せば、規制だらけの現状では企業は育たないということです。
ここまで考えて、疑問に感じた事がありました。
戦後の経済成長は、まさにこの規制の中で達成されたものではない
だろうか?各種の業界が団体をつくって、他の業者の参入を許さな
かった。
だけど、日本は優れた製品を生産してきた。
どうして、企業は成長し続けることが出来たのだろうか?
「規制」の中で、なぜ昔の企業は成長でき、なぜ今の企業は成長で
きないのか?
規制がいらないほど、今の日本には十分な力があり、かつ経済が
ボーダレスになってきたからだろうか?
どなたかわかりやすく説明していただけますか?
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(Fのコメント)
今の中国と同じように、労働賃金が米国の10分の1であったため
に、欧米の製造業が日本の製造業に負けた。このため、日本の産業
は戦後30年間、大発達したのです。そして、この中心である輸出
指向製造業分野の規制はほとんどなく、産業振興策があったのです。

また、海外からの企業進出を防ぐために、規制をして国内のサービ
ス産業や金融業を保護したのです。それと、日本の総力をサービス
業ではなく、製造業に仕向けるためであったように思う。このため、
日本は豊かなのに、サービス産業がないために豊かさを感じられな
いことにもなっていたのでしょうね。

しかし、現在、製造業が労賃の安さから、中国に取られている。
このため、国内立地のサービス産業や金融業に日本の産業全体がシ
フトせざるを得ない。この分野は規制があり、自由な開業ができな
いし、複雑な規制があり、サービス業の可能性を阻害しているので
す。

日本の産業構造が変化しなければならないために、規制緩和が必要
になっているし、規制緩和の改革が起こっているのです。


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