5601.ドル崩壊の危機か?



昨年末の米FEDの利上げを受けてドル高が進むはずが、円高ドル安に
なっている。ユーロも同様にドル安ユーロ高になっている。

金利差があるのに、なぜ円高になるのかわからない状況である。

しかし、ドルは石油と結びついているので、石油が下落するとドル
も下落すると見る見方もあるが、米国の社会的な構造が歪になり、
米国の中産階級が全人口の半分以下になり、米国社会の規範が失わ
れようとしている。

危機の時にドルが買われず、円が買われること自体がおかしいこと
である。ということは、米国のドルを信用していないことでもある。

というようにドルの信用が崩壊する可能があるということになる。

しかし、円とユーロは通貨高にならないように、一層の緩和を中央
銀行が仕掛けてくることになる。国債市場での調達が難しいので、
それ以外の資産を買うしかないのも、両地域に共通していることで
ある。

通貨戦争の再始動になる。

さあ、どうなりますか?

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2016年01月07日SummingUp(要するに)
【米】2016年はドル崩壊の年か Simon Black 01/04/2016
 昨年末の米FEDの利上げを受けてドル高が進みそうだったが、新年
明けの実際は「想定外」と驚いた日本人がいただろう。
 これは石油価格の崩落、石油ドル韓流の変化などを受けて語られ
てきた<基軸通貨>ドル崩壊議論の流れ(表記)だ。
《骨子》
1。1993年9月4日、大統領ビル・クリントンが週刊ラジオ談
話でアメリカン・ドリームについて語った。
2。彼が聴衆に教えた。「アメリカで、理想はこうだ。規則に従っ
て一心に働き遊ぶなら、自力で良い生活と子供へのより良い機会を
報われるだろう」。
3。それがかつてアメリカの、そして実際に西側世界の多くの拠っ
て立つものだった。自由。真実。ハードワークと公平な競争。より
良い生活の建設。
4。だがそうした理想は今や殆ど褪せ、戦争、債務、政府の監視、
自由殺戮の官僚制、些細なエリートの利益のために責任あり、懸命
に働く人々を間引きする資金政策の新常態により追い払われた。
5。ワシントン・ポスト紙での年末解説で、作家ジョージ・ウイル
が政府の手の広げすぎと過剰の実例に次ぐ実例を引いて2015年
を要約した。
・民間資産没収を通じた米連邦政府の接収した財産価値が強盗や窃
盗に盗まれた財産価値を越えた。
・フロリダ警察が87歳から95歳の女性4人が興じる麻雀ゲーム
を急襲した、理由は彼らが自分の金をかけて「息を弾ませて」いた
からだ。
・ニュージャージー警察が72歳の老いた退職学校教師を逮捕した
、違法に火器を携帯した咎だーだがそれは古物商から購入した300
年経った火打銃だった。
・フロリダである少女に君の目はダイヤモンドのように輝いている
と告げる恋文を書いた廉で性的嫌がらせの罪だと脅された。
6。ジョージ・ウイルのリストは、勿論、氷山の一角の表面を辛う
じて引っ掻いただけだ。
7。2015年は中産階級が自由の国で公式に敗北し、その人口割
合が丁度50%に下落した年だった。
8。米連邦債務が2015年にほぼ19兆ドルに達した、暦年でほ
ぼ7500億ドルの増加だ。
9。米政府が8万ページを超える規制を公表し、それで演じるどこ
ろか、「規則」の理解をほぼ不可能にした。
10。また2015年は、期限切れになる予定の愛国法の最悪部分
の多くが保存された米国自由法を含む、不可解なほどひどい法律の
可決を見た。それから、年末に通過したサイーバー・セキュリティ
ー情報共有法があり、それは公式に自由の国を巨大な情報共有監視
国家に転じるものだ。
11。そして勿論2015年歳出法。3日前現在、それは彼らの裁
量のみであなたが政府に負債ありと信じるならあなたからパスポー
トを剥奪することを米政府に許す。
12。これらは正しい軌道に乗った寛容で信頼に値する政府或いは
国家の行為では殆どない。この話がハッピーエンディングでないと
ロケット科学者に説明させない。我々は今回は別だ、この国は別だ
、この政府に巨大な不均衡を永遠に運営するのを許すかなり特別な
ソースがある、とふりをすることができる。
13。しかし奥深くで我々全員が真実を…そしてこれの向かう所を
知っている。
14。私は、2016年がドル崩壊の年だと提示する終末論的予言
を読むのに不足したことがない。或いは常に用語「崩壊」で終わる
他のもの。
15。私はそれを信じない。第一、誰一人「何時か」という質問に
信頼出来る答えが出来ない。所政府は缶(can)を蹴転がし狂騒の反
響を遅らせる凄い(uncanny)能力で我々全員を驚かせてきた。でも
私は本当は「何時か」という問題が関係あると思わない。
16。殆どすべての主要な西側政府が支払い不能だ。資金及び金融
システムが丸ごと支払い不能だ。諸政府が固有の中産階級を破壊し
てきて、大恐慌以来実在してきた富の亀裂を最大に上昇させた。
17。リスクは明瞭だ。そして砂の山に頭を突っ込みそれを無視す
るのに執着するか、人生へのその衝撃を削減する段取りを取るか、
孰れかだ。それは他の何でも似ているー山火事地帯に住めば、火災
保険を掛ける。そして家族を保護するために住宅に付保することで
悪いことにはならない。
18。プランBを持つことに意味が有る、大きな災厄が2016年、
来年に起こるか、それとも起きないかに関わらずだ。
19。我々は未来を見通すことができない、我々の唯一見ることが
できるのは今日のリスクだけだ。それらリスクに対処するプランBを
開発せよ、そうすれば決して未来について心配する必要がないだろう。
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ブルームバーグ、日本欧州が世界規模の通貨戦争を開始か
2016年01月17日 10:22sputniknews
近未来に「グローバルな通貨戦争」の炎が一気に燃え上がり、値を
上げた円やユーロが積極的な通貨信用政策の刺激をともなう可能性
がある。ブルームバーグが報じた。
今週、円は対ドルレートは記録的高値をつけた。これは過去1ヶ月
で3度目。ユーロの対ドルレートは基本通貨16のうち11に対し
て高値をつけた。
米国経済の成長率と米国以外の世界との通貨政策の食い違いは、米
国経済が中国経済の鈍化およびその他の諸国の経済の一定しない復
興の影響から完全に逃れることは出来ない兆候が現れ始めたことを
背景に、縮小した。これらすべてがドルに影響し、日本とEUの中
央銀行のもくろむ自国通貨レートの引き下げ計画が破綻する可能性
がでてきた。
1ドル115円、1ドル1.15ユーロまで上がるとすれば、こう
いう事態の背景には貨幣信用刺激政策の再開が考えられる。
ブルームバーグはステート・ストリート・グローバル・マーケッツ
証券株式会社マクロ経済戦略課のリ・フェリッジ課長の見解を引用
。「通貨戦争は依然として顕在で大手を振っている。ドルが弱体化
すれば、欧州中央銀行も日銀もゲームにリターンするだろう。」


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