D&Dシナリオレベル1〜2用

『王の祭り』


導入
〜前回、街の依頼を受けて一応成功しているプレイヤー達なので、隣の街(都会)へ大きな祭り、「王の祭り」を観に行くことにする。
(これがはじめての冒険にする場合は、はじめての冒険で、田舎から大きな夢に向かって、都会に行くという設定でも良い)

街はにぎやかで慌ただしく、たくさんの旅人、荷馬車が走っている。今日はただの日ではなく、明日は、「王の祭り」の初日であるからだ。この国には、王はいないが、建国した英雄を王としてたたえている。君たちがついたのはかなり遅く、町民の多くは眠りについている。食事と休憩をかねて、宿にはいることにする。

明け方、通りで叫び声や泣き叫んでいるモノや炎が上っていることに気づく、街の小さな寺院が燃えている。灰色のローブをまとった男が、歩み寄り、助けを求めた。
「オークがおそってきたんだ!我々の寺院は焼かれ、僧侶アラリックの姿が見えない。キット誘拐されたに違いない!卑劣なオークどもを見つけて殺さなければ。でないと、また略奪と殺戮のために戻ってくるだろう。すでに2名の仲間が殺された。手を貸してくれるか?」

ここで、さらにもうひとり、白髪で目を怒らせ皮を着込んだ老人がつかつかとやってきて、灰色のローブの男の脇に立ち、君たちに手を差しのばす。
「オークの後を追いたいというのなら、ワシがつれていってやろう。戦士の奴らがすでに探しに行ったが、間違った足跡を追っている。ワシは、奴らの本当のねぐらがどのあたりにあるのか知っている。助けがほしい。奴らの剣でワシの息子が死んだ。」

洞窟は、森を抜け、鬱蒼とした林や茂みで囲まれている。点々と血の跡がついている。

プレイノート
どのくらいの距離かと聞かれた場合は、3〜4時間かかるところにある。
また、詳しく場所を教える。

プレイヤーが町民が手を貸すように頼んだ場合は、道具を持ち出すことが出来る程度であると。
(ロープ2本、油2瓶、鉄釘24本、ほくち箱、トーチ18本)

報酬の要求に関しては、洞窟で見つかったモノは自由に持ち運ぶようにするとはなす。
キャラクターが4人以下の場合は、ドワーフがついていく。

ドワーフ基本能力
hp:7
lv:1
AC:3
筋力:18
知力:6
知恵:11
敏捷性:7
強靱度:14
魅力:7
ドワーフの特殊能力は全て適応される。
プレ−トメイル、シールド、ハンドアックス

全体マップ

全体マップ


詳細マップ1

詳細マップ1

a:洞窟の入り口
洞窟の入り口は、幅が10フィートくらいありそうである。そこから北に10フィートほど伸びていて、その先は広い部屋になっている。ちらちらとトーチの明かりは薄暗く、あまりなかの様子は見えない。けれどもブーブーという大声や鼻息は聞こえる。

プレイノート
赤外線視覚は使えない。なぜなら、明るいところに立っているためである。
また、10フィート近づかないと中の様子はうかがうことは出来ない。

1:オークの見張り
通路を進み、奥の部屋に向かった。部屋はおよそ正方形で、約30フィートの広さがある。他に見える入り口は、反対側の北の壁の中央にある約10フィートの通路だけである。西の壁の側の粗雑な寝台が2つあり、オークラ敷き陰が、ショートソードを側に置いて横になっている。さらに、オークが1匹だけ、テーブルについてふたつきジョッキを手にしている。テーブルには、金属がある。東の壁にも何か積んでいるようだ。

プレイノート
ここにはオークが3匹いる。2匹はベットでうとうとしている。1匹はかなり酔っている。PCが静かに入った場合は、1d6を振って1-4が出れば不意打ちを打つことが出きる。しかし、金属をならす、石を投げ込むなどの行為があった場合は、待ちかまえている。しかし不意をうたれることはない。
オークは交渉には応じない。もし、交渉を試みた場合は、イニシアチブにオークの最初のターンで+2をかせる。
オークが2匹死んではじめて、士気チャックを行うこと。

アイテム
東の壁の側に、50フィートのロープ。スピア2本。あとは、酒が入った樽(オーク製)。
オークに一匹が、15GP++8SP入ったポーチを持っている。
もう一匹も、銀のベルト・バックルをしていて、磨くと50GPの価値がある。

モンスター
オーク
AC:6
HD:1
HP:7/5/3
移動:120/40
攻撃:ショートソード(1d6)
士気:8
ST:F1
性格:カオティック
経験点:10

2:倉庫
狭く、くらい部屋である。部屋の中は、袋や樽、ロープ、棒などでいっぱいだ。他にも、陶器や瓶のガラスの瓶がいくつかある。部屋はわりと綺麗で、手入れがされているらしい。捜索をすれば役に立つ装備が見つかるかも知れないが時間はかかるだろう。

プレイノート
有用なアイテムを見つけるには、1ターンかかる。樽や瓶にはなく、腐った酒などが入っていることが多い。使えそうなモノとして、50フィートのロープが2本。油2瓶、トーチ12本、ほくち箱が見つかる。
樽の近くを捜索しようとするプレイヤーに物陰に隠れているコボルトが襲いかかってくる。

モンスター
コボルト
AC:7
HD:1/2
HP:4
移動:90/30
攻撃:ノーマルダガー(1d4-1)
ST:NM
士気:6
性格:カオティック
経験点:5

攻撃を受けて、死ななければすぐに降参をして命乞いをする。オークに使役されていただけで、ダンジョンのことは全く知らない。許されれば、洞窟の外に逃げていく。

詳細マップ2

詳細マップ2


3:通路
通路の先は広がっていて、かなり大きな部屋のようだ。正しここからでは、天井から伸びる青い筋の入った鍾乳洞と、床の石筍や岩だけしか見えない。水がぽたぽた落ちる音が聞こえるが、見える範囲に水たまりはないようだ。

4:水のある洞穴
北東の隅に水たまりがあり、そのほとりで白い毛皮がちょこまか動くのが見えた。キーキーという大きな鳴き声も聞こえる。君たちが部屋に入ったことに気づいていないようだ。その時、突然、今まで床の岩だと思ったと事からねばねばした長い舌がシュッと伸びてきた。

プレイノート
毛皮の動物はジャイヤントフィレット。水ネズミを捕まえさせるために、オークの調教師がここにおいていった。
「岩」はホーンド・カメレオン(ジャイヤント・リザード)の子供。
両方ともおそってくる。リザードは、1d6で1-5が出れば不意打ちになる。フィレットは、1-2が出れば不意打ちが打てる。

モンスター
ジャイヤント・フィレット
AC:5
HD:1d8+1
HP:5
移動:150/50
攻撃:かみつき(1d8)
ST:F1
士気:8
性格:ニュートラル
経験点:15

ホーンド・カメレオンの子供
AC:3
HD:3d8+1
HP:9
移動:90/30
攻撃:かみつき(1d6+1)/角つき(1d4)
ST:F1
士気:7
性格:ニュートラル
経験点:75

リザードは、舌を5フィートまで伸ばして攻撃をする。PCに命中すると、口元まで引き寄せられ、噛まれてしまう。また、別のPCに角を使って攻撃をする。さらに、尻尾を振り回して、背後のPCを攻撃する。尻尾があったってもダメージはないが、はね倒され、そのラウンドは攻撃できない。

アイテム
戦闘後、水たまりの周りをよく調べるなら(1ターン)誰か1人が、地面から生えた「石筍」の一つが、実は石灰水に覆われた腕の骨であることが分かる。鉄釘か何かを使ってこの骨だけになった腕をひっかくなら、緑の宝石がはまった金の指輪が見つかる。これは、100GPの価値がある。

5:オークの見張り場所
部屋には、床にわらが敷いてあり、中央に大きなテーブルとイスがいくつかある。南の壁には、装飾の施された盾が掛かっていて、その上でポールアーム2本が交叉している。木製の額には、ドワーフの首を剥製にしたモノが、戦利品として入っている。サイドテーブルには小箱が二つと、武器が集めてある。そして、オークの見張りが3匹いる。

モンスター
オーク
AC:6
HD:1d8
HP:5/8/3
移動:120/40
攻撃:ショートソード(1d6)
ST:F1
士気:9
性格:カオティック
経験点:10

プレイノート
ここの部屋は、チーフ(15番)と、ついたばかりの客(7番)がいる部屋に続く通路を護っている。士気が高いが、1匹が死ぬと士気判定を行い、失敗すれば降伏をする。
この部屋で戦いが起こると、6番の部屋にいるオークが、ペットをつれて2ラウンド後に駆けつけてくる。

アイテム
ポールアームは装飾用で価値はない。盾も同様。
武器の中には、クロスボー(2)、クォーレルが二組(25本と20本)、シルバーダガー(価値30GP)がある
小箱には、一つには40GP+80SPが入った袋。もう一つの箱からは、10PP+25GPのはいってポーチと、銀細工が施されたブラッドストーンの宝石がはまった、金のブローチ(価値100GP)が見つかる。

7:フェレットの調教師
この汚く散らかった部屋には、オークのにおいだけでなく、他の何かのにおいがする。南の壁沿いに、大きな鉄の檻が二つ並んでいて、中にはわらや餌を入れるボールがおいてある。檻の側には汚れた皮とわらを強いたベットがあって、上の壁に打ち付けれた棚には鞭がおいてある。小さなテーブルには、汚い壊れた皿とごたまぜの食べ物が載っている。大柄なオークが1匹、左目に眼帯をつけて、部屋の真ん中にいる。その横にいるのは、ジャイヤント・フェレットだ。

モンスター
フェレットの調教師:オーク
AC:9
HD:1d8+1
HP:8
移動:120/40
攻撃:ノーマルソード(1d6)
ST:F1
士気:9(12)
性格:カオティック
経験点:15

ジャイヤント・フェレット
AC:5
HD:1d8+1
HP:4
移動:150/50
攻撃:かみつき(1d8)
ST:F1
士気:8
性格:ニュートラル
経験点:15

プレイノート
このオークは極端にエルフを憎んでいて、PCの中にエルフがいれば、士気が12になり、出来るだけエルフを攻撃しようとする。この部屋で戦いが起こると、5番の部屋にいるオークの見張りが、戦闘が始まって2ラウンド後に駆けつけてくる。

調教師は、太い銀のブレスレットをはめている。これはドワーフ語で「ダルムンドへ、誕生日おめでとう」と書かれている。(35GP相当)

7:バクベアの客
広くてわりあい清潔な部屋である。部屋の向こう側にはオオカミの毛皮が敷いてある。テーブルには綺麗に磨かれた武器がいくつかと小箱があり、さらに大きな陶器のボウルの側には水の入った壺がある。テーブルについているのはバクベアであり、さらにオークが一匹、部屋の中央に立ってる。

モンスター
オーク
AC:6
HD:1d8
HP:2
移動:120/40
攻撃:ノーマルソード(1d6)
ST:F1
士気:8
性格:カオティック
経験点:10

バクベア
AC:4
HD:3d8+1
HP:14
移動:90/30
攻撃:ノーマルソード(1d8+1)
ST:F3
士気:12
性格:カオティック
経験点:75
リング・オブ・プロテクション+1を持っている。このため、ACは4になり、STは+1のボーナスがある。

プレイノート
バクベアは、周辺の街などを襲撃しようとしてオークのチーフが呼んだ。ここにいるオークは接待役である。
戦闘では、オークが死に、バクベアのHPが4以下になると、休戦を申し出ます。PC達が同意すれば、バクベアは50%の確率で、永久に去っていく。しかし、50%は、あとからPC達がダンジョンから帰っていこうとするとき、1d4匹のオークを脅して、仲間に引き込み、待ち伏せをする。待ち伏せをする頃には、1d8のhpが回復している。

アイテム
オオカミの毛皮100GP,荷重100cn
武器の小さな山には、柄に宝石がはまったダガー130GP相当
バクベアが、ムーンストーンのはまった銀の指輪(ディテクト・マジックの呪文を使えばリング・オブ・プロテクション+1であることが分かるが、見た目は100GP相当の指輪にしか見えない)
また、ポーチに、12PP+30GPが入っている。

8:酔っぱらいオーク
部屋にはいる前に、嬌声や歌声が聞こえている。
中は、ひどい臭いが充満していて、汗やタバコや腐ったビールのにおいでいっぱいである。イスは少ししかないが、たくさんのオークがいる。酔っぱらっているが、戦えないほどではない。

モンスター
オーク
AC:6
HD:1d8
HP:8/6/6/5/4/2/1
移動:120/40
攻撃:ノーマルソード(1d6-1)
ST:F1
士気:10
性格:カオティック
経験点:10

プレイノート
酔っぱらっているため、命中判定とダメージに-1の修正。また、PCは部屋にはいるときに1d6で1-4が出れば、不意打ちを打つことが出来る。ただし、酔っぱらっているため、士気は高く、半分死亡しない限り、士気判定は行わない。

アイテム
オークのポーチなどを集めると35GP+80EP+30SP+40CPが集められる。
銀のゴブレット25GP
ポケットに金の指輪50GPが押し込められている

詳細マップ3

詳細マップ3


9:兵舎
この大きな部屋はどう見ても兵舎である。簡素な寝台が1ダース近くある。オークの着替えや武器が散乱している。部屋の南西の隅にはテーブルがあって、その上には小さな箱があるようだ。

モンスター
オーク
AC:6
HD:1d8
HP:7/7/4/2
移動:120/40
攻撃:ノーマルソード(1d6)
ST:F1
士気:8
性格:カオティック
経験点:10

プレイノート
ここのオークは賢く、回り込んで背後に移行としたりと戦略的に攻撃をしてください。

アイテム
オークのポーチなどを集めると、13GP+22EP+30SP持っている
宝箱には鍵がかかっている。(シーフが「鍵開け」を試みるか、10番の部屋から鍵をとってきているかで開けることが出来る)箱を力ずくで壊した場合は、中の瓶が割れてしまう。
箱には、180SP入りの袋。125GP入りの小袋が見つかる。小箱もあり、中には翡翠をはめ込んだ金のイヤリング一対(100GP)がある。さらに、ふたのついた小さな緑のガラス瓶があり、中にはサクラソウの香りのするどろどろした黄色い液体が入っている。これはポーション・オブ・ヒーリングで1D6+1HPを回復させる効果がある。

10:オークのリーダーとペット
寝台が一つと家具がいくつかあり、大柄なオークが立っている。さらに犬ほどの大きさの、毛で覆われたスパイダーがいて、床に鎖でつながれたハーフリングに忍び寄るのをオークは満足そうに眺めている。ハーフリングは、柄の折れたナイフだけを握りモンスターが近づかないように振り回している。

プレイノート
オークはこの戯れに熱中しているので、1d6で1-3が出れば、不意をうつことが出来る。PCが入ってくると、ハーフリングは助けを求めて泣き叫ぶ。スパーだーはすぐさま、侵入者を襲おうと走り寄ってくる。

ハーフリングは、ウサギ狩りに出かけたところを誘拐された。農場で働いている。戦士でないので、ひたすら家に帰りたがる。PCが丁寧に頼むなら、農場から油瓶、ロープ、松明、食料などありふれたアイテムを持ってくる。(武器は持ってこない)また、道具5GP分は交渉次第で立て替えてくれる。(それ以上はPCが払ってくれるように話される)また、性格がローフルなので、PC達が道具を買ってきてほしいと頼むと買ってきて戻ってきてくれるが、洞窟から1マイル以上は近づこうとしない。

モンスター
オークのリーダー
AC:6
HD:1d8+1
HP:7
移動:120/40
攻撃:ノーマルソード(1d8)
ST:F1
士気:9
性格:カオティック
経験点:15

ジャイヤント・ハンティング・スパイダー
AC:8
HD:2d8
HP:14
移動:120/40
攻撃:かみつき(1d6)
ST:F2
士気:8
性格:ニュートラル
経験点:20

アイテム
立派なクマの毛皮(80GP,125cn)
デカンダー25GP、グラス5GP*2
オークのポケットには5PP+7GPと真鍮の鍵(9番の小箱を開ける)
スパイダーは銀の飾りをした皮の首輪10GP

詳細マップ4

詳細マップ4


11:隠し扉
もしあまりにも見つからずに、プレイが停滞しているようなら、隠し扉を抜けてオークが入っていったのを遠くから見たという風にしても良い。

12:不意打ち?
君たちが通路の曲がり角へ向かおうとしたとき、オークとぶつかりそうになる。オークの握っている剣は、したたり落ちる血でべったり濡れている。オークの服も真新しい深紅の返り血だらけである。

モンスター
オークのリーダー
AC:6
HD:1d8+1
HP:5
移動:120/40
攻撃:ノーマルソード(1d8)
ST:F1
士気:9
性格:カオティック
経験点:15

プレイノート
双方とも通常通りの不意打ち判定を行う。オークが不意を打てば、全速力で15番の方向に逃げて、チーフに侵入者がいることの警告を行う。
もし、死ぬことなく、2HPまで減ると、命乞いをする。降伏したオークは、15番まで案内し、オーク語で入室を求めて、チーフをだましても良いと話す。もしPCが賛同すれば、1d6で1-4が出れば、不意を打つことが出きる。その際は、このオークは逃げていく。

アイテム
12GP
ジルコンの宝石がはまったシルバーダガー120GPが見つかる。

13:リーダーの部屋
血のあとが床を伝って北の壁へと続いている。そこにはオークの体がぐにゃりとぶら下がっている。鎖で手かせで壁につながれている。それ以外には部屋はがらんとしている。処刑されたあとのようである。

12番であったオークが殺害したモノ。

14:落とし穴
穴の長さは長さ10フィート、幅3フィートで通路の右半分を覆っている。PC達が2列な場合は、前列右側にいるPCが穴に落ちて、1d6のダメージを受ける。パーティが注意深く歩いている場合、ドワーフがいる場合は大丈夫かもしれない。その際は、1d6で1-3で気づく。
落ちたPCが金属製の鎧を着ている場合は上ることが出来ない。二人がかりで引きあがることが出来る。(ロープが必要)それ以外は、筋力でロールするか、シーフであれば、壁登りの判定に成功すれば抜け出せる。

詳細マップ5

詳細マップ5



15:オークのチーフの玉座
北の通路の行き止まりにある扉は、丈夫な黒っぽい木で出来ている。扉には不気味なシンボルが書かれている。
(オーク語を知っている人がいれば、偉大なるチーフという字が読める)

この広い部屋には、東側の一段高くなった場所に据えられた重厚な木製の玉座によって見下ろされている。入り口から遠い北と南の壁には、それぞれ扉が見える。北の壁の一部は重苦しい黒い掛け布で覆われている。布には血でオーク語のルーン文字が塗りたくっている。
玉座の脇に、大柄で戦傷のあるオークが立ち、大きなメイスを握っている。その右側には、どっしりしたテーブル越しに小柄なオークがいて、手をぶらぶらさせて何か唱えている。他には見張りがいて、チーフに近づこうとするのを防いでいる。

プレイノート
少なくともオークのリーダーは2匹いる。12番で出会ったオークが逃げ込んでいれば3匹。パーティが6人以上の場合は4匹となる。

1ラウンド目は、チーフは一番強そうな戦士を狙う。他のリーダーはそれぞれ。魔法使いはシールドの呪文を唱えようとする。成功すれば、魔法使いのACは4(飛び道具に関しては2)になる。マジックミサイルの呪文に対してST判定が行える。魔法使いの呪文を阻止するには、イニシアチブをとる。そのあと、飛び道具や呪文などで攻撃する必要がある。

2ラウンド目は、チーフとリーダーは戦い続ける。魔法使いは、自分に攻撃しようとするPCにマジックミサイルを使う。これ以降は、魔法使いはPCのシーフか魔法使いを狙ってダガーで攻撃をする。

チーフが生きている限り士気判定を行わない。チーフが死んでからも少なくとも2匹が死んではじめて判定を行うこと。最初の判定に成功すれば死ぬまで闘い続ける。

モンスター
オークのリーダー
AC:6
HD:1d8+1
HP:6
移動:120/40
攻撃:ノーマルソード(1d8)
ST:F1
士気:9
性格:カオティック
経験点:15

オークの魔法使い
AC:6
HD:2d8
HP:10
移動:120/40
攻撃:ノーマルダガー(1d4+1)
ST:MU2
士気:9
性格:カオティック
経験点:25

魔法のノーマルダガー+1を持ち、マジックミサイルとシールドを唱えることが出来る。

オークのチーフ
AC:5
HD:3d8
HP:15
移動:120/40
攻撃:ノーマルソード(1d8+1)
ST:F1
士気:12
性格:カオティック
経験点:35

魔法のノーマルソード+1を持っている。命中判定とダメージに+1が出来る。

アイテム
65GP+40EP+80SPの硬貨が手に入る。
チーフは銀のネックレス250GP
魔法使いは、金のブレスレッド140GPをしている。
オーク達を探っていると、18番の方向からかすかにうめき声が聞こえる。扉の前で聞き耳を立てると、かすかに共通語で助けを求める声が聞こえる。

16:女子供
女オーク6匹と子供3匹が、この部屋で縮まっている。逃がしてくれるように懇願する。捕らえても経験点は入らない。殺すことは、かなりカオティックな行為となる。

17:チーフの寝室
ここは明らかにチーフの寝室だ。毛皮をかぶせたわら布団の大きなベットが中央にあり、脇のテーブルには、青銅の壺とエナメルのボウルがおいてある。雑然と衣類がおいてある。ベットの脇には宝箱が置いてある。

アイテム
ベットを良く探すと、ルビーのついた金の留め具175GP
箱には、400GPの袋。520GPの袋。プラチナの塊40PP分が見つかる。
ガラスの瓶。バラの香りがする緑の液体。ポーション・オブ・ヒーリング
袋の下には皮表紙の書物、呪文書(リードマジックで判読可能)マジックミサイル、シールド、プロテクション・フロム・イービル
これ以外にも、宝石や装身具の類の小箱という形で、PCの人数に併せて、一人あたり250GPぐらいにする。

18:アラリックの牢
この不潔で真っ黒な小部屋には、悪臭の放つわらの山と、水の入ったボウルが見える。そして、僧侶のアラリックがいる。殴られたあとがある。

アラリックの救出。彼は閉所恐怖症で監禁されたことがかなり苦痛であったため、一刻も早くダンジョンを出たいと思っている。
また、19番の方向を指さして、オーク達の扉の向こうで何か古の邪悪なモノを発見したと話すが、それよりもまず、王の祭りを取り仕切るためには街に戻りたいと話す。

終わりに
アラリックを街に届けると、作戦は終了。
装備や武器を買うこともできる。
ダンジョンの6番で見つけたブレスレットをなくしたドワーフを知っていると話す人がいて、35GPで引き取りたいと話す。
アラリックは、キュウア・ライト・ウーンズを2回分記憶していて、PCにかけてくれる。また、コンティアル・ライトの宝石(価値は1GP)をくれ、PCの状態を見て、ポーション・オブ・ヒーリングを1-2本与えても良い。
2レベルのダンジョンは、オークの下の階層で繰り広げられている邪悪な行為という設定で、アラリックが調査を依頼するという形にしてもよい。


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