5936.地産地消経済は植生文明



地産地消経済は、植生文明でもある。ルネサンス(復古革命)であ
る。  津田より

0.地産地消経済とは
前回(地産地消経済の成立条件は)の復習になるが、地産地消経済
は、植物由来の材料、自然エネルギー、植物性食料などから成り立
つことになる。材料はセルロースナノファイバーから各種の材料を
生産できるようになり、鉄・アルミなどの金属製品を代替、プラス
チックなどの石油由来の材料はほとんどすべてを代替できる。

エネルギーは、再生可能エネルギーになり、自然エネルギーの不安
定性をリチウム固体型電池、燃料電池、圧縮空気、レッドストック
・フロー電池などで安定化することになる。

そして、食糧革命が起きている。動物性食料、肉などが植物性食料
に置き換わってきている。植物性食料の方が人口維持能力が高いの
で、植物性食糧に置き換わるし安い。味が同じなら肉から代替肉に
なる。

ということで見てきたように、その基本は植物由来の材料や食料に
なることであり、環境負荷の少ない植物由来や自然エネルギーにな
る。これは、植生文明になることを意味する。

地産地消経済は、植生文明でもある。

1.人間の歴史
最初に、人間は野草、木の実、貝、魚を食べていた原始時代がある
。その後石器時代になり石を武器にした。その後、青銅器、そして
鉄器に進化していく。小麦や穀物類を育て、牛や馬、豚を家畜とし
て飼い、それを食べた。時代区分として石器時代、鉄器時代で、そ
の後は、同じような時代が長く続き、産業革命で石炭の蒸気機関、
そして、石油の内燃機関の時代になって現在に至る。このため、現
在は石油文明ともいう。

この石油文明の時代が終わろうとしている。次の時代は電気時代で
あろう。モーター時代でもある。そして、電気は自然エネルギーか
ら作ることになる。材料も石油製品が現在主流であるが、そのほと
んどが植物由来になる方向である。

石油文明から自然エネルギーと植物文明となるが、材料が時代区分
を示すことが多いので、植生文明でよいと思う。

というように、今後は地産地消経済の植生文明の時代になる。大昔
の原始時代に戻ることでもあるようだ。

そして、今は温暖化が進みCO2が多いので、植物育成には非常に
良い時代である、高緯度地域でも食糧生産ができる時代になってい
る。この気候でも気温が高い大昔に戻っている。

2.覇道から王道の時代になる。
今まで、中国もロシアも欧州も米国も、今までの覇権国というのは
、戦争をして自分の経済を活性化させることを目指している。資源
やエネルギーを安く買い、加工製品を高く売ることで、経済を豊か
した時代であり、そのため、自国の支配領域を広げて、自国の市場
を確保する戦いをしてきた。中国の一帯一路の政策もこの文脈から
出てきている。

このような覇権国の行動は戦争で相手国を屈服させることで、覇道
という。このような経済が資本主義と結びついて、戦争経済を引き
起こしているのだ。

しかし、植生文明で地産地消経済になると、このような経済ではな
くなる。エネルギーも食料も材料も自国で多くを自給できるので、
資源の争奪をする必要がない。製品の輸出も輸入品がないので、外
貨獲得をする必要がない。

輸入するのは、技術・ノウハウであり、製品ではないので、資金を
必要としない。技術がある企業に工場を建ててもらえばよいだけで
ある。そして、工場の雇用も生まれる。セルロースナノファイバー
の原料は、その地域にある植物のセルロースであり、セルロースが
多い植物を見つければよいだけである。

エネルギーも最初に投資をすれば、燃料はいらないから経費はない。
2030年で、NEDOは太陽光発電7円/KWになるとして研究開発
をしている。ということで、天然ガス、石油や石炭は売れなくなる。

石油価格が上昇することはなくなり、今でも50ドル/バーレルであ
るが、今後ますます安くなる。自動車は2030年で、EV系が主流にな
っている。

このため、先進国が途上国から資源・食料・エネルギーを安く買い
たたき持ってくることは、必要なくなる。

というように、戦争による自国優位地域を広げることが経済を助け
ることにならず、戦争経済は経済的には完全に無駄なことになる。

ということで、技術やノウハウを世界に広めていくことで、平等な
世界になることを推し進めることが必要である。これを王道という
。皆が得をすることを行うことで、尊敬される道である。

日本は、覇道ではなく王道を行くべきである。

3.地方分権になる
資本主義がなくなることではなく、食糧でも果実やコーヒーなどの
嗜好品や金など貴金属、ダイヤモンドの装飾品などは、貿易される
ことになる。その時、地球上の多様な気候、風土などで多様な植物
ができ、そこの特産品ができる。これは今でも同じ。

このため、多様な気候風土で違う植物になり、各地が自立すること
になる。地域で、優位に栽培できる植物が違い、殖産興業が違うこ
とになり、日本全体での統治システムが優位性を失う。

地域で、優位な産業などを考える必要になる。江戸時代の藩が、藩
固有の製品を開発した状態と似ているように感じる。その意味では
江戸時代に戻るような気がする。

地域がその地域経営を考えることである。そのためには、多くの権
限を国から移譲することである。全国一律の経済システムではなく
なる。このため、優秀な人が地方にも必要になる。

行政機構の改革も必要になる。

というように、地産地消経済は植生文明になり、日本の大改革を伴
う明治維新に次ぐ革命になり**維新になる。

天皇陛下の退位も真近であり、次の年号を冠にした維新になる。

この維新を行う政府は、自民党ではないかもしれない。
移民反対、天皇譲位反対の日本会議がサポートする明治復古の安倍
首相では無理である。

さあ、どうなりますか?



コラム目次に戻る
トップページに戻る