リッキー

リッキー・リー・ジョーンズ(Rickie Lee Jones)
アメリカのシンガーソングライティングの系譜の中にあって、最もポップにそして軽やかに歌う人です。キャロル・キング、ジョニ・ミッチェルなどと比較されることがありますが、この人の世界は、あくまでもアメリカのロサンジェルスを基調にしながら、あくまでも、日常にありうる悲喜劇を軽やかに歌います。
私が惚れたのはその歌声でした。とても嬉しそうに時には悲しく歌うのですが、湿っぽさが全くなく、この人は本当に歌が好きなんだなぁという感じを受けたのです。少し鼻にかかった歌い方、のりのいい、韻が巧妙に織り込まれたテンポのいいメロディ、しかし、煩さを全然感じさせないジャージーな雰囲気。聴いているうちに思わず、にっこりとしてしまうような雰囲気がどのアルバムからも伝わってきます。
そんななか、1枚を勧めるとしたら、『パイレーツ(PITATE)』をお薦めします。彼女が最もヒットしたアルバムは、その前作の『浪漫』なのですが、音もまとまりは、こちらの方が断然いいです。
タップを使った陽気なナンバー「スロー・トレイン・ペキン」やドナルド・フェイゲンが提供した「パイレーツ」なんかはすごく秀逸です。参加しているミュージシャンも超一流で、ディビット・サンボーンやスティーブ・ガットなんかが参加しています。いかに、そのころリッキーリージョーンズがすごく注目されているのかというのが分かると思います。(要するに超一流のミュージシャンがそのころの彼女に惚れていたのです)
アルバムごとに進化をしていく彼女ですが、最新アルバムは、大転換をして、オルタナティブをジャンルに作品を送りました。それまでは、どちらかといえば、アコースティックや生の音源を中心に作っていたのですが、最新アルバムでは、打ち込みを中心にしたアルバムを作りました。

追記(2003.10)
気持ちを落ち着けたいとき、ゆったりしたいときにリッキーは時々CDのチェンジャーに入る。特に、『POP POP』は良い。このアルバムは、昔の例えばジミー・ヘンドリックスとかを彼女なりに解釈して、ジャズ風にアレンジ(あるいはカバー)したものを中心にしている。私は、カバーしている原曲を聴いていないし、結構マニアックな選曲らしいのでほとんどリッキーのオリジナルとして聴いている。どのアルバムもそうだが、気ままにゆったりと微笑みながら歌っている彼女だが、このアルバムでは遊び心満点で、ジャズの心地よい調べにのって可愛い感じで歌っている。まさに「ポップ」!。もし見かけたら、是非手に取っていただきたい。または、女の人にプレゼントしても喜ばれる一品と自信を持ってお薦めする。(^<^)

ディスコグラフィーなど

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