3676.「私の言語学」におけるデジタルの取り扱い



「私の言語学」におけるデジタルの取り扱い
From:得丸公明

皆様、

7月のタカの会のテキスト「私の言語学」を読んでいたところ、まさしくデジタル
言語学の説明といえる箇所がありました。

42頁、
「記号が恣意的になるためには、記号だけが独り立ちして、空の記号ができなけ
ればいけない」

この空の記号こそ、デジタル記号であり、順列組み合わせによって、さまざまな
言葉の音韻構造をつくりあげます。

このデジタルな信号を耳で聞き取るときには、アナログなシンボルとして聞き取
るために、エントロピーが増大するので、聞き取り間違いがおきなくなって、長
い文章を組み立てるための「文法」が生まれます。

そして、このデジタル方式は、DNA/RNAがアミノ酸を指定してたんぱく質合成を
行うプロセスと、まったく同じ仕組みであるのです。

とくまる
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得丸様

この文章ので「文法が生まれる」は納得いきません。

小生の浅学な推測ですが、デジタルに至るには、直感的に量観念が
了解される脳が必要では、しかし、長年ヒトの進化は何処まで来ているのか。

急速な時代変化が進化も速めるのか?、はたまたDNA
の中の核にも進化が起こるものなのか、未だここに言及する論文は
あるやなしや。すなわち、DNAやRNAにも進化が研究対象になっているのか。

いや、浅学な小生のぼやきです、独り言です。
浅山
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浅山さん

DNA (デオキシリボ核酸)やRNA(リボ核酸)は核酸という化学物
質で進化することはありません。ただ変性したり再生したりするこ
とはあるようです。手元の専門書によると
”Ph12以上のアルカリ性や、90度Cの加熱によって二本鎖DNA
は一本鎖に解離する。これをDNAの変形という。グアニンとシト
シンの含量の多いDNAほど、変性温度が高い。タンパク質が高次
構造を失うことも「変性」というが、DNAはタンパク質が変成す
る有機溶媒や酸などによって、沈殿するが変性はしない。異種の
DNA同士やDNAとRNAをアニーリングするハイブリタリぜー
ションは、遺伝子工学の実験で頻繁に行われる。ヒトのDNAとサ
ルのDNAは塩基配列が非常によく似ているので、両方のDNAを
一本鎖にして混ぜ合わせるとハイブリダイゼーションが起きて、
2本鎖DNAができる。ヒトのDNAと大腸菌のDNAでは、塩基
配列が相当違うのでほとんど2本鎖にはならない。”
ヒトの進化では、DNAの変性が起きているかもしれませんがDN
Aの進化ではありません。
 
得丸さん
”エントロピーが増大するので、聞き取り間違いがおきなくなって
、・・・”は、”エントロピーが減少して・・・”ではないかと思
います。
エントロピーをわかりやすくい言うと”不確定性、乱雑さ、無秩序
の度合い”とすると情報量の多いデジタルからアナログに転換する
ことで乱雑さが整理されて意味が絞り込まれて行くのではないでし
ょうか。

厳密性が気になりましたのでつぶやきました。
 
小川
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小川さん、得丸様

ありがとうございます。未だ信じられませんが、たんぱく質の変化
、燐の変化、万物すべて変化すると考えていました。不変は普遍で
すか、いや違うのですか。

文法を考えたのは人為、それも先日の皆で読んだ「日本語は亡びな
い」では橋本進吉と三上章が俎上にのぼり、普遍と思われた橋本が
批判される今。

しかし、外国人(在日)に日本語を教えているとき、我々が習った
日本語文法とは違う、文法を、その方の故国に近い文法構造でと、
困難さが伴います、早く得丸様の言う「デジタル言語論」が確立さ
れると、こなんな問題は解けるか、解けないか。

いや、超越された論でしょうから、浅学な小生には難しい?せいぜ
い理解できるのは「ヒトが共通に理解できると固定化できた語幹、
そして語尾変化で更なる発展、その先に必要があれば、要不要の法
則で、身体の細胞変化、その時核内に変化あるなしや。

それと、浅学の小生のもうひとつの疑問「宇宙へ行こうとする心」
は皆さん否定は。人類の生き延びる本能の先には今ある知識を総動
員してその先を切り開こうと知恵と時間、そう孫達にも切り開かせ
る楽しみとしての遺産を残すことも良いのではないのですか。

「選択」の文章のコピーが読みたくなりました。こんな時、雁さん
は、、、。

口蹄疫と牛の魂の問題も未解明のまま先送りですが。
浅山



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