4310.ユーロ危機は去ったか?



3月9日までのギリシャ債務交換の結果が良好で、EUは12日、
第2次ギリシャ支援の緊急融資の実行を決め、国家財政が破綻する
危険は当面回避された。また、IMFも、ギリシャへの280億ユ
ーロ(約3兆円)の追加融資を承認した。

この融資で、ギリシャのソブリン債務は2020年までに対国内総
生産(GDP)比120%を大幅に下回ると予測される。

そして、この交渉の立役者であるギリシャのベニゼロス財務相は、
国会で最多の議席を占める与党全ギリシャ社会主義運動(PASOK
)の党首になるが、次回の選挙は苦しそうである。

債務破綻を回避したことで、5月6日に行われる総選挙ムードが一
気に高まった。国民の反発が強い財政緊縮策に対し、緊縮策反対を
掲げる左派政党が支持を伸ばしているために、連立与党である新民
主主義党(ND)も考えを変えている。

世論調査では新民主主義党(ND)が優位だが、サマラス党首は、
「(緊縮策に)賛成したのは、債務削減をうまくいかせるためだ」
と強調し、緊縮策を見直す考えを示した。

ただ、国民は長年にわたり政権を交代で担ってきた2大政党へ不満
を募らせ、世論調査では両党の支持を合わせても50%に届かない。
一方で緊縮策反対の左派3党が計4割前後の支持を集めている。

このため、最大与党の全ギリシャ社会主義運動(PASOK)は世
論調査で支持率が低迷しており「選挙実施を急ぐ必要はない」と主
張している。

EUおよびIMFからの援助を得るために必要な緊縮財政を受け入
れた今の政治家に対する国民の反乱といった様相を呈してきている。

ますます多くのギリシャ国民は、いま主流を行く政治家らを、ギリ
シャを負債の落とし穴に陥れ、そこから這い出そうとする間に同国
を貧困に導くものとしてとらえている。 

ギリシャ人労働者の5人に1人以上は失業中で、そのうちの半数は、
25歳未満だ。しかし、ギリシャ国民は緊縮財政反対であるが、EU
には残りたいと思っているようだ。

このようなギリシャ情勢を見て、欧州連合(EU)のユーロ圏17
カ国は30日、政府債務(借金)危機の広がりを防ぐための「安全
網」をいまの5千億ユーロ(約55兆円)から、最大8千億ユーロ
(約88兆円)まで引き上げることを決めた。

IMFのラガルド専務理事は30日、欧州連合(EU)ユーロ圏諸
国が金融安全網の強化で合意したことを受けて声明を発表、「IM
Fの融資財源拡大に向けた取り組みを後押しする」として歓迎した。

ギリシャ情勢は、スペインにも影響を与えている。スペイン政府は
30日、2012年に270億ユーロ(約2兆9700億円)の財
政赤字を削減すると発表した。11年に国内総生産(GDP)比
8.5%に達した財政赤字を、5.3%まで引き下げることを目指
している。

というように、ギリシャは選挙後、また一波乱ありそうな雲行きに
なってきている。まだ、ユーロ危機が去ったとは限らないので、選
挙結果とその後のギリシャ情勢を見る必要がある。

日本の財政状況もおかしいし、米国も財政問題で民主・共和党で揉
めている。

さあ、どうなりますか?
==============================
3兆円規模の財政赤字削減策=省庁予算を17%カット−スペイン
 【パリ時事】スペイン政府は30日、2012年に270億ユー
ロ(約2兆9700億円)の財政赤字を削減すると発表した。11
年に国内総生産(GDP)比8.5%に達した財政赤字を、5.3
%まで引き下げることを目指している。
 昨年12月に発足したラホイ政権は、3月中に実質的な12年予
算となる補正予算を組み、その中に財政健全化策を盛り込むとして
いた。
 現地からの報道によると、赤字削減の具体策として、各省庁の予
算を前年比17%カットするとともに、法人税などの課税を強化。
さらに税金逃れ対策により25億ユーロの歳入増を見込む。
(2012/03/31-07:05)
==============================
EU、安全網拡大88兆円 17カ国財務相会合で合意
2012年3月31日5時6分

 欧州連合(EU)のユーロ圏17カ国は30日、政府債務(借金
)危機の広がりを防ぐための「安全網」をいまの5千億ユーロ(約
55兆円)から、最大8千億ユーロ(約88兆円)まで引き上げる
ことを決めた。コペンハーゲンで同日、財務相会合を開き、合意に
達した。

■実質22兆円を上乗せ
 会合後に出した共同声明によると、安全網の総額を8千億ユーロ
にすると、新たに使える額は、今年7月に設立する「欧州安定メカ
ニズム(ESM)」の5千億ユーロ(約55兆円)分になる。

 残りの3千億ユーロ(約33兆円)は、これまで使った分を合算
しただけだ。その内訳は、欧州金融安定化基金(EFSF)でギリ
シャなどへの融資に使った2千億ユーロ(約22兆円)と、それ以
前のギリシャ1次支援などで各国やEUが出した計1千億ユーロ(
約11兆円)。過去の分を加えることで、見た目の規模を大きくし
た。声明では、わざわざドル換算で「1兆ドル以上」の大台に乗る
ことを強調した。
==============================
ユーロ圏合意を歓迎=IMF専務理事
 【ワシントン時事】国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事
は30日、欧州連合(EU)ユーロ圏諸国が金融安全網の強化で合
意したことを受けて声明を発表、「IMFの融資財源拡大に向けた
取り組みを後押しする」として歓迎した。20カ国・地域(G20
)は、欧州自身による安全網強化の取り組みを踏まえて、IMFの
資金基盤強化を検討する方針を示している。(2012/03/31-00:39)
==============================
総選挙を控え反政権ムードが高まるギリシャ 緊縮財政推進に黄信号も
2012年 3月 28日  21:24 JST 
WSJ
 【アテネ】数週間前に欧州連合(EU)と厳しい第2次救済条件で合
意したギリシャは今、総選挙を控えて政治的に分裂しており、ユー
ロ圏に留まるために必要な経済的犠牲を払えなくなる危険性が増し
ている。 

 4月もしくは5月に実施が見込まれる総選挙は、EUおよび国際通貨
基金(IMF)からの援助を得るために必要な緊縮財政を受け入れた今
の政治家に対する国民の反乱といった様相を呈してきている。ます
ます多くのギリシャ国民は、いま主流を行く政治家らを、ギリシャ
を負債の落とし穴に陥れ、そこから這い出そうとする間に同国を貧
困に導くものとしてとらえている。 

   その結果、欧州諸国に対して今夏までに再度歳出を削減するこ
とを約束したギリシャの主要政党は国民の支持を得るのに苦しんで
いる。 

 最近の世論調査によると、有権者の半数はソビエト式の共産党や
移民排斥主義のネオナチといった過激な反体制グループに投票する
と答えている。そうなればたとえ現政権政党が権力にしがみついて
いたとしても政情不安を招き、ひいては支援の条件として求められ
ている大規模な歳出カットと財政再建に取り組む能力を揺るがしか
ねないことになる。 

 夜間学校のドイツ語教師(32歳)は「ほとんどの人は連立与党に
はもう政権を任せられないと思っている」と指摘する。新民主主義
党の支持者だった同教師はもう同党には投票しないという。 

 また彼のドイツ語クラスは「かつてないほど盛況」だという。「
多くの人が移住したいと考えており、言葉を学習している」からだ。 

 経済崩壊の兆候は反政府運動の傷跡が残るアテネ中心部により明
確に現れている。閉められた店の前で毛布にくるまるホームレスの
数が増えているのだ。暴徒に焼かれた建物からは炭の匂いが漂う。
かつては賑わっていた大通りの壊れた大理石のファサードは「貸家
」のサインで飾られている。乗客を待つタクシーが長い列を作る。 

 総選挙は2009年にギリシャが債務危機に陥って以来初めて、国民
が自分たちの統治者を選ぶ機会となる。昨秋以来、同国政府は、保
守派の新民主主義党(ND)と中道左派の全ギリシャ社会主義運動
(Pasok)の連立与党の支持を受けた、非公選のテクノクラート首相
、ルーカス・パパデモス氏によって率いられてきた。  

 パパデモス氏の任務はEUとIMFからの融資パッケージ1380億ユーロ
(約15兆3000億円)を確保することだ。政府報道官は26日、選挙は
4月29日か5月6日、もしくは5月13日に実施されると述べた。 

 複数の世論調査によると、2009年の選挙で全投票数の75%程度を
獲得していた連立政権の支持率は今や35〜40%に落ち込んだ。政党
別ではNDの支持率が25%付近、Pasokの支持率は15%かそれ以下にま
で下がっている。 

 ギリシャ人労働者の5人に1人以上は失業中で、そのうちの半数は
25歳未満だ。ホームレス、自己破産、犯罪、自殺、不健康による死
亡率がいずれも上昇している。教育を受けた若者はいま、荷物をま
とめている。 

 独立記念日(25日)のパレードの最中には国民の怒りが暴力的な
抗議に発展した。クレタ島の中心地イラクリオンでは反緊縮財政を
訴えるデモ参加者と警官が衝突、パレードが中止された。同様の事
件が国中で報告され、アテネでは政府高官らにデモ隊を近づけない
よう、数千人もの警官が町の中心を封鎖した。 

 国民の支持率低下にもかかわらず、NDとPasokが団結すれば再び次
の政権を担う可能性があるとする楽観的な見方もある。ギリシャの
選挙システムでは最大政党――NDの可能性が高い――に全体で300議
席のうち50のボーナス議席が与えられるからだ。 

 しかし両政党の敵対関係と、過半数ぎりぎりの状況が予想される
なかでは、連立政権が不安定になり、党内造反の影響を受けやすく
なる。ひいては国民の支持を得られずに、過激な反対運動に直面す
る事態になりかねない。 

 ギリシャは緊縮財政を実行できる自信を欠いているにもかかわら
ず――新しい支援策が決まっても、60%以上の国民がギリシャは破
産に向かっているとみている――現実的な代替案もない。国民の70
%以上がユーロ圏に留まっていたいと考えている。 

 多くのエコノミストや政治アナリストらはユーロ離脱の可能性は
低いとみている。仮にギリシャが離脱すれば、ポルトガルやスペイ
ン、イタリアといった潜在的にリスクがあると考えられている国か
ら資金逃避が起こりかねず、欧州全域の金融パニックにつながる可
能性がある。 

 ドイツ帝国主義の表れだとして支援策を拒絶する、過激な緊縮財
政反対論者でさえ、代替案の提示ができないでいる。 
==============================
ギリシャ、総選挙5月6日実施か  :日経
2012/3/27 21:44
 ロイター通信によると、財政危機にあるギリシャ政府当局者は27
日、実施が先延ばしとなっている総選挙の日程について、5月6日
の可能性があると述べた。正式な決定はまだないという。

 欧州中央銀行(ECB)前副総裁のパパデモス氏を首相とする大
連立政権は昨年11月、欧州連合(EU)などによる第2次支援策の
交渉がまとまるまで存続するという当時の与野党の合意により発足
。ギリシャ国会が今月21日、支援策を承認したことで、総選挙は4
月か5月に行われるとの見通しが出ていた。

 しかし、支援と引き換えに財政緊縮策を受け入れた最大与党の全
ギリシャ社会主義運動(PASOK)は世論調査で支持率が低迷し
ており「選挙実施を急ぐ必要はない」と主張している。
(ジュネーブ=共同)
==============================
世界経済「不安定さ残る」=楽観をけん制−IMF専務理事
 【ニューデリー時事】国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理
事は20日、ニューデリーで開かれた会合で、世界経済には好転の
兆しがあるとしつつも、「解決しなければならない非常に大きな脆
弱(ぜいじゃく)性や、不安定な部分がある」と、過度の楽観をけ
ん制した。
 同専務理事は、欧州中央銀行(ECB)や欧州各国による債務危
機への対応などによって、「間違いなく、3カ月前ほど状況は深刻
でない」と指摘。ただ、「(世界)各国の経済の結び付きの強さか
ら、どの国も長期的な危機にさらされている」と述べ、問題解決の
難しさを強調した。(2012/03/20-19:54) 
==============================
ギリシャのユーロ圏離脱、継続的支援ないなら公算大=IMF報告書
2012年 03月 17日 08:59 JST 

[ワシントン 16日 ロイター] 国際通貨基金(IMF)は
16日、ギリシャに関する報告書を公表し、国際的な金融支援がな
ければ同国はユーロ圏からの無秩序な離脱を強いられるとの見方を
示した。

ギリシャは債務問題に対処する上で、経済改革や歳出削減で失敗が
許されないとし、改革の遅れはリセッション(景気後退)の深刻化
や債務状況の悪化を招くと警告した。

また、不透明感が高まる可能性があるとして、ギリシャの総選挙に
関連する政治リスクにも言及した。

その上で報告書は「こうしたリスクが現実化すれば、公的部門によ
る追加的な支援が必要になり、支援がなければソブリン債がデフォ
ルト(債務不履行)になる公算が大きい」と指摘。

公的部門の継続的支援を受けられず、欧州中央銀行(ECB)によ
る資金供給オペを利用することもできなければ、ギリシャはユーロ
圏からの無秩序な離脱が避けられなくなるとの見方を示した。

ギリシャがユーロ圏から離脱した場合、他の欧州諸国に経済的コス
トや波及リスクが及び、世界全体にも影響を与える可能性があると
している。またギリシャではインフレが高進し、競争力が失われる
とした。  
==============================
ギリシャへの追加支援、IMFも承認
2012年3月16日9時56分

 国際通貨基金(IMF)は15日の理事会で、ギリシャへの280
億ユーロ(約3兆円)の追加融資を承認したと発表した。融資期間は
4年間。欧州連合(EU)のユーロ圏17国も14日に追加支援を正
式承認しており、合わせて1300億ユーロ(約14兆円)の支援
を実行することが正式に決まった。

 IMFのラガルド専務理事は「ギリシャには競争力を取り戻すた
めの構造改革がまず必要だ。再建計画は大きなリスクを伴っている
が、遅れる余地はもはやない」と釘を刺した。(ワシントン) 
==============================
ギリシャ、一気に選挙ムード 緊縮策反対の左派伸張 
2012.3.13 19:46 サンケイ
 【ベルリン=宮下日出男】欧州債務危機の発端となったギリシャ
で、デフォルト(債務不履行)回避にめどがついたことを受け、総
選挙ムードが一気に高まってきた。国民の反発が強い財政緊縮策に
対し、主要政党から見直しを目指す声が上がり、緊縮策反対を掲げ
る左派の少数政党が支持を伸ばしている。

 昨年11月に発足したパパデモス政権の連立与党は、欧州連合(
EU)などからの第2次支援の受け入れ後、解散・総選挙の実施で
合意していた。民間投資家への債務削減が成功し、支援実施が12
日に決定され、選挙への環境は整ってきた。

 連立与党でも、全ギリシャ社会主義運動(PASOK)は、支援
の交渉役だったベニゼロス財務相が新党首に就くことになり、選挙
態勢を固めつつある。新民主主義党(ND)は11日に党大会を開
催。サマラス党首は選挙が4月15日の復活祭後、早期に行われる
との見通しを表明した。

 焦点は、パパデモス政権が支援の代わりにEUなどと約束した緊
縮策への次期政権の対応だ。世論調査ではNDが優位だが、サマラ
ス氏は11日、「(緊縮策に)賛成したのは、債務削減をうまくい
かせるためだ」と強調し、緊縮策を見直す考えを示した。

 ただ、国民は長年にわたり政権を交代で担ってきた2大政党へ不
満を募らせ、世論調査では両党の支持を合わせても50%に届かな
い。一方で緊縮策反対の左派3党が計4割前後の支持を集めている
。うち1党がNDに次ぐ支持を得ている調査結果もあり、選挙後の
政権の枠組みには不透明感が漂う。

 ドイツのショイブレ財務相は11日、ギリシャの総選挙について
「すぐに実施することが最善なのか分からない」と疑念を示した。
==============================
ギリシャ財務相、最大政党の党首に 総選挙へ準備
2012年3月12日19時6分

 ギリシャのベニゼロス財務相は11日、国会で最多の議席を占め
る全ギリシャ社会主義運動(PASOK)の党首選に立候補した。
ほかに立候補要件を満たす候補がいなかったため、18日の投票で
党首に選ばれることが確実になった。

 ベニゼロス氏は昨年6月から財政再建の責任者として、欧州連合
(EU)などとの折衝に臨んだり、厳しい再建策を受け入れるよう
国民に訴えたりしてきた。党の支持率は10%前後に落ち込んでお
り、4月末にも想定される総選挙に向け、支持率回復が課題だ。

 ベニゼロス氏は、党内でパパンドレウ前首相の最大のライバルと
して長年争ってきた。しかしギリシャの債務(借金)危機が深刻化
した昨年6月、パパンドレウ氏の要請を受け入れて財務相に就いた。

 ロイター通信などによると、パパンドレウ氏に近いパプチス前市
民擁護相らも立候補を目指していたが、必要な数の署名が集められ
なかった  
==============================
ギリシャ債務、20年までに対GDP比116%に低下も=EU筋
2012年 03月 13日 07:15 JST 

[ブリュッセル 12日 ロイター] 2人の欧州連合(EU)当
局者が12日、明らかにしたところによると、ギリシャの債務交換
への民間投資家の参加率が今後高まれば、ギリシャのソブリン債務
は2020年までに対国内総生産(GDP)比120%を大幅に下
回る可能性がある。

国際通貨基金(IMF)と欧州委員会が実施したギリシャ債務見通
しに関する最新の分析によると、同国の債務水準は、今後どの程度
多くの民間投資家が債務交換に応じるかによって、対GDP比116
─117%に低下する可能性がある。

債務交換への民間投資家の参加率は現在、96%。ギリシャ向け第
2次支援の下では、ギリシャの債務は2020年までに対GDP比
121.5%に縮小する見込みとされている。これはIMFが長期
的に持続可能な水準と見なす同120%をやや上回る。

1人のEU当局者は「ギリシャの債務水準は、国際法に基づく債券
とギリシャ債券への投資家の参加率に応じて、(対GDP比)120
%を大幅に下回る可能性がある」と語った。

また2人の当局者は、投資家の参加率に左右されることを強調した
上で、新たな債務目標は対GDP比116─117%だと述べた。
==============================
ギリシャ融資を決定=破綻回避へ−ユーロ圏財務相会合
 【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)ユーロ圏諸国は12日、
ブリュッセルで財務相会合を開き、先月合意した第2次ギリシャ支
援に盛り込まれた同国への緊急融資などの実行を決めた。これでギ
リシャが資金不足に陥り、国家財政が破綻する危険は当面回避され
る。(2012/03/13-07:55)
==============================
情報BOX:ギリシャ債務交換の結果
2012年 03月 10日 08:46 JST 

[アテネ 9日 ロイター] ギリシャ第2次支援の柱である民間
債権者による債務交換への参加率は高水準に達した。債務交換の対
象となるギリシャ国債2060億ユーロのうち、1770億ユーロ
がギリシャの国内法に基づく国債。外国法に準拠するギリシャ国債
はおよそ170億ユーロで、ギリシャ国営企業が発行した政府保証
債が100億ユーロ前後となっている。

以下は、ギリシャ財務省が9日発表した債務交換の結果。

<参加率>

◎ギリシャ国内法に基づく国債1770億ユーロのうち、 85.8
%(1520億ユーロ)程度の国債保有者が参加を表明。

◎国内法準拠国債保有者のうち5.3%相当は、提示条件に反対の
意向を示した。ただギリシャ政府は、国内法準拠国債の保有者すべ
てに債務交換を受け入れさせる集団行動条項(CAC)を発動する
見通し。

◎外国法準拠国債および国営企業が発行した政府保証債の69%に
相当する約200億ユーロの債券保有者が債務交換に同意。

◎集団行動条項が発動されれば、少なくとも1970億ユーロの国
債(全体の95.7%に相当)について債務交換が実施される。

◎外国法準拠国債と国営企業発行の政府保証債については、債務交
換の受付期限を3月23日に延長。すでに回答した投資家について
は、変更は認められない。

<債務交換に反対・態度を保留している債権者の保有割合>

◎国内法準拠国債:250億ユーロ

◎外国法(英国・日本の法律)準拠国債:51億ユーロ

◎国営企業が発行した政府保証債(国内法準拠・外国法準拠の両方
を含む):28億ユーロ


コラム目次に戻る
トップページに戻る