4458.鹿島神宮と銚子電鉄事情



9月7日、鹿島神宮と銚子電鉄を見に行った。成田線、総武本線、
京葉線全線に乗る。

武蔵境駅5時33分の東京行に乗り、この時間帯は全て鈍行。それ
でも6時に着いたが、6時10分発の千葉行に乗れずに、次の6時
35分の千葉行になった。今日は、乗り継ぎがスムーズでない感じ
がした。

千葉で7時32分の成田空港行で成田、成田で8時18分の銚子行
を乗り継いで、佐原に着く。成田までは通勤客で混んでいたが、成
田発銚子行の電車は、1両30名程度であり空いている。また、久
住駅では、ゴルフへ行く客が降りて、随分すいた。ローカル電車に
なり、時間の進みが急に遅くなった。これは成田から先、単線にな
り交換待ちを多くなるためもある。

佐原に8時53分に着くが、鹿島神宮方面への電車は9時42分ま
でない。1時間弱も待つ。それも千葉発である。ここで朝食を取ろ
うと駅を出たが、何もない。香取市の街までは15分程度かかると
言われて、駅で済ませた。水郷地域であり、観光地も多いようであ
る。伊能忠敬も、ここで生まれたようである。記念館がある。

鹿島神宮への電車に乗ると、香取から先は高架橋になる。水が出る
からなのであろうか?霞ヶ浦の北浦を長い橋で渡り、そのまま高架
線で鹿島神宮に着く。

鹿島神宮は、神社としての格が高い。御祭神は「古事記」「日本書
紀」によると、武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)で、宇宙自
然の創世に成りませる陰陽の神、イザナギ、イザナミの両神より生
まれた火の神カグツチより誕生された、とされています。即ち原初
の自然創世の頃に成りませる神である。

創建時から、香取神宮とともに蝦夷に対する大和朝廷の前線基地と
された。境内には鹿園があり、神の使いとして親しまれている。3
0数頭の日本鹿が飼われている。藤原氏による春日大社の創建に際
して、神護景雲元年(767年)に、白い神鹿の背に分霊を乗せ多く
の鹿を引き連れて1年かけて奈良まで行ったとされている。 

奈良の春日大社でこの事実を知って、一度は来るしかないと思って
いた。やはり、鹿島神宮は風情がある。しかし神宮の大鳥居がない。
3.11の地震で倒れたという。

境内に入ると森が深く、雰囲気が周りとは違い、木陰があり涼しい
のと木からのホルモンが出ているのか心地よい。参道にはヒノキ、
杉が多く、森の中はシイなどの広葉樹が多い。しかし、参道のヒノ
キの下には広葉樹の若木があり、ヒノキが枯れると、その後は広葉
樹に取って代わることになりそうである。

森の奥に要石と御手洗がある。この内、御手洗は、昼でも薄暗く深
遠な感じがする。湧き出る水で池があり、その水で清々しい感じが
するのと、その池の中に鳥居がある。その向こう神社がある。

ここに居ると、癒されるような感じがする。森の木々と水から人間
の神経を癒すような物質が出ているように感じる。温度が低く、そ
れも夏には心地よい。

もう1つ、塚原卜伝の故郷であることを知る。伊能にしても塚原に
しても、時代の最先端にいるものは、際から生まれるような気がす
る。主流の人たちは、社会や他人に合わせないと生きていけないが
、外野にいる者は、主流の人ほど他人に合わせなくてもよく、その
分、感覚や技術を磨くことができる。

自由独立、唯我独尊であることが自分の感覚を磨くには必要な気が
する。

しかし、次の電車の時間があり、そそくさと神宮を後にした。

鹿島神宮11時39分発千葉行で佐原で降り、12時34分の銚子行に乗り
換える。この時間帯は、高校が始まり高校生がいなくなり、電車の
中は、おばさんとおばあさんたちしかいない。それにしても、おじ
いさんたちは、どうしているのでしょうね。

銚子に13時24分についた。ここで銚子電鉄にのりかえ、犬吠埼
に行く。電車には1両に40名程度も乗り、意外と乗っている。平
日の昼にこれだけの観光客がいることに感心した。

このため、車掌が汗だくでキップを売っている。電鉄の銚子駅は国
鉄のホームの先を間借りしている。経費を掛けないことがわかる。

そして、犬吠駅でぬれ煎餅を食べるがそれほど美味しいと思わない。
架線を見ると1本しかない。線路を見ると波うっている。道理で電
車が大きく左右に揺れるはずである。枕木は半分土に埋まっている。
これも半分、演出なのかもしれないと思った。

なんか、銚子電鉄は赤字で廃止するので助けてという宣伝に、鉄道
マニアだけではなく、一般旅行者も踊らされているような印象を受
けた。世の中、PRのようである。私は2度と来ないと思った。

犬吠崎灯台は、灯台としてはどこも一緒という感じ。御前崎灯台と
同じである。このため、灯台の前の見上げ物屋さんも苦しそうであ
る。

銚子に戻り、15時49分の総武本線千葉行に乗る。この電車、高校生
の帰宅で座席がほとんど埋まってしまった。それも短距離で降りる
が、降りると次の高校があり、そこで高校生が乗ってくる。千葉ま
で、その繰り返しであった。高校生でJRは持っていることをまざ
まざと見せつけている。

千葉で外房線に乗り、蘇我で降り、京葉線に乗り換える。蘇我発17
時58分の快速東京行で帰宅ついた。


コラム目次に戻る
トップページに戻る