みんなでパソコンを活用しよう!

 今やパソコンは施設といえども必須となっています。県庁からお古とはいえ、4台きました。これを使わない手はありません。どこの職場にもパソコンは導入されているのだから、ここで習得しておくのもやぶさかではないはずです。そして、従来、ワープロ専用機や手書きで書いていた書類をパソコンで作成するということなので、目新しいものはなく、なにも難しいことではないのです。

なぜ、パソコンを利用するのか。
 老人福祉施設などでは、介護保険などの点数計算や業務報告を対外的に取り扱うため、統一した様式で決まったルールに従って書類を作成します。このように、繰り返される様式やルールをみんなで情報として共有して誰もが同じように作成するためには、パソコンにより同じソフトで同じような機能を持ったものを使用するのです。

 今までワープロ専用機や手書きで済ませてきた書類の中にも、パソコンを使うことによって情報を共有、引継をするなど便利になることがあります。逆にいうと、手書きやワープロ専用機では、紛失したり機械(専用機)そのものが無いと同じような書類は作れないということになります。

 w学園では、対外的な書類として、「入所者の施設利用状況」「措置に関する延長・解除等」の書類がそれに当たります。これをパソコンで記入して、誰もがみれるようにしておけば、次の年やその次の年、または異動に伴い、職員がいなくなっても記録は、ケースファイルに挟まっているだけでなく、変更箇所だけを書き込むとか閲覧もしやすくなると思われます。また、手書きによる修正液の使用や書き直したりということもなくなり、画面上で操作をして印刷するだけであり、きれいな書式で誰もが作れるという利点があります。様式は作られているので、キーボードで打ち込むだけですので、難しい操作もいりません。

以下、今年度からみんなでやってみようという書類の説明と情報の共有という意味でデータを作成していくことの重要性について書いていきたいと思います。

今年からはこれだけはしよう!

「知的障害児施設入所児童の状況調査書」
 パソコンを起動させると「様式」というフォルダがあります。その中にある書類です。
 これは毎年、時期が来ると手書きでケースファイルを開いて前年度の書類を参考にして書いています。これをパソコンに打ち込んでおいて、個々人の名前と年度をたとえば「H13.佐藤太郎」と書いて「名前を付けて保存」することによって、変更箇所はだけを書き込むだけでいいことになります。こうすることによって、担当が変わっても(いなくなっても)変わらなくても前年度の書類はいつでも見ることができて、そのまま利用できるので次に書く人にも親切ですよね。同様に、

「措置延長書類」
 も、「様式」の中にあります。理由は、上記の通りです。現在、パソコンは各棟毎に利用するので、各棟のいる利用者をそれぞれのパソコンで保管しておく程度でよいと思います。フロッピーでも保管しておけばより安全です。

そのほかの様式では

「学園内部起案(内案)」「供覧」「復命書」の台紙も「様式」の中に準備しました。それぞれを利用してわざわざ下までその書類を取りに行く労力を削減してください。

行事の企画書など
 年間の行事は毎年担当が変わりますよね。そのたびに毎年同じ行事の起案を違う担当が立てて、決裁をもらうわけなのですが、そのときに行事の起案を立てる段階で、参考にするのが前年度の書類だったり、2年前の書類だったりします。2年前に行事の企画書を閉じたものが紛失したのは記憶に新しいのですが、これがパソコンの中やフロッピーにあっていつでも引き出せて参考にしたり、書き直したりする事ができたらどんなに便利でしょう。もちろん、書類を作成するときは大変ですが、次の年のために、次に企画を立てる人のために残してやるのも仕事の内ではないでしょうか。
 同様に、どのくらいの予算でどの程度の決算だったのか。どのような反省があり、どのように報告したのかがみれると、書類を作成するときにとても参考になると思うのです。また、その書類を元に前年度の担当と今年の担当が情報交換をする時により詳しく行うことができるのではないでしょうか。というわけで、行事の企画から、決裁、報告まで残して、いつでもみれるように、書き直しができるように書類をパソコンで作りましょう。
 現在、「様式」の中に「報告書」「行事の諸経費」が入っています。

児童のデータベースについて
 これは、主にケースファイルの台帳をそれぞれの目的に従って引き出せるようにしたものです。「w」というフォルダの中の「w.mdb」というのがその書類です。この中には、様々な児童の情報が入っていく予定です。住所、知能指数、服薬の種類、保護者、療育手帳の番号などなどです。
 データベースというのは、様々な情報をいろんな角度で並べ替えたり、書式に従って必要な情報を自動的に挿入するには便利なソフトのことです。
 現在、住所録、服薬の一覧(薬の作用などを含む)はほとんどできていますが、療育手帳の番号や知能指数の検査日、障害の種別などは未整備な状態です。これは、あくまでも、ケースの台帳を参考にしていたため、ケースの中にかかれているところは拾っていないためです。逆にいうと、ケース台帳の記入にばらつきがあって、正確ではないということがいえると思うのです。ケース台帳は利用者の顔でもあります。そして、施設として最小限しっかりしていないといけない部分でもあるのではないでしょうか。
 データベースでは、そうしたことを一元的に管理して、正確な情報を記入していき、他の書類などに反映していくことが求められると思い作成しました。そして、利用していく中で、基本的な利用者の情報を誰もがみれるようにしていくことは、これからの施設の業務に求められていくものと思われます。

使い方
 「w.mdb」をダブルクリックすると書類が開きます。そうすると、現在は「ケース台帳を編集する」「住所録を作成する」「住所録を印刷する」「棟別住所録を印刷する」「薬のリストを開く」という項目がでてきます。その横にある四角をクリックすると目的のデータの一覧がでてきます。
 「ケース台帳を編集する」「住所録を作成する」では、一番下にレコード1/51という三角のがあるので、そこをクリックするとケース番号の若い順に名前が移動していくので、必要な名前に当たったらそこに必要な情報を打ち込むことになります。
「住所録を印刷する」では「住所録を作成する」で打ち込んだ情報がそのまま反映されて印刷されます。
 そのほかにも、行政関係の療育手帳や健康保険番号等の一覧や知能指数や傷病の一覧、家族構成のシートなどが印刷できるようになっています。

「レポート」をクリックすると各種の閲覧、印刷ができるようになっています。
「フォーム」では、薬の情報などを打ち込んだりもできます。
「テーブル」では、「ケース台帳」を操作することにより、退園者を削除することによって一連の情報をすべて消すことができます。

 ここで重要なのは、変更した際に、前年度の情報が消えるので、「名前を付けて保存」しておくことが必要です。本来は、統一した情報が各棟にあるのが望ましいのですが、現在は各棟のパソコンがつながっていないため、変更した際にフロッピーに一回保存して各棟にコピーをしていく作業が必要になります。なので、私か操作できる人が責任を持って行うという以外は方法がありません。ですから、まず、一度すべての情報を一覧にして印刷し配布してありますので、そこに記入していただき、私が責任を持って打ち込みますので、ご協力のほどお願いいたします。一度打ち込んでおくと、見るときに絶対便利です!他の書類を書くときに、在園数や知能の検査の日の確認、療育手帳の番号の閲覧などすぐに確認ができるようになり、担当だけでなく他の人も把握できるからです。また、薬の変化で、どのような薬が増えたのかその薬の作用は何かなども見ることができるからです。

今後便利だと思われるパソコンの活用法

予算、決算の閲覧
 自分たちでたてた予算や計上した決算が、いつでも引き出せて計画をすぐに立てられたら便利だと思いませんか。また、次年度の予算の計画など、行事の経費とともに参考にしてたてることができるので、無駄なく効率的に進めれるのではないでしょうか。前年度計上した担当が、今年度の担当であることはほとんどなく、購入することなく無駄に計上している項目などは減ることと思われるし、そうした書類の蓄積は施設の設備や計画に有効ではないでしょうか。また、経理と折衝するときにも確認の手間が省けて交渉がしやすいと思われます。

日誌などのデータ化
 日々ある事柄を名前別や日付別に並べ替えると利用者がどんなことで記載されているのかを確認できます。宿直日誌、医務日誌、棟の日誌、帰省簿などの記載の重複が避けられ、必要な項目だけに専念して記載することができます。また、他の書類を統合するので、記載漏れもなくなります。ただし、現在はパソコンがつながっていない状態でありデータベース同様、困難な作業となっています。また現在は、宿直日誌だけをデータとして打ち込むことによって他の帰省簿や棟の日誌に反映できる程度の実験段階にとどまっています。

 現在は、それぞれの棟で日誌を作成していますが、これからの可能性を広げていけたらと思い、上記のような提言を行いました。

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