えじそんきねんひ

エジソン記念碑
所在地:八幡市八幡高坊
エジソン記念碑は、石清水八幡宮が鎮座する男山山頂の神苑内にある。発明王トーマス・アルバ・エジソンが、男山の竹を使って白熱電球の実用化に成功したことを記念して昭和9年(1934)に建立された。1879年10月21日、エジソンは木綿の繊維を使って白熱電球を発明した。しかし、それは実用化に耐えるものではなかった。そこで実用化に向けて、動物の爪や植物の繊維など、考えられる材料を片っ端から実験した。その数は6000種類を数えたという。そんな折、研究室にあった団扇に使われていた竹を使って実験すると、40時間点灯するという思いがけない結果を得た。それからエジソンは、全世界に研究員を派遣し、最良の竹探しが始まった。
明治13年(1880)夏、エジソンの特命を受け、日本にやってきた助手のウイリアム・H・ムーアは、初代京都府知事の植村正直から「竹なら八幡か嵯峨野がいい」と紹介される。そして、ムーアによって男山周辺で採取された竹がエジソンの元に送られた。結果は驚くべきものだった。なんと1000時間も輝き続けたのである。以来、男山の竹はセルロースのフィラメントに取って代わる1894年までの約10年間、「八幡竹(はちまんだけ)」の名で、エジソン電灯外車に輸出され、何百万個の馬蹄型フィラメントの白熱電球が全世界に明かりを灯し続けたのである。記念碑は昭和33年(1958)4月に現在の位置に移転した。
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