5100.ロシアがウクライナ東部の独立を諦める



ロシアの白いトラックがウクライナ国境に達した。ロシアのプーチ
ン大統領がどうするか、世界は注目していた。トロイの木馬ではな
いかとの心配もあったが、ロシアは停戦してロシア特殊部隊の撤退
になったようである。

まず、プーチン大統領は安全保障会議後の14日、ヤルタで下院議
員らを前に演説し、「この衝突やウクライナでの流血が可能な限り
早く終了するよう全力を尽くす」と述べ、「状況は日ごとに劇的な
展開となっている。ウクライナは流血の混乱、同胞の紛争へと入り
込んでしまった」と続けた。また、「(ロシアが)外部から孤立す
ることがあってはならない」「ロシア外交は平和愛好的であるべき
だ」とも述べた。

メドベージェフ露首相は、ウクライナ東部での欧米との紛争による
経済制裁に危機感を持っていた。またメルケル独首相は、プーチン
大統領との電話会議で、ドイツは断固とした経済制裁を行う用意が
あると言っていた。それと同時に、メルケル首相は、ポロシェンコ
・ウクライナ大統領、米オバマ大統領にもロシア支援部隊の受け入
れを迫っていた。

もう1つが、親ロシア派「ドネツク人民共和国」の司令官、イーゴ
リ・ストレルコフ氏が、戦闘で負傷して。戦闘能力を失っていたこ
とが大きい。ウクライナ東部のロシア特殊部隊を統率していたスト
レルコフ氏がいなくなると、戦闘能力が大きく落ちることになる。

また、プーチン大統領も、その情報でやっと、ロシア特殊部隊を送
り出したロシアの政党「祖国」と副首相のロゴージン氏を説得した
ことで、安全保障会議での結論が出たようである。

赤十字国際委員会(ICRC)によると、戦闘が続くウクライナ東
部に向けたロシアの人道支援物資が14日、国境手前のロシア南部
ロストフ州に到着した。ラブロフ外相とウクライナのクリムキン外
相は14日、電話会談し、人道支援の実施に関して両国とICRC
が協議を継続することで一致した。ルート変更や一時停戦の可能性
が議題となったもようだ。

やっと、危機的な状況がなくなった。そうると、再度、目をイラク
に向けることが必要になる。

しかし、ロシアが中東に出てきた時が、危ないことを覚えていて欲
しい。米国が陸上部隊を送らないなら、ロシアが送るということに
ならないかという心配をする。

さあ、どうなりますか?

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ロシアの支援物資、ウクライナ国境に=ルート変更−赤十字
 【モスクワ時事】赤十字国際委員会(ICRC)によると、戦闘
が続くウクライナ東部に向けたロシアの人道支援物資が14日、国
境手前のロシア南部ロストフ州に到着した。ICRCが確認し、ツ
イッターで発表した。
 ロストフ州は最終目的地のウクライナ東部ルガンスク州に隣接す
る。12日にモスクワを出発したトラック280台以上の支援物資
は当初、ロシア中部ベルゴロド州からウクライナ東部ハリコフ州に
入る予定だった。変更の経緯は不明。
 ロシア外務省によると、ラブロフ外相とウクライナのクリムキン
外相は14日、電話会談し、人道支援の実施に関して両国とICR
Cが協議を継続することで一致した。ルート変更や一時停戦の可能
性が議題となったもようだ。(2014/08/15-01:31)
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ロシア大統領:国民は団結を、ウクライナの混乱避けよ
  8月14日(ブルームバーグ):ロシアのプーチン大統領は、国
家発展のため国民に「結集」を呼び掛ける一方で、ウクライナが混
乱に陥らないよう支援することを約束した。プーチン大統領はクリ
ミアで政治指導者らとの会合で語った。
プーチン大統領はロシア社会は団結して、断固たる態度を取る必要
があると話した。大統領はクリミアが孤立したり、海外諸国との関
係が断絶することがないよう求めるとともに、クリミアの軍事力を
強化すると発表した。ロシアは今年3月、クリミアを編入した。
プーチン大統領は14日、ヤルタで「この衝突やウクライナでの流血
が可能な限り早く終了するよう全力を尽くす」と述べ、「状況は日
ごとに劇的な展開となっている。ウクライナは流血の混乱、同胞の
紛争へと入り込んでしまった」と続けた。
更新日時: 2014/08/15 03:32 JST
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親ロ派「国防相」も辞任=指導部崩壊進む−ウクライナ東部
 【モスクワ時事】インタファクス通信によると、ウクライナ東部
の親ロシア派「ドネツク人民共和国」は14日、「国防相」を自称
したストレルコフ(本名ギルキン)氏が辞任したと明らかにした。
内紛に巻き込まれたか、更迭された可能性がある。後任にはコノノ
フ氏が就任する。
 ロシアの情報機関出身とも言われるストレルコフ氏は、武装勢力
の「カリスマ司令官」として知られ、義勇兵募集のポスターにも登
場した。辞任劇の裏で、後ろ盾のロシアのプーチン政権の意向が働
いたかどうかは明らかでない。
 4月から続くウクライナ軍との戦闘で、親ロ派はこのところ劣勢
に立たされ、7月のマレーシア機撃墜事件後は指導部崩壊が進行。
ドネツク人民共和国では自称「最高会議議長」のプシリン氏と「首
相」のボロダイ氏、「ルガンスク人民共和国」では「首長」のボロ
トフ氏がそれぞれ辞任した。(2014/08/15-04:45)
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親ロシア派司令官の負傷報道を幹部が否定、「本人は無事」
2014年 08月 14日 06:35 JST
[モスクワ 13日 ロイター] - ウクライナ東部の親ロシア派「
ドネツク人民共和国」の司令官、イーゴリ・ストレルコフ氏が、戦
闘で負傷したと一部報道が伝えた件で、同組織幹部は内容を否定し
た。ロシア紙「ロシスカヤ・ガゼータ」が報じた。
同報道によると、「防衛副大臣」のフョードル・ベレジン氏は「そ
のようなうわさは初めてでなく、確認されたことすらない。イーゴ
リ・ストレルコフ氏は無事だ」と述べた。
親ロシア派のニュースサイト「ノボロシア通信」は、匿名の関係者
の話として、ストレルコフ氏が重傷を負ったと伝えた。
国営タス通信によると、「副首相」のアンドレイ・プルギン氏が、
報道内容を否定できないと語った。同氏は「特段情報を持ち合わせ
ていないが、事実でも不思議でない」と指摘。「当該地域では激し
い衝突が起きている」とした。
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人道支援提供、ロシア・ウクライナ外相が電話会談
2014年 08月 15日 02:20 JST
[モスクワ 14日 ロイター] - ロシアのラブロフ外相とウクラ
イナのクリムキン外相が14日、電話会談を行い、ウクライナ東部
に向かうロシア人道支援車両について話し合った。 ロシア外務省が
明らかにした。
電話会談は、ロシアとウクライナ、赤十字国際委員会間の「活発な
接触を続ける」方針の一環で行われたという。
同省は「ウクライナ南東部住民への人道支援を速やかに実現させる
うえで実務面を話し合った」と説明している。
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プーチン大統領:ウクライナ東部「紛争停止へ努力」
毎日新聞 2014年08月14日 21時38分(最終更新 08月15日 00時52分)
 【モスクワ真野森作】ロシアが強行編入したウクライナ南部クリ
ミア半島を訪問中のプーチン露大統領は14日、ヤルタで下院議員
らを前に演説し、ウクライナ東部情勢に関して「紛争が一刻も早く
停止するよう、あらゆる手段を取る」と強調した。東部ではウクラ
イナ政府軍が親露派武装集団を追い詰めており、欧米主要国はロシ
アの軍事介入を警戒している。ウクライナ最高会議(国会)は同日
、対露制裁を可能とする法案を可決した。
 プーチン氏は演説で「ウクライナは流血の混沌(こんとん)、兄
弟殺しの紛争状態にあり、東部で人道上の危機が起きている」と訴
えた。ただ、ロシアとしての今後の具体的な動きについては明言を
避けた。欧米の対露制裁に対する報復として農産品を禁輸した点に
ついて「国内産業を支え、新たなパートナーに市場を開く手段とも
なる」とした。全般的に国民へ団結を訴える演説内容だったが、生
中継されなかった。演説後、「ロシア外交は平和愛好的であるべき
だ」とも述べた。
 一方、ウクライナ最高会議(国会)は14日、対ロシア経済制裁
を目的に、個人172人と65法人に対し資産凍結や国内での事業
禁止、資源の国内輸送禁止などを可能にする法案を可決した。イン
タファクス通信などが伝えた。
 また、ウクライナ政府軍と親露派武装集団との戦闘が続く同国東
部ルガンスクへ向けてロシアが送付した人道支援物資について、赤
十字国際委員会(ICRC)は14日、両国政府間の調整に入ると
発表した。ロイター通信が伝えた。支援物資受け入れを巡る見解の
相違を解消するため、ICRC幹部がキエフとモスクワを訪問する。
 物資を載せたトラックの車列は12日にモスクワ近郊を出発。ウ
クライナ側からは「国境を越えさせない」「荷物の積み替えが必要
」など警戒する声が相次いでいた。
 ロイター通信によると、車列はロシア南部ロストフ州の国境付近
に到着した模様。
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「ロシアは孤立の道歩まず」=プーチン氏、クリミアで演説
 【モスクワ時事】ロシアのプーチン大統領は14日、自国領に編
入したウクライナ南部クリミア半島の保養地ヤルタで、閣僚らを集
めて演説し「(ロシアが)外部から孤立することがあってはならな
い」と述べ、ウクライナ問題で欧米と対立する中、国際協調を模索
する考えを表明した。(2014/08/14-22:06)



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