5488.中国が景気対策を取ると



大井 幸子さんが主催する「GS News メルマガ」で「中国制造2025」
が中国で作られて、日本の安倍首相ができなかった第3の矢を本格
的に行うという。これから中国はものづくりの産業政策を基盤に国
を興していくという決意表明をしたという。

この情報が米国市場で評価されて、8日の米株式市場でダウ工業株
30種平均は大きく反発し、4日に比べ390ドル30セント(2.4%)高
い1万6492ドル68セントで終えた。中国や欧州株式相場が上昇し、
米市場でも買いが優勢となった。

しかし、7日発表した8月末の外貨準備高は3兆5573億ドル(
約424兆6千億円)で、7月末と比べて939億ドル(約11兆
2千億円)減少した。中国メディアによると減少額は月間ベースで
過去最大。

人民元の基準を切り上げたが、まだ資金流出が止まらないようであ
る。

中国政府が上海株式市場にテコ入れして、株価を上昇させてくれれ
ば、世界市場も上昇するという構図である。しかし、中国版改革が
うまくいくかどうかにより、今後が決まることになる。

さあ、どうなりますか?

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中国、外貨準備最大の11兆円減 8月、元買い介入で
2015/09/08 01:04   【共同通信】
 【北京共同】中国人民銀行(中央銀行)が7日発表した8月末の
外貨準備高は3兆5573億ドル(約424兆6千億円)で、7月
末と比べて939億ドル(約11兆2千億円)減少した。中国メデ
ィアによると減少額は月間ベースで過去最大。当局が過度の元安を
食い止めるため元買い・ドル売りの市場介入を続けているためだと
みられる。
 当局は介入の原資として外貨準備のドルを取り崩しているもよう
だ。外貨準備高は一時約4兆ドルまで増えていたが、最近は減少傾
向が続いている。
 人民銀は8月11日から13日まで人民元取引の基準値を連日切
り下げた。
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中国、8月輸出は想定ほど落ち込まず 輸入‐13.8%で予想以上の急減
2015年 09月 8日 13:44 JST
[北京 8日 ロイター] - 中国税関当局が発表した8月の貿易統
計では、輸出は予想ほど落ち込まなかったが、輸入は急減し、景気
減速への懸念が強まった。
8月の輸出はドル建てで前年比5.5%減、市場予想は6.0%減
、前月は8.3%減だった。
輸入は13.8%減で10カ月連続で減少、予想は8.2%減、7
月は8.1%減だった。
輸出入とも、コモディティ価格下落や国内需要の減少を反映した。
貿易収支は602億3600万ドルの黒字で、予想は482億ドル
の黒字だった。
華宝信託(上海)のアナリストは「楽観的な展望は持っておらず、
今年の輸出目標は達成できない可能性がある。資本流出に対応する
ため、年内に預金準備率の引き下げが少なくともあと3回あるだろ
う」との見方を示した。
人民元建てでは、輸出が前年比6.1%減、輸入は14.3%減、
貿易収支は3680億3000万元の黒字だった。
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米国株、ダウ反発し390ドル高、中国や欧州株高受け戻り見込みの買い
2015/9/9 5:28 nikkei
 【NQNニューヨーク=川内資子】3連休明け8日の米株式市場
でダウ工業株30種平均は大きく反発し、4日に比べ390ドル30セント
(2.4%)高い1万6492ドル68セントで終えた。中国や欧州株式相場
が上昇し、米市場でも買いが優勢となった。相場は取引終了にかけ
て上げ幅を広げ、この日の高値圏で終えた。
 中国・上海株式相場が8日に反発し、中国株安が続くとの警戒感
がやや薄れた。中国の8月の貿易統計で輸出入がともに減少。中国
当局が景気を支えるために追加の金融緩和に踏み切るとの思惑を誘
ったことも投資家のリスク選好を促した。
 欧州株も総じて上昇し、米市場でもこのところ下げが目立った
IT(情報技術)や機械関連、金融株などを中心に幅広い銘柄に戻
りを見込んだ買いが入った。
 世界銀行のカウシィク・バス上級副総裁が「米連邦準備理事会(
FRB)が9月に利上げに踏み切れば、新興国市場のパニックと混
乱につながる」と述べたと、英フィナンシャル・タイムズ(FT、
電子版)が8日午後に報じた。米利上げが先送りされる可能性が意
識され、米株式への買いを促したとの指摘もあった。ダウ平均は取
引終了にかけて一段高となり上げ幅は一時400ドルを超えた。
 ナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反発し、同128.011ポイ
ント(2.7%)高の4811.930で終えた。
 業種別S&P500種株価指数は全10種が上昇した。「ヘルスケア」
や「IT」、「一般消費財・サービス」の上げが大きかった。
 欧州の規制当局が仏重電のアルストムのエネルギー部門の買収を
承認したと報じられたゼネラル・エレクトリック(GE)が大きく
上昇。資産運用のブラックストーン・グループが買収すると発表し
た不動産投資信託(REIT)のストラテジック・ホテルズ・アン
ド・リゾーツも買われた。安価なタブレット端末(多機能携帯端末
)の発売を計画していると報じられたインターネット小売りのアマ
ゾン・ドット・コムも高い。ダウ平均の構成銘柄はGE、小売りの
ウォルマート・ストアーズや製薬のファイザーを筆頭に全30銘柄が
上昇した。
 一方、経営幹部の退任が伝わった短文投稿サービスのツイッター
が売られた。
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中国から放たれた「第三の矢」!
GS News メルマガVol.0114 2015年09月08日 午前 9:30
今回のツワモノはワールドゴールドカウンシルの森田さんです。中
国は日本が打てていない、第三の矢を打とうとしています。実態経
済を立て直すため、中国政府が本気で進めているのが「中国制造2025
」です。今回はこの計画の概要と、どう本気なのかについて、森田
さんと対談形式でお送りします。
森田さんと私はかつて一緒に働いた仲間です。私は1989年に6月に
ニューヨークのムーディーズ本社ストラクチャード・ファイナンス
部門でアナリス トとして働き始め、森田さんは1990年にムーディー
ズ社で事業会社の信用格付けを担当、その後、東京に戻り、20年近
く日本の主な事業会社(電力、自動 車、鉄鋼など)の信用調査を担
当されました。森田さんは、今や日本における信用格付けの第一人
者といえます。
昨年、日本企業のグローバル化について森田さんと対談しました。
今回は中国がいかにして製造業でグローバル化を狙うかについて、
お話を伺います。前回の対談と合わせてご一読ください。

対談「日本企業はグローバル化で生き残れるか?」
http://www.globalstream-news.com/tsuwamono/post-7529/

「中国制造2025」について
マーケットでは8月最後の週に上海総合株 式の急落を受け、中国発
「ブラックマンデー」が世界同時株安の元凶のように伝えられまし
た。中国の金融市場は実体経済を反映しているのか、あるいは、中
国 経済はじっさいどのくらい減速しているのか、そうであれば、中
国政府は今後のどのような国家政策を考えているのか、AIIB(アジ
アインフラ投資銀行)は 中国経済の上げ潮対策となるのか、などな
ど次々と疑問がわいてきます。
じつは、今年5月9日に中国は或る重要な方針を公表しました。ひ
と言で言うと「中国国家百年の計はものづくり」。これから中国は
ものづくりの産業政策を基盤に国を興していくという決意表明です
。具体的な内容は、「中国制造2025」で公表されています。
http://www.miit.gov.cn/n11293472/n11293877/n16553775/index.html


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