2607.世界同時株安のメカニズム



2月27日から始まった世界同時株安がどうして起きたかの説明を
しよう。    Fより

いろいろな解説コラムを見るが、株安に対する的確な説明がされて
いないように感じる。このメカニズムをなるべく易しく解明しよう
と思う。

中国上海市場の株暴落で、今回の世界的な株安が始まった。中国の
金融当局は景気の過熱を心配して金融引き締め、金利の引き上げを
行っている。この上海市場での株暴落は、中国のバブル崩壊を引き
起こす可能性を秘めている。

日本は世界に大量の円を送り出している。円ドル相場で120円と
いう円安であるが、0.5%金利の円は5〜6%の金利がつく他通
貨へ変換して置いておくだけで、金利差分が儲かることになる。円
キャリー取引というが、この円キャリー取引は10兆円から20兆
円のようであるが、ベンジャミンさんは日本から世界に出ている金
は700兆円と言う。
円キャリーは10兆円から20兆円であり、この金を米国や欧州の
ファンドから中国やインドに投資されている。

欧州や米国のファンドは、この円資金で不良債権の山を隠して上場
した中国銀行株を大量に買った。この行動は非常に危ないと、この
コラムでは警告していた。

欧米ファンドはタイミングを見計らってババ抜きゲームからこっそ
り逃げる構えだったが、どうも逃げる時間を読み違えたように感じ
る。中国のバブル崩壊は北京オリンピック後と見ていたように思う。

この株安で、円が急騰している。ドル円相場では116円まで急上
昇した。円キャリーの逆現象が起きている。借りた円を返すために
ドルから円を買うために、円が高騰している。

そして、米国市場も株高でいつか崩れると見ていた。GMやフォー
ドなど自動車産業は日本のトヨタなどにやられているし、住宅ロー
ンの焦げ付きが増加して、金融機関の破綻が相次いでいる。それに
もかかわらず、米国ニューヨーク株価は過去最高になっていたので
ある。どうもおかしいと見るしかない。

これも円キャリーで投資資金が世界的にジャブジャブであったから
できたことだが、とうとう金融G7でも欧州金融当局から日本の円
キャリー資金が世界に出て、世界がおかしくなっていると非難され
た。このため、円の金利を0.25%上げたが、その程度の金利で
は、影響しないと見たが、そうではなくて、今後も継続的に円の金
利が上昇すると見た欧米ファンドが円を返す動きに出たようだ。

円資金が無くなると、非効率な投資はできなくなり、中国など加熱
した経済現象は維持できなくなり、バブル崩壊になると思う。
日本がクシャミをすると、世界はカゼを引くことになったようだ。
さあ、どうなりますか??
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渡辺財務官、世界連鎖株安「一時的な調整」
(nikkei) 
 【ロンドン=吉田ありさ】渡辺博史財務官は1日、ロンドンで記者
会見し、最近の世界的な株価急落について「中国を除けば一時的な
相場調整であり大きな懸念は持っていない」と述べた。低金利の円
で借り入れ高金利通貨に換えて運用する円キャリー取引については
「日本の景気回復に伴い円高になる可能性もあり動向を注視する」
と述べ、中期的に巻き戻しが起こる可能性を示した。 

 渡辺財務官は円キャリー取引の規模を「数十兆円、恐らく10兆―
20兆円ほど」と推定。「長期的なキャリー取引も多く、外為市場に
及ぼす影響は限定的」との見方を示した。 (00:33) 
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日本は第三次世界大戦を戦わずに勝った 3月1日 ベンジャミン
・フルフォード
http://benjaminfulford.typepad.com/benjaminfulford/

日本は戦わずに第三次世界大戦に勝った。その自覚がないだけ。
理由を説明します。

現代の世界は宗教や軍事で物事を決めるより、やっぱりお金で決め
る。世界のお金の蛇口を管理しているのは日本。
ニューヨークタイムズ紙の計算によると、去年日本は世界にゼロ金
利円資金を7兆ドル分を貸した。一部のお金持ちがそのお金を使って
世界中の資産を自分達の名義に書き換えている。しかし日本がそん
なくだらない連中にお金を貸す必要はない。

国連の計算によると世界から貧困をなくすために必要なお金は年間
2000億ドル。有名な経済学者の別の試算によると温暖化をとめるた
めに必要なお金は年間4000億ドルだ。ようするに、もし日本は去年
世界から貧困や環境破壊のためにお金を使っていたら、おつり
6兆4000億ドルが戻ってきていたし、一切生活水準を下げる必要もな
い。それは非現実的な話じゃない。
そんな理由で日本が自分のお金を運用しようとしたらケチのつけよ
うがない。逆に世界の世論が圧倒的に「日本バンザイ」となる。
20年間のベテラン経済ジャーナリストとして誓います:これは本当
の話です。
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米住宅ローンに「異変」、高金利型の焦げ付き増加
(nikkei)
 【ニューヨーク=財満大介】米国の住宅ローン市場に変調が起き
ている。信用力の低い人を対象とした高金利型のサブプライムロー
ンの延滞や物件の差し押さえが増加し、昨年末以降、同ローンを専
門とする金融機関の破綻が相次いでいる。不安は大手銀行などにも
広がり、金融株は今年に入って下げ幅を拡大。最近の株価急落の一
因にもなっている。


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