ワープロ専用機からパソコンへの移行について



はじめに
近年、パソコンの導入の必要性が言われて久しい。しかし、活用をしているとは言い難く、その必要性を認めながらも、指導部においては、自機のワープロ専用機(以下、専用機)を使い、記録が散在しているのが現状である。

現在の施設における、現状の問題点とパソコン導入の必要、そして、改善点について、簡単に述べたい。

なお、今回は、閲覧に全職員の決済を必要としている書類、「行事の起案」、「会議の資料の全て」や「議事録」、「研修の所感」などに絞って提案をしたい。
(毎日手書きで行っている宿直日誌、ケース記録、クラス日誌などは含めない)

問題点

1)自分の専用機で書類を作成している弊害
書類作成の際に、誰が昨年作成をしたのか、また、作成者の専用機を借りないと呼び出せない、その時にいない場合は、閲覧もできないなど、不都合である。
仮に書類を作成していた職員が、異動した場合、その専用機をおいていってもらうしかないのだろうか。そして、異動してきた職員は、その専用機で書類を作成していかないといけなくなるのだろうか。

2)悪循環
現在いる職員が、自機の専用機を使って書類を作成している光景を見て、異動してきた職員も、これで良いと思い、その職員も同じ事をするため、書類がますます断片化していく。
→専用機で書類を作成さえすれば良いという風潮ではないだろうか。
→それを追認して、甘んじているのではないだろうか。

3)様式の不統一
みながバラバラに書類を作成しているため、様式が統一されていない。そのため、コピーのまたコピーと劣化した書類や様式を使い回している。

パソコンを使う必要性

1)手書きにない利点
専用機を使って書類を作成することは、手書きにはない利点がある。このことは実は皆、すでに知っている。まず、修正が簡単で、並べ替えや加筆が簡単である。また、強調したい文字を太字にしたり、罫線を引いて項目を見やすくしたりしている。もはや、保存される書類は、手書きよりも、専用機で作成した書類が主流になっていることを体感している。パソコンも、現在行っていることと、同じ事なはずである。しかし、パソコンを使わないのは、自分の専用機での書類の作成の方が使い勝手が良いという理由があるだけである。キーボードで字を打つことは、ある程度定着しているので、機能を覚えれば使えるはずである。それは、多少の努力が必要であるが、決して無駄でもなく、無理でもない。

2)書類が統一して管理できる。
専用機では、他社のものとの互換性はあるものの、書類の保存名の変更や読み込みなど少なからず時間と労力を要する。また、罫線や中には文字など、変換しても正しく表示されない場合も多々ある。
パソコンで、同じソフトを使うかぎり、このようなことはなく、統一した書類を作成することが出来る。そして、フロッピーを個人用と、誰でも使えるものと分けておくことで、情報が、閲覧、または、守られる。

また、紙面による結果だけでなく、その根拠が残るという利点もある。

3)問題点の全ては、解決される。
もはや、他人の専用機を借りたり、自分のものを持ち込んだり、バラバラの書式で劣化した書類を使い回したり、他人のフロッピーを借りて書類を探したりする必要もなくなる。

導入に際しての改善点

1)パソコン設置の環境について
現在、指導部では、自分の机が無く、スペースも狭い。また、各棟に一台ずつしかない。男子棟では、ノートパソコンがあるが、使用する人が増えてくると、一台だけでは作成に不便なことが予想される。また、女子棟、管理棟にはディスクトップのパソコンがあるが、スペースの問題で、利便性がかなり悪い。具体的には、各棟に2台ずつのノートパソコンの導入が必要と思われる。その際、同じワープロソフトと表計算は必須である。

2)全員の心がけが必要
会議の資料、議事録や研修の所感、行事の起案など書類の作成に関わる全ての人が施設のパソコンを利用出来る環境を作る。施設全体で、行うという認識が最も必要である。

まとめ
施設の書類は、皆で蓄積し、共有をしていくものである。
今後勤め続ける限りパソコンは必須となるし、これからも発展をしていく。
その時に、出来ない、苦手だという理由は通用しない。

補足
導入後に行うこと

1)ファイル名の統一。
一目見て、何時作られ、どのような内容なのかわかることが必要である。あるファイルは年度が前にきて、あるファイルは内容が前にきたり、バラバラだと、元の木阿弥である。

2)個人で作成した文書と公として提出した書類は、厳然と分ける。
個人的に下書きなどして提出しなかった書類は、自分専用のフロッピーに保存し、会議や決済のために作成した書類は施設で共有するフロッピーの保存する。その際、行事企画、会議、研修など簡単な分類しいくつかのフロッピーにわけて保存することが重要である。


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