ゲンノショウコ (現の証拠)


 「ゲンノショウコ」はフウロソウ科の多年草で、花期は7〜10月。民間薬として有名で、下痢止めの効果があるほか、利尿剤やただれ止めとしても効果がある。

 さて肝心の名前の由来だが、下痢止めとして使用すると直ちに効果が現れ、現に効果の証拠があるという意味で「現の証拠」と名付けられたそうで、薬草としての効果に因んで名前が付けられた数少ない例である。
 ゲンノショウコには他にも薬効に因んだ別名がある。現の証拠と似た意味の「タチマチグサ」や「テキメンソウ」、色々な薬効があるところから付けられた「イシャイラズ」などがそれで、薬草としての面目躍如と言った感じである。葉の形が猫の足跡に似ているところから名付けられた「ネコアシグサ」、果実がはじけると莢が御輿の屋根のように反り返るところから付けられた「ミコシグサ」など、薬効とは関係のない別名もある。