1997 Formula One World Champion Ship

Round 11. Hungarian GP. Results


Last updated, Aug.11 1997


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第11戦 ハンガリーGP最終結果
◇8月8日〜8月10日 ハンガロリンク・サーキット(ブタペスト) (3.968Km×77周)

○ハンガリーGP予選結果


○デーモン、惜しい2位。ジャックが勝ちを拾う
 1997年F1第11戦ハンガリー・グランプリの決勝が10日ハンガロリンク・サーキットで行われ、ジャック・ヴィルヌーブ(ウィリアムズ・ルノー)が今期5勝目を挙げた。

 天候は晴れ。気温は30度を越え路面温度もかなり高そう。

 スタートでは、ポールのシューマッハが好スタート、ついで予選3位のヒル、予選5位アーバインはジャンプアップ3位、4位はキープ・ポジションでハッキネン。レコードラインから外れるイン側スタートのヴィルヌーブは出遅れ5位に。6位にフレンツェン。

 スタートがよかったシューマッハであるが、その後ペースが上がらず2位ヒル以下5台がテール・トゥ・ノーズの状態に。シューマッハは午前中のプラクテスで、1台しかない新軽量化シャーシをクラッシュさせてしまい、スペア・カーで出走。そのバランスが悪いらしい。3位を走行中のアーバインも早くもバランスが悪くピットインしてタイヤ交換を強いられる。

 10周目、とうとう1コーナでヒルがシューマッハのインに飛び込みこれをパス。その後ヒルがドンドン逃げる。3位のハッキネンは、シューマッハを抜けそうで抜けずにいたが突如スローダウン、そのままリタイアしてしまう。
 13周目、ジャックがヒルと同じようにシューマッハをパス。次の周、とうとうシューマッハはピットイン。リア・タイヤの傷みがかなり激しい

 24周目、ジャック、クルサードがピットイン。次の周ヒルもピットイン。ヒルは2回ピットイン作戦。ジャックは2回か3回かこの時点ではわからないが、10秒を越える作業で燃料をかなり積んだため2回と思われる。
 27周目、まだ1回目のピットインを行っていないため暫定トップのフレンツェンのリヤ・エンドから時折炎が吹き出し、明らかに異常発生。フレンツェンはタイヤ交換のためにピットインするが、そのままリタイヤとなる。

 46周での順位は、ヒル、ヴィルヌーブ、クルサード、ハーバート、シューマッハ、中野信治。この前の周、フィジケラがシューマッハに1コーナの飛び込みでインを突こうとしたが、スピン、リタイアしている。中野もシューマッハのアウトから抜こうとするが、シューマッハにはばまれる。次の周、中野はピットイン。
 ヴィルヌーブはペースが上がらずヒルとの差は20秒以上開き、背後からはクルサードが迫る苦しい展開。

 50周目に、ヒルが2回目のピットイン。ピットクルーも冷静にヒルを送り出す。次の周ヴィルヌーブも2回目のピットイン。その他のドライバーも最後の燃料補給とタイヤ交換のため続々とピットイン。ヴィルヌーブとクルサードはコンマ数秒差のまま周回を重ねる。ヴィルヌーブはどうしてもペースが上がらず、ヒルとの差は65周を越えたところで30秒も開いてしまう。
 65周目の順位は、ヒル、ヴィルヌーブ、クルサード、ハーバート、ミハエル、ラルフ、中野、アーバイン。しかしこの直後、中野はアーバインにかわされる。
 更に66周目、クルサードが電気系トラブルでマシンを止めてしまう。4位となったミハエルであるが、前半同様ペースが上がらず、弟ラルフ、アーバイン、中野と数珠つなぎの状態になるが、抜けそうで抜けない状態が続く。

 残り3周で優勝目前のヒルは、それまで1分20秒台で走っていたペースが1分40秒台まで落ち、明らかにトラブル発生。最終ラップでは30秒以上もビハインドがあったヴィルヌーブにかわされてしまう。スロットルのトラブルでギヤ・チェンジができなかったらしい。しかし、何とか2位でチェッカーを受ける。3位にはハーバート、4位ミハエル、5位ラルフ。その後ろは、最終ラップでアーバインが中野?に追突されて2台ともコースアウトしたが、中野はコースに復帰して6位入賞を果した。


○ヒル、チャンピオンの走りを取り戻す!
 それにしても、アローズ・ヤマハはどうして"突如"こんなに速くなったのだろう。明らかにデーモンが乗るマシンは完全に他より速かった。エンジンはニュースペックらしが、今シーズンのこれまでの成績からして信じがたい速さを残り3周まで持続。シューマッハが予選で使ったマシンで走っていたらどうなっていたかわからないが、ウィリアムズよりは確実に速かった。もともと開発能力、セッティング能力が高いと言われるヒルだけに、その成果がここで出てきたのか、単にハンガロリンクと相性が良かったのか? 最後はやはりトラブルが出てしまったが、次がパワーと勇気とテクニックのスパなので、アローズ・ヤマハには苦しいだろうが、なんとか上位を狙って、速さが本物であることを見せて欲しい。
 それにしても、ヤマハのエンジニアがトップを走行中、「テレメーターが恐くて見れない」なんて言ってたけど、それは情けないんじゃない? もっとプライドもってやって欲しいよね。

 ミハエルは、午前中に新型シャーシを壊してしまったのが痛かった。逆に見ている方にとっては面白いレースになり、各ドライバーが遅いミハエルをかわそうとアタックするシーンが多く見られた。でも、さすがにミハエル、あれだけバランスが悪くても押さえるところは押さえて4位をゲットしている。特にフィジケラをスピンに追い込んだ1コーナでのバトルでは、ミハエル自身もギリギリでコーナに飛び込みスピンすれすれ。でもそこでスピンしないのは格の違いか。

 そして、最後はジャックが棚ボタ的勝利。チャンピオン争いはこれで3ポイント差となり俄然面白くなってきたが、それにしてもウィリアムズ、遅くなったねえ。頼りはフェラーリのトラブルだけ?


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