5222.メディアの事前世論調査と違う選挙結果



メディアの事前世論調査は、自民党単独で300議席を超えて、単
独で3分の2に迫るような書き方であった。

しかし、このメディアの事前の世論調査によって、「自民300議席超
」から大きな巻き戻しが起こったと考えられる。

事前の調査はほとんど全て電話調査で行われるが、これは固定電話
に出る層のサンプル数が多くなり、60代以上の投票予定先に全体の
調査が引っ張られることになる。

この調査は、実際の60代以上の投票率よりも多くの60代以上のサン
プルが出るため、これよりも若い世代の調査をしながら補正をかけ
るべきだが、メディアは補正をせず注釈すら加えずに、「情勢調査
を加味し」と言いながら、実際にはほぼ電話調査そのままで伝える。

この調査のアナウンス効果によって大幅に議席を減らさせたことに
メディアはしっかり検証すべきだであるが、毎回同じようになって
いる。このため、苦戦と事前に伝えられる候補の方が得になる。

しかし、選挙予測をするとき、メディアも調査結果にどう補正をす
るかが難しい。若者の投票率が低く、かつ調査の方法がない。ネッ
トでの調査になると、次世代の党が一番得票されることになるが、
残念ながら、次世代の党はネット世界では人気であるが、現実の得
票では、非常に少ない。

19区から出た次世代の党:山田宏さんの得票数は、思ったより非
常に少なかった。自民党が大きく山田候補に流れると見たが、それ
ほどでもなかった。このため、民主党の末松候補が当選するかもし
れないと見たが、順当に自民党の松本候補が当選した。

まあ、メディアの調査は、60代以上の意向が強く反映されている
と見て、大体の傾向を見ることである。

民主党は、自民党に対応するためには、対案を持って選挙に臨むこ
とである。今回は、非常に苦しかった理由の多くが、綺麗事しかな
く、それならどうするのかがなかった。これが大きくマイナスにな
っていることは、確かである。選挙現場で感じる空気から、そう思
った。

さあ、次の2016年の参議院選挙はどうなりますか?


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メディアの世論調査に翻弄された衆院選の結果
和田政宗2014年12月15日 02:48BLOGOS
今回の衆院選の結果について、元ジャーナリストとして、また、自
分の選挙でも世論調査に翻弄された経験から述べますと、メディア
のいい加減な事前の世論調査によって、「自民300議席超」から大き
な巻き戻しが起こったと考えます。その票は、民主や維新に流れま
した。
事前の調査はほとんど全て電話RDD調査で行われますが、これは固定
電話に出る層のサンプル数が多くなり、おのずから60代以上の投票
予定先に全体の調査が引っ張られることになります。
この調査は、実際の60代以上の投票率よりも多くの60代以上のサン
プルが出るため、これよりも若い世代の調査をしながら補正をかけ
るべきですが、メディアは補正をせず注釈すら加えず、時に「情勢
調査を加味し」と言いながら、実際にはほぼ電話RDDそのままで伝え
ています。
このように世論の全貌を捉えていない世論調査で「自民300議席超」
と伝え、アナウンス効果によって大幅に議席を減らさせたことにつ
いて、メディアはしっかり検証すべきだと思います。
メディアが本来するべきことをしないまま、選挙の結果を変えてし
まうことについて私は大きな危惧を持っています。
もし、メディアの方から反論があるなら受け付けます。私は実際の
取材のやり方や地方における記者数も知っています。そして、私の
経験からも実証しながら反論できます。
こうした不十分な事前の世論調査によって選挙の結果が変わること
は絶対に許せません。
公約や政策の内容が選挙結果につながるよう、メディアは成熟すべ
きです。
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得票率48%で議席占有7割超=全体死票率は減少−自民【14衆院選】
 今回の衆院選で、自民党の小選挙区の得票率は48.2%で5割
を切ったが、全295選挙区のうち223議席を獲得した。議席占
有率は75.6%。第1党に得票率以上の議席を与える小選挙区制
の特徴がまた示された形だ。
 これに対し、民主党の小選挙区得票率は22.5%。獲得議席は
38議席で議席占有率は12.9%と低迷した。これは民主党候補
が自民党候補と争った末、次点に泣くケースが相次いだためだ。
 比例票かさ上げのため、ほぼ全ての小選挙区に候補者を擁立した
共産党の得票率は13.3%だった。自民、民主両党に次ぎ多い数
字だが、共産党が勝利した小選挙区は一つだけで、議席占有率は
0.34%にすぎない。
 一方、小選挙区で落選候補に投じられ、有権者の投票行動が議席
獲得に結び付かなかった「死票」は、全小選挙区の合計で約2541
万票。全得票に占める死票率は48.0%で、前回衆院選の53.1
%から5.1ポイント減少した。
 候補者が乱立した前回に比べ、野党間の候補者一本化が進み、候
補者数が減少したことが死票率を押し下げたとみられる。各党別の
死票は、与党側が自民党17.2%、小選挙区全勝の公明党は0%
だった。野党側は民主党33.0%、共産党27.5%、維新の党
13.4%などとなった。(2014/12/15-16:23)
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自民300議席超える勢い 衆院選・序盤情勢調査
2014年12月4日00時18分
 14日投開票の衆院選について、朝日新聞社は2、3の両日、約
6万人の有権者を対象に電話調査を実施し、全国の取材網の情報も
加えて選挙戦序盤の情勢を探った。現時点では@自民は単独で300
議席を超える勢いで、公明とあわせて定数の3分の2(317議席)
を上回る可能性があるA民主は公示前の62議席から上積みするも
のの、伸び悩み、100議席には届かない公算が大きいB維新は公
示前の42議席から後退、次世代も公示前の19議席から1ケタに
なりそうC共産は公示前の8議席から倍近く増える見通し――であ
ることが分かった。
 今回の衆院選は、1票の格差を是正する「0増5減」により、定
数は小選挙区295、比例区180の計475となる。
 調査は、全295小選挙区の中から全国の「縮図」になるように
選んだ150小選挙区の有権者を対象にし、調査結果を約2倍にす
るなどして全国の情勢を読み取った。ただし、調査時点で投票態度
を明らかにしていない人が小選挙区で4割以上、比例区でも3割以
上おり、今後、情勢が変わる可能性もある。
 自民は過半数(238議席)を大幅に上回り、公示前の293議
席も超える勢い。小選挙区では、都市部でも好調で、前回2012
年衆院選で獲得した237議席にほぼ並びそうだ。比例区では、12
年衆院選で得た57議席を超え、現行制度で最多だった05年衆院
選の77議席に迫る。12年衆院選で善戦した「第三極」が離合集
散し、失速したため、自民が無党派層の受け皿になっているとみら
れる。公明も小選挙区、比例区とも堅調で、公示前の31議席を確
保しそうだ。
 民主は小選挙区は北海道や愛知県などで議席を積み増し、公示前
の25議席から10議席前後は増えそうだ。しかし、海江田万里代
表(東京1区)はやや厳しい戦いを強いられるなど、復調している
とは言い切れない。比例区は公示前の37議席を上回るかどうか。
 維新は40議席を割り込む見通し。小選挙区は、地盤の大阪府も
含め、不振で、公示前の13議席から1ケタに落ち込みそうだ。前
身の日本維新の会は12年衆院選で比例区で40議席を獲得したが
、今回、維新は30議席を割る可能性が出てきた。次世代は熊本4
区などで議席を維持しそうだが、比例区での議席獲得は微妙。共産
は、比例区で00年以来の2ケタの議席獲得が有力になってきた。



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