キュウリ 露地黒マルチ栽培 
       ( 基本的には連作不可。土壌病害の蔓割れ病等発生。他にネコブセンチュウも増加、対処薬使用) 
         

夏野菜は基本的に低温,降霜限界一杯に早く植えるのが良いがキュウリは比較的低温に弱いので普通は
桜満開後2週後位の4月20日頃からとする。接ぎ木キュウリには台木によりブルームとブルームレスに分かれる。
ブルームとはキュウリの表面が特に中期以降に白い粉のような物質で覆われる種である。これは簡単におちる。
営利用として販売されているものは殆どがつかないブルームレスである。やや硬いので見栄えが良く長持ちするが
若干食味が落ちるので、家庭菜園では殆どが樹勢が強く、やわらかで美味しいブルーム種である。少し日持ちで
劣る。接ぎ木しない実生はブルームです。

近年の多くの品種がウドンコ、ベト病に抵抗性があり、家庭菜園クラスなら同病に農薬なしである程度ゆける。作るなら
この種類をえらびたい。一部にはモザイク病抵抗種も出ている。
梅雨後半ごろ樹勢落ちてくると褐斑病が出やすいので樹勢を落とさないようにし、定期的に下記のように薬剤散布。
キュウリやスイカは、葉から葉を一節と呼び、初めの主蔓を親蔓、親蔓から出る全ての蔓は子蔓、子蔓から
出た蔓を孫蔓と呼ぶ。夏野菜の中では一番早くに収穫(上記の作りで5月下旬位から)でき、8月には高温の為樹勢
が弱くなる。

 品種  普通は 夏すずみ が多いが、好みにより 四葉系の シャキット
 苗  直接畑に播いたり、苗作りも簡単だが、普通は土壌病害の蔓割病対策としてそれに抵抗性のある台木を使った接ぎ木苗を使用する。
元肥   バーク堆肥、7~10L、緩効性化成肥料200g。BMよーりん50g、苦土石灰120g(いずれも1㎡当たり)
ネコブセンチュウの被害が懸念される所はセンチュウ薬を混合しておく。
耕起等    露地黒マルチ栽培とする。普通地帯では4月20日から30日位に植えるのでそれに合わせ2~3週位前に上記元肥を入れ耕し.,畦たてし定植1週くらい前に黒マルチを張っておく。
出来れば先に所定の支柱立と紐はりをしておく。
 定植  
  M型畦に2列植え、株間30cm。前日に植穴を開け、アブラムシ対処の粒剤を混和しておく。
定植は午後2~3時頃。たっぷり灌水。先に支柱,紐を張り、接ぎ口から風で折れないように誘引しておく。以後活着まで毎日灌水するが根はりを良くする為7~8節まではやや控える。

接ぎ木苗は強勢なので子蔓を使い2本立てにする事が可能。この場合は株間を倍と広く植える。
 
伸び始めれば灌水は株元をやめ中央条間にする。この時期でも晴天時は1株1~2L位は必要
 下部の葉、実  普通は6~7.節位までは良い実が取れないので除去するが、家庭菜園では早く取れる方が良いので、取らない。短い実だが食用になる。
 追肥 他  定植時に使用したアブラムシ対処の粒剤は3週位で効果が落ちるのでその頃生育時に1回使用できるアルバリン粒剤を収穫14日前までに施用しておく(収穫14日前迄使用可)

定植後1月位から追肥を始める。追肥場所を替え乍ら、2週おき位に化成肥料1㎡当たり50g位。樹勢を落とさない為に追肥と灌水は怠らないようにする。
乾燥するとアザミウマが発生する事がある。
 仕立て
   
 
 キュウリは常に成長点を伸ばす方が樹勢が良いので出来れば上で先止めせず図のように蔓下げをする。
その場合一度に葉をとらず下方から徐々に古い葉、病気の葉等を一日に1枚前後を取り常に準備をしておく。

下げた親蔓の核節の芽は大切に、再度芽が出るよう管理。
作業は折れる事があるので茎が少し萎れる、晴天時の日中にする。蔓下げをしない時でも病気予防の通風の事があるので前述の葉取りはする方が良い。
 
 薬剤散布  褐斑病予防に5月末位からジマンダイセン、次はオーソサイド、次はセイビアーFと薬を替えて7月末まで、各2週間隔位で散布している。
 終了  お盆頃にはなりが悪くなるので終了している。


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