6286.ロ軍バフムト完全占領か?



月曜日有料版2章途中までをお送りします。

東部バフムトでは、市内をワグナー軍とロ軍空挺部隊が前進して、
郊外南と北西でウ軍が反撃して、領土を奪還している。現状と今後
の検討をしよう。   津田より

2.ウクライナ戦争の推移
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ウ軍は反転攻勢に出て、バフムトで本格的な反撃をおこなっていて
、他地域の反撃をあまり行っていないようである。

また、ザポリジャー州やヘルソン州などの複数地点でも偵察に出て
いたが、下火になっている。特にドニプロ川の渡河を目論んだが、
ロ軍の砲撃が厳しくなり、諦めたようだ。しかし、それも騙しの可
能性がある。

・バフムト方面
ウ軍はバフムト郊外で本格的な反転攻勢に出ている。ウ軍の攻撃は
北西方向では、オリホボ・バシュリフカを奪還して、トホボ・バシ
ュリフカに向けて前進している。ベルヒウカ貯水池まで、ロ軍は撤
退して、そこに強固な陣地を構築して、ウ軍の攻撃を防いでいる。
このため、この方面ではウ軍は前進できない状況であるが、クロモ
ベ方向に向かった部隊が、市内の北西部分を攻撃し始めた。

ソルダーの近くのサッコ・イ・ヴァンテッティをウ軍第30機械化歩兵
旅団が攻撃している。ロ軍は退却している。ソルダーにワグナーの
補給基地があるためであり、補給を止めることで、バフムト市内の
ワグナー軍の勢いを止めたいようである。

プリゴジン氏も「ロシア軍はバフムート北のサッコ・イ・ヴァンテッ
ティで後退し側面を無防備にさせた」と批判している。

ザリジネンスクでもウ軍が攻撃を開始したという情報もあり、バフ
ムト周辺でのウ軍の攻撃は大規模になってきた。

イワニフスクでもウ軍第24突撃旅団がロ軍陣地を攻撃して、ロ軍を
後退させている。そして、クリシチョウカ方向に前進している。

もう1つが、ウ軍第3突撃旅団で、運河を渡河してクリシチョウカ方
向に攻撃しいる。ロシア側情報源は「この方面でロ軍部隊は、多く
の陣地を失ったが、依然として重要な高地を我が軍が保持している
ため敵の前進を阻止し続けている」と述べているが、ウ軍部隊がク
リシチョウカ市内に入り、市街戦になっているようだ。

イワニフスクのロ軍突出部は、完全になくなり、クリシチョウカに
向けて、第24と第3突撃旅団が攻撃している。この方面にはロ軍空挺
部隊が市内南側から移動してきて、防衛にあたっているが、ウ軍に
砲撃されて足場を築けない。

この状況で、マリャル国防次官は、「バフムト南西部を制圧した」
と述べている。

一方、市内北側では、第2市立病院を超えてロ軍は、ユビリア通りま
で前進している。ウ軍はユビリア通りまで後退した。東側でもワグ
ナー軍に押されて、ウ軍は郵便局からユビリア通りまで後退してい
る。

ここで、クロモベからウ軍がロ軍側面を攻撃したことで、ロ軍は小
児病院に前進していたが、側面からの攻撃で大損害を被り、前進を
中止して、ウ軍の側面攻撃に備える必要が出ている。ここにロ軍は
増援部隊を送り、ウ軍の攻撃を防御したようであり、ロ軍の前進は
止まっていない。

もう1つが、市内北側で広範な地域にテルミット焼夷弾を複数回使
用し、ウ軍は焼夷弾地域から撤退していることで、ロ軍は前進して
いる。

市内南側は、工業大学当たりで、ロ軍は止まっている。ここの攻撃
部隊であるロ軍空挺部隊は、クリシチョウカ方向に移動したことで
攻撃力がなくなっている。

しかし、ロ軍はバフムト市内の99%を制圧、ウ軍はMiG-17モニュメ
ント付近の一画を保持しているだけになった。プリゴジンも20日、
「本日われわれはバフムトを掌握した」とした。そして、ワグナー
軍は、経験豊富な戦闘員をバフムトからスーダンに送り、優秀な戦
闘員を失わないようにし始めている。

以後は、有料版を見てください。

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